2009年 04月 22日
毒カレー事件の死刑判決
物的証拠がなく、状況証拠だけで、
和歌山毒物カレー事件の林真須美被告に死刑判決が下されたことに、
賛否両論わかれているようだが、
この裁判について、私が思うところを、
箇条書きで書いてみた。

・死刑になったことで、死刑を疑問視する報道が主だが、
もし死刑にならなかったら、
それはそれでまた大きな疑問が起きたのではないか。

結局ないものない批判で、
死刑になれば「死刑はどうか?」という批判になり、
死刑にならなければ「なぜ死刑にならなかったのか」
という批判が起きたような気がする。

・物的証拠が必ず状況証拠より有力とは限らない。
物的証拠はいくらでもでっちあげることができる。
状況証拠の方が場合によっては、大きな犯罪決定要因になる、
というようなことを、
デーブスペクターが言ったのを聞いて、
それも一理あるなと思った。

・有罪にする物的証拠がないかもしれないが、
林真須美を無罪だと証明する物的証拠も状況証拠もない。
それが1つでもあれば、判決は違ったのではないか。

・今回、“状況証拠”だけで死刑になったのは、
過去にあまりにひどい行いがあるからだろう。

【ヒ素入りくず湯事件】
死亡保険金などの取得目的で97年2月、
夫にヒ素を混入したくず湯を食べさせた。(殺人未遂罪)

【ヒ素入り牛丼事件】
死亡保険金などの取得目的で97年9月、
知人男性にヒ素入り牛丼を食べさせ入院給付金をだまし取った。
(殺人未遂・詐欺罪)

【ヒ素入りうどん事件】
死亡保険金などの取得目的で98年3月、
知人男性にヒ素入りうどんを食べさせた。(殺人未遂罪)

【保険金詐欺の3事件】夫と共謀し93-97年、
被告のやけどや夫の骨折の原因、障害の程度を偽り、
高度障害保険金など総額約1億6000万円を詐取した。
(詐欺罪)

もちろん、上記のような事件があるからといって、
和歌山毒物カレーが彼女がやった仕業と決め付けるのはおかしいし、
誰かが彼女がやったと誰もが思うように、
このようなことを仕組んだとも考えられなくはないが、
林真須美被告が、過去に何の事件も起こしていなかったら、
死刑判決になることはなかったのではないかとも思う。

・何かにつけて裁判員制度と結びつけ、
「われわれはこのような状況で死刑を判決することができるのか」
といった疑問をマスコミは投げかけるが、
裁判員に選ばれるのはごく少数に過ぎず、
まるで全国民が一生に何度も裁判員に当たる、
というような過大な幻想を植え付けているんじゃないのか。

・裁判員制度に死刑反対論者や、
どんな事件でも死刑には絶対にしないという人は、
除外すべきだと思う。
それは個別の事件判断ではなく、
単に自分の主義主張を裁判を利用して、
物申しているに過ぎない。

・冤罪が明らかになった場合、
有罪判決した裁判官や、
有罪と決めてかかって捜査をした警察などが、
責任を負わせるといった方法は、
やっぱり難しいのだろうか。

冤罪をなくすためには、
何か新たな責任制度が必要に思う。

・もし今回のような事件で、
無罪などになったとしたら、
自分が犯罪を犯していようが、
知らぬ存ぜずを貫き通した方が有利になるという、
おかしな状況が生まれてしまう。

本当のことを証言したら減刑するとか、
うまい方法はないかと思う。
減刑目的に嘘の自白をさせられるのも怖いが。


何にしろ難しい判決だったと思う。
ただ忘れてはいけないのは、
誰が犯人にせよ、
この毒物カレーのせいで4人が死亡し、
63人が急性ヒ素中毒になっていることだ。

もう過去をやり直すことはできないが、
被害者遺族のためにも、
正直に真実を告白してほしいなと思う。


by kasakoblog | 2009-04-22 14:18 | 一般


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