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自分には才能がない

「自分には才能がない」と言う人が時々いるが、
その人はすごいと思う。
だって才能があるかないかを、
客観的に判断できる能力があるってことだから。
それはものすごい才能だ。

才能があるかないか、
またはどれだけあるかを見抜くのは、
並大抵のことじゃない。

例えばプロ野球のドラフト。
スカウトが才能を見抜いて、
プロで活躍できる選手を獲得するわけだけど、
才能があると見込まれた上位指名の選手が、
必ず活躍するわけでもなく、
下位で指名された選手が大化けして、
大活躍することも多い。
才能を見抜くって神業とすらいえる。

クリエイター業界にいると、
時々「自分には才能がないからダメだ」と言う人もいる。
そういう人がなぜダメなのかというと、
その人が才能がないからダメなんじゃなく、
「自分には才能がない」と思い込んでいるからダメなのだ。
「才能がない」と言い出す時点で、確かに“才能”はない。
だってあきらめてるんだから。

「自分には才能はない」と言うのは、
自分に驕っている証拠でもある。

自分のことを自分が一番わかっているようでいて、
実は自分がまったくわかっていないってことがよくある。
自分を客観視することは相当難しい。
数値化しにくい才能を自分で計測するのも、
並大抵のことじゃない。

この日記を書こうと思ったのは、
先日ある人からこんなことを言われたから。

「いろいろ写真のページを検索していたら、
かさこさんのホームページに偶然たどりつき、
そこでかさこさんが撮影した写真を見てすごく気に入った」

私は自分が撮影した写真が、
他人から見て、いいのか悪いのか、
正直よくわからない部分がある。
自分は自分が気に入った写真を載せている。

でもそれを他人がどう見るかは別。
私がすごく気に入っている写真ではなく、
他の写真を気に入ってくれるケースもよくある。
その度に、自分の“才能”を客観視することって、
ほんと難しいよなと思うわけです。
だから「自分に才能がない」なんて、
見極めることなんて到底できない。

私もそうだしみなさんもそうかもしれないけど、
若い時って根拠のない自信がある。
自分は天才だ、自分は特別な人間だ、
自分は選ばれた人間だみたいな。
でも年をとるごとにだんだん根拠のない自信を失って、
“現実路線”に傾いてしまい、
いつしか自信を失い、才能を開花させる前に、
才能がないと自分であきらめてしまう。

「才能とは持続する情熱だ」とはよくいったもので、
才能って先天的にあるとかないとかなんじゃなく、
継続できる気持ちがあるかないかのこと。
つまり「才能がないからもうやめた」という人は、
やっぱり才能がないのだ。
続けることをやめてしまうのだから。

私なんかは自分に才能があるとかないとか、
そういうことを気にしたことはない。
だって才能があるかなんてわからないから。
ただ言えることは才能の有無にかかわらず、
好きなことは毎日でもやりますよということ。
それが「才能」だとするならば、
その意味での才能は間違いなくあるとは思うけど。

才能がないというのは言い訳に過ぎない。
才能がないとあきらめてしまう人ってもったいないなと思う。
センスを磨くことは重要だとは思う。
何かの能力を上達させる方法が間違っていれば、
上達するスピードには差が出てしまう。
しかしそのスピードの差が才能の差ではない。
やり続けられるかどうかですべては決まる。

才能や能力なんて目に見えるもんじゃないし、
あてになるもんじゃない。
ましてや自分の能力がこのぐらいと判断することすら、
極めて難しい。

だから「才能がない」というのを、
何かの言い訳にはしてほしくないなと思う。
それは才能がないんじゃなく、他に要因がある。
それが好きじゃなくなったか、
もしくは、努力するのはもう面倒くさいと思ったか。

ただ逆に、情熱が持続しないものは無理してやっても無駄。
義務感から情熱は生まれない。
自分の心の声に素直に耳をすますことが何より大事だと思う。

まあそれが難しいんだけどね。
ついつい自分に素直になれず、
自分を騙してしまう人が多いから。

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by kasakoblog | 2010-02-05 00:09 | 働き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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