チキンタツタの謎~期間限定商法
2009年 10月 01日
マクドナルドの復刻メニュー!
チキンタツタ登場!!
最も売れないレギュラーメニューが、
期間限定で人気となる不思議。
チキンタツタが復活したと聞き、
もう2度も食べてしまいました。
期間限定だからまだ食べようとは思っているけど、
レギュラーメニューだった頃は、
年に1~2回ぐらいしか食べなかった。
私がマクドナルドで4年間アルバイトしていた頃、
レギュラーメニューで最も売れていなかったのが、
このチキンタツタだ。
マズイわけじゃないんですよ。
とってもおいしいんです。
でもレギュラーメニューだった頃は、
別に期間限定というありがたみもないし、
ビックマックと同じく高い値段設定だったこともあり、
他のハンバーガー類の出数に比べて、
圧倒的に少なかった。
マネージャー時代、ストックでチキンタツタを作って、
何個ウエスト(捨てる)したことか・・・。
会社側から考えてもチキンタツタは“お荷物”だった。
なぜならチキンタツタの材料は、
他のハンバーガー類に使えないからだ。
パンはチキンタツタ専用のもの。
キャベツを使うのもチキンタツタのみ。
もちろんパティもタツタ専用。
ただでさえ店舗スペースが狭いというのに、
タツタのせいで資材置き場が増えてしまう。
しかもパンやキャベツは賞味期限が早い。
タツタが売れなければ、捨てるしかない。
こうしてチキンタツタは、
真っ先にリストラ対象となり、
レギュラーメニューから消え、
ただチキンのハンバーガー類がないと、
牛や豚が嫌いな人が困るため、
チキンフィレオという代替商品が登場した。
チキンフィレオはタツタと違い、
パンはテリヤキバーガーと同じだし、
キャベツは使わず、他のバーガー類でも使うレタスを使用。
こうして消費者側のおいしさニーズとは別に、
企業側の論理からお手軽コスト削減スペース削減に役立つ、
なんちゃってチキンメニューができたわけだ。
チキンフィレオはマズイわけじゃないんだけど、
チキンタツタと食べ比べたら、
断然タツタの方がおいしいと個人的には思う。
でも、おいしさだけを優先して商売はできない。
だからチキンフィレオが登場し、
チキンタツタは淘汰された。
まあそんなわけで期間限定で復活したチキンタツタ。
レギュラーメニューの時には、
そんなに見向きもされなかったハンバーガーが、
期間限定商法という“罠”により注目される不思議。
人間の消費行動ってまったく合理的じゃないんだなと、
つくづく思います。
ちなみに私がマックのハンバーガー類の中でも、
とびきりおいしくて、
レギュラー化を切に望んでいたベーコンレタスバーガー。
期間限定の時にはそれこそ毎日のように食べてたんだけど、
いざレギュラー化されたら、全然食べなくなっちゃった。
だって「いつでも食べれる」と思ってしまうから。
期間限定商法ってすごい効果があるんだなと、
今日3回目となるチキンタツタを食べようと思いながら、
しみじみ感じました。