2002年 06月 17日
中山美穂の結婚相手
ワールドカップのニュースで露出度は少なかったが、
芸能ビックニュースといえば、みほりんが、辻仁成と結婚することになったことだ。
そのせいか、先日図書館に行くと、辻君の本が借りられまくっていた。
元ミュージシャン、しかも南果歩との離婚しての再婚ということで、
とても芥川賞を取った作家には見えず、ちゃらちゃらしたイメージが強いかもしれないが、
本の内容はなかなかよいですよ。
ということで、辻君のおすすめ本を紹介しよう。

「アンチノイズ」
最近、辻作品にはまっていろいろ読んでいるが、
他の作品とはまるで別人が書いたような作品で実に良い。
主人公とその友達。2人の男は中途半端なだめ男だからいいのかもしれない。
そしてまた、登場する女性たちもまた、
中途半端で非常に現代的な病に陥っているキャラクターが非常に良い。

お役所勤めの騒音対策課の男が、ある時「音の地図」を作成しはじめる。
それが一つの描写となって作品を通底しているわけだが、それが主テーマではなく、
現代社会の音も聞けなくなってしまった、まともなんだけど落とし穴に陥ってしまった、
普通の現代人を描いてる様が実に良い。

主人公は彼女の浮気を留守電を盗み聞きして聞いていながら
そのままにし、かつ自分はテレクラ嬢と浮気をしている・・・
主人公の友達は、奥さんとそりがあわなくなり離婚沙汰になっている。
子供に会いに行く父親のみすぼらしさと母親のかたくなまでの態度。
主人公の彼女は新興宗教にはまって結果何人もの男と関係を持つことに・・・。
何かこのどうしようもない閉塞感につつまれた社会の中で、
それでも何かをよりどころにしながら生きていく。
そして「音の地図」・・・

辻作品の弱点はあまりに話が短すぎて、テーマはおもしろいのにあっけなく終わってしまうが、
さすがにそれに気づいた編集者がいたのか、「新潮」に掲載された170枚に、
それとほぼ同数の150枚も加筆し、改稿・改題してできた作品だ。
ほんとこれでも少ないぐらいなのだが、なかなかおもしろかったよ、これは。
スリリングだったし。


by kasakoblog | 2002-06-17 00:53 | 書評・映画評


<< 子供写真館      理想のラーメン店・十か条 >>