2010年 09月 11日
今年1番おもしろかった本!~先入観やイメージが食わず嫌いを呼ぶ
「ホワイトアウト」真保裕一著
今年読んだ本の中で文句なしに一番おもしろかったです!

本も音楽も食事もそうだけど、
人ってイメージや先入観などで判断し、
食わず嫌いなものって結構多い。
そのせいで本当は自分に合うものを逃している・・・。

私にとって真保裕一は食わず嫌いで、
これまでまったく読んでこなかった。
それは「ホワイトアウト」の映画の宣伝のせいだった。

映画は見ていないけど、宣伝か何かで、
雪山の中を織田裕二が、
仲間を助けて歩いているみたいなシーンを見て、
「こりゃダメだ」と思ったのが、
これまで真保作品に出さなかったきっかけとなっていた。

その宣伝を見て私はこんなイメージを勝手に膨らませた。
山岳小説。
雪山の極限状態。
結末は、仲間を見事助けて美談に終わるか、
仲間を見捨てて生き延びてしまった葛藤かの、
2つに1つじゃないか。
なんてありきたりな作品なんだ。
見る前からわかってる。

しかも織田裕二が主演してるってことは、
実際には不可能なのに、助けちゃった美談の方か。と。

そんな私の勝手なイメージから、
「ホワイトアウト」はたいしたことはなく、
ありきたりの結末を書くような小説家の本は、
一般受けするからいっぱい出てるのだろうけど、
きっと私には合わないだろう。
そう思って、今までずっと避けてきた。

最近、読む本にぜんぜんおもしろいのがなく、
新たに作家を開拓しないといけないなと思っていた。
そこで書店に行き、目に止まったのが「真保裕一」。
かなりの冊数を出しているし、
この人の作品がおもしろければ、
当面、読む本には困らないだろう。

でも新しい作家の本は、はじめにどの本から読むかが大事。
その第一印象で結構、作家の好き嫌いが決まってしまうから、
レビューで高い評価をされているものを読もうと、
アマゾンを見て、高評価のものをいくつかピックアップし、
その中で本屋にあった「ダイスをころがせ!」という本を買ってきた。

内容が、新聞記者が無所属で政治家をめざすという話なので、
きっとおもしろいだろうなと思ったら、
これが実におもしろかった!

ちょうどそんな時、マイミクの方から、
真保裕一作品の「ストロボ」を勧めてくれたこともあり、
「真保裕一作品を読み漁ろう!」とまた本屋に行った。

そこで目に付いたのが「ホワイトアウト」。
ふと本の裏のあらすじを見ると、
山岳小説なんかじゃなく、
ダムが武装グループに占拠されるという話ではないか!
これはおもしろそうと思い、手に取ると、
あまりにもおもしろくって、
600ページ以上の文庫を2日間で一挙に読んでしまった!

そんなわけで今、真保裕一作品で、
レビューの評価が高く、
ブックオフで100円で売っているものから順に読んでいる。

食わず嫌いってよくないなと思った。
先入観やイメージ、第一印象って、
ものすごい人の行動を縛る力があるんだなと思い知った。
私が見た宣伝ってほんの一瞬だったと思う。
情報量もごくわずか。
にもかかわらず、そこから悪いイメージを膨らませたせいで、
ずっと手を出せなかったという事実。

みなさんもきっと先入観やイメージで、
物を判断していることが往々にしてあって、
もちろんそれが当たっている場合は、
判断を瞬時に行う助けにはなるんだろうけど、
そのイメージが“間違っていた”場合は、
せっかくのチャンスを逃すことにもなりかねない。

先入観を持たないのは不可能だとは思うけど、
できるだけフラットな目線で考え、
食わず嫌いはせずに物事を判断したい。

ただ、そうはいっても人は先入観や第一印象で、
ほとんど判断することが多いからこそ、
自分像でも商品でもサービスでもそうだけど、
人から見てどういうイメージを持たれるか、
ということには細心の注意を払いたい。

・ホワイトアウト
・ダイスをころがせ


by kasakoblog | 2010-09-11 22:24 | 書評・映画評


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