好きを仕事にする大人塾「かさこ塾」塾長・カメライター・セルフマガジン編集者かさこのブログ

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2011年 02月 06日

客のいいなりになるから悲劇を招く

本気で相手のことを思うなら、
たとえ嫌われたとしても、必要なことは言うべきだ。

相手に嫌われたくないから、
必要なことを言わなかったために、
最大の悲劇が起きてしまった。
遊園地・東京ドームシティのコースター転落死の原因の1つは、
係員が安全バーがしっかりおろされているか、
手で触って確認しなかったことだったが、
なんと、その確認は、客の苦情でつい最近やめたというのだ。

今までは安全確認のため、
しっかりバーが固定されているか、
係員が安全バーを手で触って確認していた。

ところが下腹部をバーで押されるのを嫌がる客が多く、
客から苦情があったことから、
安全確認をやめてしまったというのだ。

客の苦情は面倒だから、
それに従えばいいという表面的な対処。
本気で客のことを考えていない。
自分たちは嫌われたくない。
だから大事故が起きてしまった。

最近の企業やそこで働く人は勘違いしている人が多い。
客のいいなりになることが自分の仕事だと思い込んでいるのだ。
客から苦情がありました。
じゃあやめよう。

でもそれって本当に客のためになるんですか?
その苦情は客の大半の声なんですか?

100人サービスの利用者がいて、
99人がそのサービスに満足していても、
1人、すごいしつこいクレーマーがいて、
企業に文句を言うと、
「客からクレームがあったからこれはやめましょう」
といって99人の信頼を失うことになる。

信念があってやっていることなら、
何か理由があってやっていることなら、
それを客にきちんと説明するのも大事な仕事だ。
でも苦情があったから、
説明するのは面倒だからやめてしまえという態度。
苦情があってもそれが必要なことなら、
「それではあなたはうちのサービス利用しなくていいです」
という断固とした態度をとるべきだ。
それが大クライアントであったとしても。

しかし目先の利益ばかりを追い求めてしまう風潮が強く、
「客の苦情を聞かなかったら売上が減ってしまう」と考え、
客のいいなりになることをサービスだと勘違いしてしまう。
結果、このような大事故が起き、
「東京ドームシティはろくに安全確認もしない、
危ない遊園地だよね」というイメージになり、客が激減する。

目先の利益を考え、客のいいなりになるから、
長期的な利益を失うことになって、
自らの首を絞めてしまう。

自らの首を絞めてしまうだけでなく、
客のいいなりになったことで、
客まで殺してしまったわけだ。

企業に限った話ではなく、
仕事に限った話ではなく、
あらゆる人間関係においてもそうだけど、
本気で相手のことを考えるのなら、
相手のいうことをすべて無条件で聞くんじゃなく、
おかしなところは指摘し、
その考えは違うよと説明し、特には叱る。
それが相手のことを本気で思うことだ。

裸一貫から叩き上げで事業を興し、
上場企業に成長させた超有名な創業者に、
最近取材をしたが、彼は、
「上司が怒れないのは部下のことを本気で思っていないから。
部下のことを本気で心配しているのなら、
気づいたことは怒れるはず。
でも怒れないのは、部下に嫌われたくないから。
でもそれは本当の意味で部下のためにはならない。
怒れないのは相手のことを考えない冷たい人間だ」
と話していたのが印象的だった。

上司ー部下の関係に限った話ではない。
たとえ相手が客であったとしても、
安全バーの確認は安全のために必要だということを、
ちゃんとクレーマーに説明しなければならない。
それでもクレーマーが納得しないのなら、
「他のお客様の安全を損ねることになりますので、
安全バーの確認がイヤなら乗らなくて結構です」
ぐらい言うべきなのだ。

しかし実際に我々もそうだし多くの企業の場合もそう。
「そんなの理想論だ。客にそんなこと言えるわけがない」
「そんなこと客に言ったら、仕事がなくなってしまう」
と言うだろう。

そう思って目先の表面的な対応に終始するから、
仕事がねじまがり、大事故を引き起こし、
とりかえしのつかない事態を招いてしまうのだ。

でもきっとそういう人って、
何のための例えば安全バーの確認をしなければならないのかとか、
その意味をわかっていないからなんだろう。
マニュアルにあったからやっているだけ。
そういう意識だから客から文句を言われるとすぐやめてしまう。

なんでもかんでも客のいうなりになるべきではない。
それは自分のことしか考えていない、
今をどうやり過ごすかしか考えていない、
冷たい人間のすることだ。

本気で客のためになることとは何か。
本気で相手のためになることとは何か。
そういう思考に切り替わったら、
きっと今をやり過ごすラクな方法をとることではなく、
たとえ今は嫌われるかもしれないけれど、
気づいたことを言ってあげるという態度に、
変わるのではないかと思う。

もちろん言い方も大事だし、
言うタイミングも大事だけど、
でも言わないでスルーしてしまうのは避けたい。

それが真のお客様第一主義であり、
企業が社会に貢献するってことだと思う。
クレーマーのいうことを聞くことや、
客の無理難題を何でもかんでも聞くことが、
お客様第一主義じゃない。

嫌われたくないから誰も本当のことを言わない
http://kasakoblog.exblog.jp/13993289/

サイレント・マジョリティ
http://kasakoblog.exblog.jp/13727978/


by kasakoblog | 2011-02-06 12:26 | 一般


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