盆休み
2001年 08月 15日
「はあ?」
8/10(金)、夜中、赤坂見附から自宅に帰るためにタクシーに乗り込んだ時のことだ。
タクシーの運転手が僕に話掛けてきた。
僕は「人少ない」というのが一体何を意味しているかさっぱりわからなかった。
「普段の金曜日ならもっとこのぐらいの時間はあちこち人が歩いてるんだけどなあ、
もうみんな明日あたりから盆休みで、早く家に帰ってしまったんだろう」
そうか、お盆休みなのか。世間は・・・。
夏休みなんて感覚があまりない。特にお盆という感覚が全くない。
田舎から東京に出てきた、高度成長を支えた今の40・50代の世代には、
故郷に帰って墓参りっといった感覚があるのだろうが、
もともと都会に生まれ育ったわれわれの世代には、帰るべき故郷もなければ、墓参りすべき場所もない。
盆という意味が全くないのだ。
だとするならば、何も夏休みは帰省ラッシュきちがいの盆などにとる必要は全くない。
暑さがピークに達する8月中旬に休みを取る必要など全くない。
盆休みなのは日本だけなのに、海外行きの航空券が異常に高騰するこの時期に、
どこかに行く必要は全くない。
ならば9月や10月の連休とあわせて涼しい季節に休みを取った方がはるかに良い。
そう思うのが、今の若い世代の夏休みに対する感覚ってもんだろう。
季節感や行事感覚が薄れていくことは非常に残念なことだが、
24時間年中無休、誰もが同じ顔して同じ服きたぺこちゃんあめ社会には、
仕方がないことなのかもしれない。
社会がどんどん数値化され効率だけが追い求められる時代。
盆や祭りといった社会におけるガス抜きが失われていけば、
ストレスをためた人間が、衝動的な犯罪によって、ガス抜きをすることが増えてくるのは必然なのかもしれない。
凶悪犯罪の増加の原因はこんなところにもあるのかもしれない。