2010年 11月 08日
「ゼロの天秤」アルバムインタビュー!2
●2:アルバム全曲紹介!
1翠星コンパス
2フラッシュバック
3フェイクワード
4ジャンクション
5ワールドスケープ
6ジグソーパズル
7遺伝子の箱舟たち
8Bottom of the sea
9アンバランス
10一千年の時間旅行
11未完成の地上絵

◎1「翠星コンパス」
ライブで初めて聴いた時、
ここまで突き抜けた明るさを持つ、
メリログの曲はなかったと思った。
すごく振り切れた名曲。

この曲は大ヒットゲーム「VitaminX」の舞台化プロジェクト、
「劇団VitaminX ~Legend Of Vitamin~」の公式サポートソングになっている。
「ゲームをやって舞台のシナリオも読んで書き下ろした曲」とボーカル涼さん。

「内容は劇の舞台となる船をモチーフに、
先生が生徒を導くというスタンスをとりつつ、
そのなかで道はいくつもあり、
コンパス=先生のように指針になるものがあっても、
最終的には道は自分が決めるポジティブなものに仕上げた。
今までにないメリディアンローグを見せようと、
ポップだけどスピード感ある、
ガツッとギターの出ている曲にしようと思った」
(ボーカル涼さん)

しかりあまりにもポップ過ぎて、
メリログの曲として聴いてもらえるかどうか、
アルバムのなかで馴染むのかといった不安もあったが、
「こういう突き抜けた明るさみたいなものを、
メリディアンローグはこれまでやってこなかったけど、
最近は板についてきた(笑)」とドラム海保さんが言うように、
違和感もなくアルバムの1番バッターとして見事に収まっている。

「ポップ過ぎたか?とも危惧した曲だけど、
その感覚は『パノラマ』の時に感じたのと似ているので、
代表曲『パノラマ』の後継曲となる気がする」(ボーカル涼さん)

舞台のサポートソングということもあり、
メロディも微妙に変えるなどの繰り返しを行い、
歌詞も3~4度のリテイクがあり、制作自体はかなり難航した。

「ギターソロは5~6パターンつくって、
それをもとにメンバーの意見を取り入れるなどして、
それぞれのパターンからいいフレーズを抜粋して組み替えてできた」
とギター長田さんが言うように、
細部にわたり、相当なこだわりを持って生まれた曲だ。

「ラクそうに見える道ほどきっと本当は遠くて
イヤになるような苦しみがきっとゴールへのルートになる」
(「翠星コンパス」より)

歌詞もすごくポジティブで、
舞台に合わせた内容でありながらも、
メリログの曲の歌詞らしい内容にもなっている。

「空をモチーフにした曲はメリログの得意分野でもあり、
サポートソングということもあり得意分野で作りたかった。
サポートソングでありながらもメリログっぽい歌詞になるよう、
かなり気を使った」とボーカル涼さん。

「ゲームのメインキャラクター6人の名前の1文字を、
歌詞のなかにこっそり入れた」(ボーカル涼さん)
そんな楽しみもしのばせてある。

◎2フラッシュバック
今年のライブでかなり早い段階に紹介された新曲。
イントロからかっこよくて、
CDで聴いていてもライブ会場にいるように、
思わず体を動かしたくなるような、
とってもリズミカルでノリのよい曲だ。

「とにかくライブで盛り上がりたいと思って作った曲。
細かいこと考えずにライブで爆発したい!」(ドラム海保さん)

今年に入ってライブの回数が増えたからこそ、
こんな曲があったらという想いの中で生まれたといってもいいだろう。
しかし曲自体はかなり前々からあった。

「ロック色の強い曲、スピード感ある曲を書こうとしていた時期に書いた曲。
書いたのは2年以上前。
自分がギターを弾くことを前提に曲作りをしていて、
最近はそういう傾向の曲が多い。
ライブでかっこよくやり切るには僕にはまだ早いかもしれないが、
この曲を理想的に演奏できたら、
僕自身ボーカリストとして一段レベルアップできると思っている」(ボーカル涼さん)

「ギター2本の絡みが心地よい曲」(ギター長田さん)というように、
涼さんと長田さんのギターの絡みも聴きどころ。

「意味よりリズムを重視して作詞するという、
最近やりたい方向の作詞ができた。
Bメロに代表される韻を踏んだ歌詞がとても気に入っている」(ボーカル涼さん)

歌詞もまた実におもしろい!
「クリーンアップ データ断片化」
「全部Delete⇒新規作成」
といったさすがはデジもの好きのボーカル涼さんならではの、
独特の歌詞がリズムにあっていて心地よい。

ちなみにサビの「フラーッシュバック バック・・・」という部分は、
ディレイ(音を遅らせて鳴らすエフェクター)を使わず、
ボーカル涼さん自ら「バック、バック・・・」と言っているそう(笑)

◎3フェイクワード
先行シングル「翠星コンパス」に収録されている曲。
苦悩して揺れ動く葛藤が、
軽快なテンポながらも心に染み込んでくる味わい深い曲。

「不完全な人類 聖人だって煩悩に煩悶す
まして一般人の当方には難題すぎる設問が連続 逸走」
(「フェイクワード」より)
といった見事な歌詞の世界もまた味わい深い。

ドラム海保さんいわく、
「僕と涼さんとで最近話した、
すべてを包み隠さず正直になって相手を傷つけるのと、
相手を守るために嘘をつくのはどっちが正しいんだろう的な歌詞の曲」。

「収録曲の中では最も最近に作った曲(2010年4月か5月頃)。
メンバーからの評判がよく、採用となった」(ボーカル涼さん)

「フェイクワード」で特筆すべきは、なんといってもラップ!

「1Bメロのラップっぽい部分は自分的に挑戦だったが、
意外と違和感なく溶け込んだと思っている。
もっとラップだったりラップなのか
歌のなのかわからない部分だったり、
型にとらわれない歌を歌っていきたい。
この曲はその試金石といえるかもしれない」(ボーカル涼さん)

涼さんはもともとラップの曲は結構好きで、
「今後、ラップ的な曲が増えるかも(笑)」なんて発言も。

「ただラップの定義って結構難しくて、
これがラップなのかという議論もあったんだけど、
とりあえずメンバーの多数決でラップに聴こえるということで、
ラップを取り入れた曲となった。
ただラップであるかどうかより、
かっこいい曲ができればいいと思う」(ドラム海保さん)

曲的には「ギターソロ、ベースソロ、ドラムソロと、
各ソロパートがあるので、ライブで見ても楽しめると思う。
イントロのギターの2本の絡みも心地よい」とギター長田さん。

見所の多い密度の高い曲と言えるだろう。

◎4ジャンクション
疾走感、焦燥感に満ちた、力強く、かっこいい曲。
実はこの曲が劇団VitaminXのサポートソングになるかもという、
最終候補まで残ったという名曲。
「アンバランス」以降、テンポのよいスピード感のある曲が増えているが、
「こういったスピード感ある曲が書けるようになったのはここ1年くらいの話。
以前は早い曲の作曲は苦手だった。『スターフライト』くらいしかなかった」
とボーカル涼さん。

それにしてもかっこいい。
「とにかくかっこいい」(ドラム海保さん)、
「サビメロのかっこよさは群を抜いていると自負している」
(ボーカル涼さん)とメンバーが太鼓判を押すほどの仕上がりだ。

「ダークな雰囲気ではじまりを予感させるイントロが印象的。
疾走感を保ちつつ、ギターソロでは飛び出るようなフレーズに」
(ギター長田さん)

ただ曲名が「ジャンクション」というのは、
はじめに聞いた時に驚いた記憶がある。
メリログといえば空をモチーフにしたタイトルが多いが、
車関連の曲名というのはメリログでは珍しい。

「運命というのは根本から変えることは難しい。
差し迫った状況でどちらを選ぶかという、
局面に立たされることもしばしばある。
その状況を高速道路のジャンクションに例えた曲」
とボーカル涼さん。

「当たり前と思われていることがなぜかできなくて
いつしか集団から落ちこぼれていく
変えようのない欠点を責めたてられ
いつかネガティブなスパイラルから
抜け出せなくなってった」(「ジャンクション」より)
といった差し迫った中での選択といった歌詞が、
切迫感のある曲調とシンクロする。

車関連の曲名が珍しいことについて聞くと、
「確かに今まではそうかもしれないけど、
車関連の曲名で曲をつくれといわれたら、
いくらでもできますよ(笑)」とボーカル涼さん。

◎5ワールドスケープ
配信シングルでリリースされて聞いた時、度肝を抜かれた曲。
「こんな素晴らしい曲ができるんだ!」
Windowsの壁紙にある、野原と青空ののどかな光景が、
すっと浮かんでくるような、とっても優しくてさわやかな曲。
実際に一度ライブでこの曲が披露された時、
会場の雰囲気が一瞬にして様変わりした。
明るくてゆったりとした雰囲気に。

ドラム海保さんは特にイチオシの曲という。
「すごく好きな曲。ひたってほしい」

「今までメリディアンローグにありそうでなかった曲調。
クリーントーンのストロークがさわやか」(ボーカル涼さん)

「配信バージョンから取り直し、より音がクリアになり、
さわやかでソフトな感じが増している」(ギター長田さん)

そしてまた歌詞がたまらない!
サビ頭の歌詞に「16:9比の~」とか「有機EL搭載の~」とか、
サビとは思えないフレーズが使われているんだけど、
それが絶妙に曲にはまっていて、
曲の世界観をわっと広げている。

「サビ頭の歌詞にあまり使わないような
フレーズを持ってこれたのがうれしい」(ボーカル涼さん)

ただ「有機EL」の歌詞はメンバーに不評だったとか。
「作詞当時は有機ELがまだマイナーだったため。
でも僕的にはかなりいいと思っていたのでそのままにした。
でも今ではかなり聞く言葉になってきたので、
歌詞の意味と時代もマッチしてナイスだったと思う」(ボーカル涼さん)

「16:9比の液晶テレビよりワイド
枠組みのないワールドスケープ
フィルターのない一対の君のそのレンズで
世界の真実をファインダーに収めて」(「ワールドスケープ」より)
というサビのフレーズがたまらない。

時代観に合った歌詞の世界観も見事。

◎6ジグソーパズル
「ワールドスケープ」に続き、
顔がにこやかになれる、とっても優しい曲。
聴いていてとっても心地がよい。

配信シングルがリリースされた際には、
「パノラマ」+「エレメント」+「ライカ」
=「ジクソーパズル」! と評した曲。

別名「パノラマ2」。
代表曲「パノラマ」越えを目指すべく、
「パノラマ」に代わる曲として意識されてできた。

「『パノラマ』を超える曲を目指して
何曲も作っていたときにできた1曲だったのですが、
この曲ほどサビを作り直した曲はない、というくらい熟考を重ねました」
~新曲「ジグソーパズル」に込めた思い(涼さんの日記より)

曲自体はかなり前からあったが、
サビが難航していてなかなか「パノラマ」に代わる曲、
というところまでいかなかったものの、
「それが『ジクソーパズル』というモチーフが浮かんだ途端、
すべてのピースがはまっていくように、
あっという間に見事な曲が完成した」(ボーカル涼さん)
というのがこの曲。

2010年2月のライブでははじめてセットリストから「パノラマ」が消え、
「ジグソーパズル」が中心となったセットリストとなった。

「『パノラマ』の反省点として、
サビの音程が低いというものがあったので、
思いっきり高くしたら、
すごく歌うのが難しい曲になってしまった。
サビは5パターンくらいあって、
確定するまでメンバー内でもかなりもめた記憶がある」
(ボーカル涼さん)と苦労の末に誕生した名曲だ。

「かっこいいイントロはギター長田の発案によるもの。
長田さんが3パターン、僕が1パターン出し、
一番よかった長田案を採用した」(ボーカル涼さん)

「イントロは一番良いものをメンバーで選んだ。
ソロではモジュレーション系を使い、
滑らかで、いい意味でソロっぽくない感じに仕上げた」(ギター長田さん)

イントロのギターは長田の発案によるもの。デモではまったく違うフレーズだった。
リフ的なかんじになってよくなったと思う

「乗り越えたいと悩んでるときが
一番幸せなのかも」
「クリアしたいとあがいてるときが
一番幸せなのかも」(「ジクソーパズル」より)

最後の1ピースがはまってパズルができてしまう達成感よりも、
空虚感の方が大きいかもしれない。
一番幸せなのは苦しいけれどその過程と歌う歌詞は、
とっても勇気づけてくれるメッセージになっている。

●インタビュー3:アルバム全曲紹介!後半


by kasakoblog | 2010-11-08 19:29 | 音楽


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