好きを仕事にする大人塾「かさこ塾」塾長・カメライター・セルフマガジン編集者かさこのブログ

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2002年 02月 16日

書評・椎名誠

<黄金時代>
椎名誠自身の自伝的エッセイ。
4章構成で、小・中・高・社会人と、昔の時代をたどっていく。
椎名誠の多くの著作に見受けられる軽薄さがなく、
昔の時代雰囲気が漂う読み物で、とても興味深く読み進めていけた。
単なる経歴の羅列ではなく、4つの章が「ケンカ」という一つの軸でまとまているので、
物語がきれぎれにならず、4章が連続した1つの作品として読めるものになっている。
もちろんケンカの話ばかりではなく、他の話とのバランスよく組み込まれている。
このようなおもしろい作品が椎名誠にも書けるのなら、
なぜ「インドはわしも考えた」みたいな、ほんとしょうもないどうしようもないものを
書くのか理解できないが、まあそういったしょうもない軽薄小説を求める読者がいるからなのだろう。

<インドでわしも考えた>
この本にはインドの謎を解くべく、3つのテーマが設定される。
1. なぜ、インド人は毎日カレーばかり食べているか
2. なぜ、インド人女性はサリーしか着ないのか
3. 空中に浮かぶヨガ行者を探す

この謎を解くべく、椎名誠がインドを旅するわけだが、その結論はあまりに情けない。
いうなれば、幽霊が出る現場に赴いたものの、あやしい雰囲気は漂っていたが、
結局幽霊は発見できなかったという、よくあるいかさまテレビ番組のようだ。
1. カレーは日本人の味噌汁のようなものだから毎日食べている。
2. サリー以外の服を来たいと思っているが、それ以外の服がない
3. みつけられなかった

なんとひどい結論だろうか。1.2.に至っては適当な推論で物を言っているだけであって、何の根拠もない。
いい加減な根拠でも「おもしろいな」と思わせるような結論だったら、
真偽の程はともかくとして、うそっぱちだけどおもしろい本として成り立つのだが、それすらない。


by kasakoblog | 2002-02-16 13:00 | 書評・映画評


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