2002年 02月 06日
愉楽の園
実におもしろかった。
バンコクという舞台がとても生き生きとして描かれ、
「一体どうなってしまうのか」という展開力がピカ一の作品。

しかし残念なのは結末。
恵子が結婚する相手をタイ人にするか日本人にするかで迷った挙句、
「一瞬」でタイ人に決断を下してしまうのがあまりに解せなかった。
まあそれでもここで小説は終わるべきだったのに、
実にひどいのが、その後の10日間の結婚生活で、
あっという間にタイ人に違和感を覚え、日本に帰って日本人と結婚することにしようとする結末である。
上下巻ずっとこれまでおもしろかったのに、最後の余計な数行の書き足しのために、
すべてが台無しになってしまう。
とはいうもののそれがなければ全体的にはすごくおもしろかった。
日本ではなく外国を舞台にしたことも、話の臨場感を出していた。


by kasakoblog | 2002-02-06 12:49 | 書評・映画評


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