モンゴルの魅力
2001年 12月 04日
モンゴルHP探偵団より相互リンクの依頼がありました。
わずか1週間しか訪れていない国とはいえ、僕の訪れた国の中でも印象深いモンゴル。
その魅力について書いてみました。
限られた自然環境の中で、自然とともに自給自足して生きる人々の姿。
今、現代先進国に最も欠けている生き方のスタイルを持っているのがモンゴルであると思う。
草の海。果てしなく続く草地。
それは決して豊かな緑の地ではない。ちょぼちょぼと生えた草。
冬になれば氷点下の世界へと変わる。
馬や羊など、家畜をともにし、移動しながら、
限られた自然の中で生きていく知恵を身につけた、
地球上の中で「足るを知る」数少ない民族ではないだろうか。
先進国は自然を管理し、自然を人工環境に変え、自然を征服することによって生きようとしている。
それがかえって自然環境破壊を呼び、昨今の異常気象の常態化を招き、自らの首を絞めようとしている。
しかしモンゴルの遊牧民は自然に逆らわない。
人間が自然の一部であって、自然が人間の一部でないことを知っているからだ。
自然の有限性を知っている。自然を汚すことは、まわりまわって自らを汚すことになるのを知っている。
どこまでも広がる草の海はあまりに美しい。
しかし美しいとはいえ、決して恵まれた自然環境とはいえない。
そんな草の砂漠で、強く生きていく人間の姿に、僕は惹かれるのだと思う。
時にはしたたかで、時には滑稽で。
モンゴル・首都ウランバートルで「タケちゃんラーメン」を営むオーナーがこんなことを言った。
「学生が修学旅行に行くなら、絶対にモンゴルがいい。ゲルに泊まって、外で用を足して、きれいな星空を見上げる。
それが子供たちに大きな勉強になるんじゃないかな」
今、私たちが失ってしまったもの。
それがモンゴルにあるのではないだろうか。