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サラ金取材のため大阪へ

今日は大阪にきております。
先程まで京都で6時間あまりサラ金取材をしていました。
やっと大阪のホテルに到着。

明日は銀行取材なのですが、
それとは別に個人の仕事で前泊して関西遠征へ。

まず今日は堺に行き、
アイフルがテレビで問題になり、
脅迫テープの声の主とされた、
アイフル元社員の取材。
裁判ではすでに勝訴しており、
この方が脅迫的な取り立てをしていないし、
テープの主ではないことは明らかになったわけですが、
当人に聞けば聞くほど、
いきなりテープの声の主とされた冤罪というか、
あまりにも不自然なテープだということが明らかになった。
これについては詳しく今年発売予定のサラ金本で書きます。

堺の後、京都へ。
10年ぶりに私が新人の時にお世話になった社員にお会いした。
私は「アイフル元社員の激白」という本を出しており、
ある意味では「不義理」をした相手。
誤解はまだ解けてはいないものの、
私を信じてもらい、10年ぶりにもかかわらず、
会ってくれた。

「マスコミがおもしろおかしくサラ金を取り上げているが、
真実を伝えてほしい」

私はサラ金の味方をするつもりはないが、
1月、2月の多数のサラ金関係者にお会いし、
その真実=事実をありのままに本に書こうと思っている。

終始なごやかなムードだったが、
その間に何度か目を見つめ、戦わせた。
相手は私を疑っている。
アイフルをバッシングして儲けているだけではないかと。
私はあることないこと書いて、
サラ金をバッシングしたことはない。
それには自信があったから目をそらさなかった。

いや、正確には私を疑っているというより、
私の姿の背後に既存のマスコミの姿をだぶらせたのかもしれない。
脅迫テープ1つとっても、
アイフルではなく、まったくのでたらめだったわけで、
しかし騒ぎに乗じていい加減な報道をした結果、
アイフルは今や倒産寸前まで追い込まれた。

マスコミへの不信感が、
マスコミ側にいる私に厳しい目を向けたのだろう。
マスコミの影響力はあまりに大きい。
マスコミ側にいる人間として、
筆の重さの自覚を持っているのかと。

真実を書くのであればいくらでも協力を惜しまないが、
発言の一部だけを取り上げて、
おもしろおかしく叩くことはするなと。

それは私への愛情を持った、
ありがたいアドバイスだった。
既存メディアのように、
金のために事実を曲げて、
道を踏み外した報道をすることは、
短期的な利益を稼げたとしても、
長期的には信頼されなくなる。

40年以上も勤めた叩き上げの人。
10年前だったら怖くて目をそらしただろうし、
そもそも会うアポイントをとらなかっただろう。

今は自信がある。
これまで出してきたサラ金本は真実を伝えてきたまでで、
おもしろおかしくバッシングはしていない。
次に書く本もそのつもりだ。

今年出すサラ金本は売れる本ではないと思う。
なぜなら改正貸金業法が全面施行されて、
影響を受ける人なんて、
サラ金に働いている人と多重債務者だけだからだ。

しかし本作品は売れないけれど、
極めて社会的意義のある本だと思う。

正直、この本の執筆を依頼された時、迷った。
多分売れないだろうし、持ち出しも多い。
もうサラ金はいいだろうという思いもあった。

しかしサラ金の生の声を伝えるメディア(媒介者)は誰もいない。
しかもこれは一サラ金の問題にとどまらず、
出る杭は打つ社会、
グレーなゾーンをわざと作って、
政治家が都合のいいところで叩くという、
日本社会の欠点を凝縮したような問題だと思う。

金がもらえるもらえないではない。
売れる売れないではない。
これは私がサラ金に勤めたことのあるものとして、
書かなければならない社会的使命のある作品だと思った。

今日の大阪・京都で取材を終了し、執筆にとりかかる。
1月2月と取材してきたがかなり手ごたえを感じている。
今はもうはやらないジャンルだけど、
いわゆるルポルタージュだ。

マスに売れるものではないが、
この本が法律改正を見直す一石を投ずる可能性もある。
「売れなくても社会的意義がある」
というのは売れないものの言い訳ともいえるが、
今回ばかりは売れなくても私が書かなくて誰が書く、
という使命感に突き動かされ、取材をした。

サラ金関係者は概ね好意的に取材に応じてくれた。
それは私が一記者ではなく、
元サラ金にいた記者だから。
単に叩いておもしろがる人ではない、
とわかっているから協力し、
積極的に情報提供してくれた人が大勢いた。

サラ金最新作はかなりの自信作になると思う。
執筆にとりかかり、発売の案内をなるべく早く、
お知らせできるようにしたいと思っています。

by kasakoblog | 2010-02-22 01:21 | 金融・経済・投資

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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