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サイレント・マジョリティ

ネットやマスコミでクレームで形作られる、
今の世の中はこの「サイレント・マジョリティ」、
すなわち「物言わぬ多数派」「静かな多数派」を無視しがち。
このため、今の世の中、
本当は“みんな”そう思っていないのに、
一部の強烈な反対論者や批判論者の意見が、
まるで国民多数を代表する世論のように捉えられ、
社会や国家の道を見誤っていくんじゃないかと思う。

「サイレント・マジョリティ」を無視するがゆえに、
道を見誤る具体例を見てみよう。

例えば圧倒的多数から愛される人気食品があったとする。
多くの人はこの食品に満足している。
手頃な値段でそこそこおいしいので満足していると。

このような食品でアンケートをとったとする。
多くの人はそこそこ満足しているから、
別にわざわざアンケートに回答するまでもないなと思う。

こうしたアンケートに答えるのは、
この商品に強烈に不満を持っている人か、
熱烈に愛している人のどちらかだ。
この状況でアンケート調査をとるとどうなるか。
ほとんどが批判意見ばかりになる。
みんなこの機会に文句言ってやりたいと思うから。

ここで愚かな企業は勘違いする。
アンケートをとったら消費者の「多く」は、
こんな不満を持っているから改善しようと。
しかしそれは一部の批判論者の意見だけであって、
商品に満足している圧倒的多数の「サイレント・マジョリティ」を、
無視する結果になる。

するとどうなるか。
「物言わぬ多数派」は気に入っていた商品が、
勝手に変更され、それが改善ではなく改悪だと思えば、
企業にクレームを言うこともなく商品から離れていく。

日本人気質という部分も大きいかもしれないが、
よほど強烈な批判を持っている人でない限り、
そこそこの満足やそこそこの不満を、
わざわざ伝えることはない。
黙っている。
そういう人が意外といっぱいいる。
その黙っている多数派の意見を取り込まないと、
勘違いしてしまうのだ。

マスコミが作り上げる世論なんて、
ほとんどが「物言わぬ多数派」を無視した偏向調査だ。
批判の意見がどうしたって多数のように際立っている。

小沢は悪だという批判が国民多数に仕向ける。
尖閣ビデオ流出は正義だという世論を国民多数に仕向ける。
マスコミが作り上げた意見とは、
真っ向から反対意見を持っている人でも、
なんとなく一方向のムードが作り上げられると、
いいにくくなる。
こうして「物言わぬ多数派」の意見は、
世論に反映されることなく無視されていく。

ブログの炎上なんかもそう。
例えばあるブログの日記について、
「うんそうだよな」と思った人が、
わざわざコメントを書くかっていったら、
別にそうでもないだろう。
しかしブログの日記の内容がどうしても気に食わない!
と思った人がコメントを書く。
それに便乗してさらに同意見の批判コメントが書き込まれる。

こうなってくるとブログ日記の内容に賛成の人も、
コメントを書きにくくなる。
「みんな批判的な意見が多いんだ」と。
こうして本当は圧倒的多数が支持している日記でも、
批判コメントが圧倒的多数世論に見えるような錯覚が起きてしまう。

今の世の中、この「物言わぬ多数派」のムードをかぎとることが重要だ。
その「物言わぬ多数派」の意見を勇気があれば代弁してあげる。
そこに「物言わぬ多数派」が賛成コメントをつければ、
マスコミの偏向報道によるイカサマ多数派の意見は、
意外と国民みんなはそう思っているわけじゃないとわかる。

「物言わぬ」人の意見をくみとるのは大変だけど、
物事の本質とムードを煽り立ててる裏を読めば、
きっとそこに「物言わぬ多数派」が浮き彫りになってくるはずだ。

・・・
実はふとこんな日記を書こうと思ったのは、
かさこマガジンの冊子欲しい人募集を行ったことがきっかけ。
冊子希望のメッセージをいただいた方のわりと多くは、
普段はそんなにからみがあるわけではないのだが、
「毎日楽しみに読んでます!」「3年前からずっと読んでます」
「いつも参考になる意見を書いていただきありがとうございます」
「かさこさんが撮る写真が好きです!」
といったメッセージを冊子希望と同時に数多くいただき、
とってもうれしく思った。

mixiにしてもブログにしてもホームページにしても、
アクセス解析はあるから訪問者数はわかる。
だから多くの方に読んでいただけている、
ということはわかっていて、
その中でmixiのコメントや、
メールで感想を送ってくれる人もいて、
今回の記事はこんな風に受け止められたんだな、
ということはなんとなくはわかる。

でも今回冊子募集をしたことで、
こんなにも多くの方が、
私の毎日のブログを熱心に読んでくれているとは、
想像以上だったので、とってもうれしく思っています。
私もまた私の読者である「物言わぬ多数派」の意見を、
ちゃんとくみとれていなかったのかもしれない。

そんな意味でもっともっと読者との距離を縮めていき、
どんなものが読みたいのか、
どんなことを意外と知らないのか、
どんなことに感動し、どんなことにつまらないと感じるのか、
といったことを知れたらいいなと思ってます。

これが一般書籍だと読者との交流なんてほとんど不可能。
そのため一部の読者のお便りが、
書籍や雑誌の大多数の感想だと勘違いされてしまいがちだけど、
ネットなら「物言わぬ多数派」から、
コメントでなくても、メールなどで、
直接意見をもらうこともできるので。

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by kasakoblog | 2010-11-30 02:22 | マスコミ

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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