人気ブログランキング | 話題のタグを見る

トラベルライター第二章

「トラベルライターになる」という夢を実現しながら、
3年で旅行ガイドブックの“トラベルライター”を辞めてしまった、かさこ氏。
しかし、かさこ氏を待ち受けていたのは、
新たなトラベルライターだった――。

写真が切り開いたトラベルライター第二章。

夢をあきらめたはずが、
さらなるトラベルライターとして飛躍を遂げた、
かさこ氏の軌跡を辿る。

<1>旅行ガイドブック引退
トラベルライターになりたいと思い、
24歳でサラ金会社を退職。
4ヵ月の海外旅行に出た後、
編集プロダクションに転職し、
旅行とは関係ない制作物だが、
約2年、編集・ライターの経験を積んだかさこ氏は、
27歳の時に、晴れて旅行ガイドブックの編プロに転職でき、
年に4~5回は海外取材ができる、
念願のトラベルライターとなった。

しかし、かさこ氏は30歳になると、
金融系編プロに転職してしまう。
念願のトラベルライターになったにもかかわらず、
自ら道を断念してしまったのだろうか?

かさこ氏は転職の理由を3つ挙げた。

・店取材ばかりの旅行ガイドブック制作を、
この先、何年、続けていても、
自分のなりたいトラベルライターにはなれない

・自分のしたい旅行記事は、
私的なライフワークとしてやっていけばいい

・給料があまりよろしくない

こうしてかさこ氏は、
トラベルライターから金融ライターに転身。
トラベルライターの夢をあきらめたかに見えた。
ところが、かさこ氏は、これまで以上に、
全国を飛び回るトラベルフォトグラファーになった。

<2>きっかけは、工場と猫
27歳で結婚をしたかさこ氏は、
今後、海外にそう多くは行けなくなると考え、
国内でテーマを持とうと考えた。
そこでかさこ氏が撮影を始めたのが、工場と猫だった。
それが「トラベルライター第二章」として結実する結果となった。

かさこ氏の初の著書「サラ金トップセールスマン物語」が、
30歳に発売されたのを機に、
「海外子供写真」や「猫写真」の売込みをしようと、
出版社を回っていたかさこ氏。

子供写真も猫写真も企画は通らなかったが、
そこで脚光を浴びたのが工場写真だった。

「工場写真集で行きましょう!」

その時、編集者から一言、
「京浜だけでなく全国も撮影してください」。

これまでかさこ氏は、京浜工業地帯だけしか視野になかった。
編集者の思わぬ一言で、
工場をテーマに全国への旅が始まる。

工場写真集は単発の企画ではなく、
シリーズ企画として発売されることとなり、
「洋館」「城」「歓楽街」「学校」など、
次々と続編が出版されることが決定。
こうしてかさこ氏は、ペンではなくカメラを持つことで、
全国各地を仕事で飛びまわれる、
トラベルフォトグラファーとなったのだ。

猫もまた旅が仕事になるきっかけとなった。
かさこ氏の家の目の前にある、
お寺の猫ばかりを撮影したかさこ氏は、
ノラ猫を求めて全国の島めぐりの旅をスタート。
島猫めぐりは猫雑誌の記事となり、
猫も、かさこ氏の「トラベルライター第二章」を支える、
大きな要因となっている。

<3>カメラが切り開いた新たな道
一度はトラベルライターの夢を断念したかに見えたかさこ氏は、
写真が撮れるということが武器になり、
旅行ガイドブックのトラベルライターから、
全国の建築物を撮影するトラベルフォトグラファーへと、
転身することとなった。

かさこ氏は今のポジションについてこう語った。
「旅行ガイドブックのトラベルライター時代より、
今のトラベルフォトグラファー時代の方が、
自分のしたい“旅”ができているので満足している」

かさこ氏はなりたい肩書きとしての「トラベルライター」から、
自分が本当になりたい「トラベルライター」へと、
転職を契機に転身することに成功した。

それはかさこ氏が、なりたかったトラベルライターとは何かを、
トラベルライターになって見つめ直し、
「これは違う」と転職を決意し、
分野は違えど、ライフワークで自分のしたいことを続けていた結果が、
トラベルライター第二章のスタートとなったのではないか。

かさこ氏は単に運が良かったともいえる。
しかし、運を引き寄せたのは、
かさこ氏が本当にやりたいことを見極め、
やり続けてきたからではないだろうか。

かさこ氏はこんな風に自己分析している。
「私が伝えたいのは旅の楽しさ。
それを表現する手段がライター=文章である必要はないのに、
トラベル“ライター”という肩書きに縛られて、
ライターであることに固執し続けていたのかもしれない。
旅の楽しさを表現するには、写真が重要。
だから自然に写真を撮ることに重点が移っていった。
そうしたらいつのまにかトラベルフォトフラファーになっていた」

なりたい肩書きや職種に縛られず、
何をしたいからその職業に就くのかを考え、
そのために行動し続ければ、
不可能な夢が現実に近づいてくるのではないのか――。

かさこ氏の軌跡は、
やりたいことを仕事につなげていく、
ヒントに満ち溢れていると思う。

・・・・・
「トラベルライターになるには」
というコンテンツがホームページにあり、
トラベルライターになりたいという人から、
相談メールをもらったり、
時にはお会いして相談を受けたりもします。
(今日もお一方とお会いしてきました)

やりたいことを見つけた人を、
少しでも応援できるよう、
今の私の現状を伝える「トラベルライター第二章」を書きました。

トラベルライターになりたい、
編集・ライター業をしたい、
カメラマンになりたい、
といった方で相談したい方は、
遠慮なくメールいただければ、
できる限り相談に乗ります。

私もそうした方と相対することで、
自分の歩んできた道を見つめ直し、
これからの道を考え直す、
とてもいい機会になるので。

トラベルライターになるには
http://www.kasako.com/travelwriter.html

作家になりたい馬鹿者に告ぐ
http://www.kasako.com/sakuhin.files/sakka.html

by kasakoblog | 2009-10-19 23:35 | 働き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


by kasakoblog