無為の時間
2001年 08月 31日
今年は夏休みはとれないと思っていた。
なので早々と6月にむりやり休みをとってベトナム旅行に出かけた。
しかし、8月下旬になって、世の中お盆で世間が休んでいたせいなのか、
動くはずのものが動かず、あまり忙しくはならなかったので、
その隙を狙って、とりあえず金曜日に休みをとりさらには月曜日にも休みをとった。
結果的には4連休。立派な夏休みではないか。
前々から4連休も休みがとれるとわかっていたら、国内旅行にでも出かけたのだろうが、
突然の休みで、しかも何かあったら仕事に出ますというようなスタンスでの休みだから、
まあ高円寺自宅周辺でぶらぶらしている。でもそんな休日が今の僕には貴重だった。
「休み」というと旅行だとかどこそこに行くだとか誰それと会うだとかこれを買いに行くだとか、
せっかくの休みだからと目的的な予定をびっしりいれてしまうと、
それはそれで楽しいんだけど、結構疲れてしまうし、また次の日から仕事がはじまってしまう。
だからこそ特にとりたててやることのない「無為な」時間というのは非常に貴重なのだと思う。
「休みも何かしなくてはいけない」という使命感に煽られた現代人にとっては、
何もせずどこにもいかない休みという時間を過ごせるということが、最も贅沢なことなのかもしれない。
で、僕は一体何をしていたか。
昼まで寝る。
無駄だと思いつつ、時間がもったいないなと思いつつ、体の素直な欲求に従って昼まで寝る。
起きるやいなやミスチルのライブビデオを見ながら、土曜日に行ったコンサートの様子を思い出しながらギターをやたらめったら弾く。
気分はコンサートの桧舞台に立つ桜井君だ。
めしを食いがてら、モスでコーヒーを飲んで、しょうもない思いつくままの原稿を書く。
なんでもいいからただ思いついた事を書く。
金曜日に図書館のはしごをして借りてきた本をぱらぱらとめくっては流し読み、飛ばし読みをする。
本屋で漠然と本を眺め、ビデオ屋で漠然とビデオを眺め、結局何も買わず借りずに家に帰る。
家に帰ると、カップラーメン食いながら、もう3度目となるシャーロックホームズのビデオを見る。
そんな風にして特別なことのないふつーうの1日が終わる。
せっかくの夏休み。何もできずもったいなかった。
そんな後悔をする必要なんてどこにもないんじゃないか。
だって休みなんだから。
さてさてみなさんはどんな夏休みを過ごしただろうかなあ。