2011年 03月 12日
大惨事時の個人のネット発信の役割
大地震が起き、ツイッターもmixiも地震一色だ。
地震以外の発言でもしようものなら、
「不謹慎だ」呼ばわれされかねない、
ある種、異様な雰囲気が漂っているが、
果たしてこの大惨事に、
メディアでもない関係者でもない一個人が、
発信すべき役立つ情報とは何だろう?

ツイッターもmixiもメールでも、
コスモ石油のデマメールが回ってきた。
有害物質の雨が降るといった内容だが、
うさんくさいのでネットで検索したら、
厚生労働省から注意喚起が出ていた。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014hed.html
官房長官の記者会見でもチェーンメールの注意呼びかけがあった。

他にも真偽が定かでない「拡散希望」のつぶやきが結構いっぱいある。
しかし真偽を確かめることなく、
善意からなのか、人がいいからなのか、
こうしたメールを「すぐ拡散しなきゃ!」「すぐ転送しなきゃ!」
と安易に回してしまうことで、
不正確な情報で混乱時にかえって混乱に拍車をかけ、
事態を悪化しかねない。

今回の大地震に限らず、
人の善意につけこんだお助け的なチェーンメールや、
デマのつぶやきは結構多いので、
こうした時こそ慎重になり、
ネットで調べるなどして情報の真偽が定かでない場合は、
安易に回さないよう注意したい。

テレビではずっと地震のニュースがやっていることから、
どうしたって多くの人が地震関連のつぶやきが多くなるが、
テレビを見て原発事故で大惨事になるだとか、
政府が情報を隠ぺいしているだとか、
そういうつぶやきも多い。

別にツイッターだから、
どんなつぶやきがあろうが構わないと思うけど、
推測から不安を煽るようなつぶやきをすることは、
かえって混乱を招きかねない場合もある。

政府や関係者のような情報源があるわけでもなく、
メディアのように取材をしているわけでもなく、
一個人が発信することで有用な情報って、
直接体験したことではないか。

例えば首都圏の電車の運行状況は、
各鉄道会社のホームページを見ればわかるし、
テレビだって随時ニュースを流しているが、
実際に今どんな状況なのかは、
個人が発信する情報が非常に役立つ。

運行しているけどぜんぜん電車が来ないとか、
すごい電車が混んでいて乗れないだとか、
ホームに入るまで入場制限されているだとか、
こうした直接体験した細かい情報が、
メディアや政府や関係機関とは違う、
個人ならではの貴重なものだと思う。

自分が地震の際に家までどうやって帰ったのか、
それがどのぐらい時間がかかったのかといった、
直接体験情報も貴重だろう。

個人が発信する情報って、
主観的、個人的だけど、直接体験しているから意義がある。

テレビの受け売り情報を載せたり、
ネット記事のコピペなんかするより、
そうした情報の方が、参考になる可能性は高い。

だから意味がないと思うかもしれない、
個人の「~なう。」って実は結構有用。
渋谷にいるけど人ごみがすごくてパニック状態だとか、
そういうことがわかれば、行くのはやめようとか、
参考になるし。

また役立つのは自分が地震に対して、
どんな対策をしているかとかいうこと。
別にそれは正しい情報である必要はない。
私はこうしていますっていう、
極めて個人的・主観的情報で構わない。
案外そういう情報の方が、
ネットやテレビでとれるありきたりの標準情報より、
深みがあったり参考になったりする場合もあるかもしれない。

ツイッターで地震や原発の専門家でもない国民が、
1億総評論家になって推測で情報を発信しても仕方がないし、
単なるテレビの拡声器になっても仕方がないし、
混乱に拍車をかけるような「無知な善意」はかえって迷惑だし、
直接体験や個人的な思いや感想を発信する方が、
かえって役立つんじゃないかと思う。


・・・・・・・・
そんなわけで役に立つかどうかはさておき、
今日、私自身が実際に体験し、見聞きした情報を。

金曜日はJR運転見合わせを受け、
また外の寒さが尋常ではないので、
無理やり帰宅することをやめて、
会社に泊ることにした。

土曜日、朝6時ぐらいに起床。
始発でとっとと家に帰りたいと思いながら、
始発とか早い時間だと、
早く帰りたい人が大挙して押し寄せていて、
電車に乗れないんじゃないかとか、
そもそも電車が始発から動くのかと心配していたが、
ニュースを見るとJRは7時にならないと、
運転再開しないということで、やっぱりという感じ。

地下鉄、私鉄は動いているみたいなので、
それで帰ろうと7時に神楽坂の会社を出発した。

神楽坂から千葉方面の東西線は、
運転間隔がかなり空いているせいか、
ホームに結構人がいて、車内もかなり混んでいた。
大手町駅で大挙して人が乗ってきて、激混み状態に。
日本橋駅で下車して都営浅草線に乗り換えた。

都営浅草線は東西線ほど混んでいなかったけど、
三田駅でこれまたものすごい人が並んでいたので、
泉岳寺で降りようと思ったけど、
降りれない可能性もあるかもしてないと思い、
急遽、三田駅で下車。

下車して驚いたのは恐ろしいほどの人の数!
駅の地下ホームから地上出口までの地下通路まで、
ぎっしり人が並んでいて改札制限されていた。
この分だとホームにたどり着くのに、
1時間ぐらいかかりそうな雰囲気だった。

昨日無理やり帰るのも相当な混雑だっただろうが、
朝早めに帰るのも相当な混雑なので、
ある程度、時間差をおいた方がいいのかもしれないと思った。

三田駅で降りて品川駅まで約2km歩くが、
歩道はものすごい人の行列。
みんな朝帰ろうと思った人が、
7時を過ぎても再開されるはずのJRが運行されないため、
駅間を歩いている人が大量にいたみたい。

「会社出るのあと1時間か2時間遅らせればよかった」
と思うが後の祭り。
もうここまできたら自宅に向けて進むしかない。

でもひどい人ごみなのでどっかでコーヒー店でも入って、
少し時間を潰してからにしようかと思ったが、
閉まっている店が多い。
1軒、歩いている途中に営業している立ち食いそば屋があったが、
そこもすごい人ごみだった。
コンビニの前では外でカップラーメン食べる人も。
会社で朝食をしっかり食べておいてよかった。

8時過ぎに品川駅到着。
会社を出発したネットでの情報では、
JRも運転再開しているはずだし、
京急は始発から動いているはずなので、
どちらでも鶴見に帰れるはずだったが、
品川駅西口は人が密集し、ろくに動けない状況。

京急の改札に入るのにもすごい行列みたいだったので、
JRの品川駅に行ったらこちらもすごい行列で、
しかも東海道線しか動いておらず、
京浜東北線は動いていない。

品川から歩くことも考えたけど、
多分2~3時間はかかるので、
現実的ではないと考え、タクシーへ。
でも品川駅西口のタクシー乗り場の行列も、
尋常ならざる列ができていて、
しかも途中から列がどうなっているかもわからないような、
ぐちゃぐちゃした状況だったので、
とりあえず反対側の出口の方が空いているとみてそっちへ。

案の定、品川駅東口は西口の喧騒とはまったく違って、
比較的空いていた。
タクシー乗り場に待つ人は50人ぐらいだったが、
きれいな一本の列になっていたし、
タクシーが結構来るのでこちらで乗ることに。

途中「もうJRが動き出していれば、
時間もお金もかからず行けるのに」とも思ったが、
動き回って列に並びなおすのはしんどいし、
電車に乗れたとしても、また余震があったら、
途中駅で帰宅難民になってしまうので、
タクシーに乗ることに。

1時間ぐらい待ったが暇つぶしに、
漫画スラムダンクを読んでたので、
そんなに時間はかからなかったが、
とにかく待っている間、寒いというのが最大の悩み。
私はわりと厚着している方だが、
とにかく寒さ対策が重要なんだなと痛感した。

タクシーの運転手が昨日の大混乱状況をいろいろ話してくれた。
地震当初、渋谷付近にいたが、
ビルから避難した人が車道にあふれていたので、
ぜんぜん車で進めなかったこと。

勤務が夜に終わり、営業所にタクシーを置いた後、
運転手自身は交通手段がないので、
徒歩で2時間かけて自宅まで帰ったこと。

今日は運転手が少ないので急遽出勤することになり、
自転車で1時間かけて営業所まできて、
タクシーに乗っているとのこと。

タクシー運転手が徒歩と自転車なんて(笑)。

「でも昨日は渋滞がすごくて車で帰るより、
徒歩の方が絶対早かったです」

東京では会社泊りだった人が、
我先に早く帰ろうと、
かなり殺気立っていて大混雑していたが、
横浜に到着するとびっくり。
小さな子供連れでのんびり家族で出かけている人とか、
結構いて、普段の変わらぬ日常で、
とても大地震があったとは感じられなかった。

テレビで横浜の一部のひどい被害状況を、
繰り返し報道されたせいか、
愛知にいる弟から「横浜はひどかったのでは?」
と随分心配するメールがきていたが、
私の見る限りまったくそんな雰囲気はなし。
うちに帰ってきても倒れているものは1つもなかった。
パソコンのディスプレイがやや傾いていたぐらい。

そんなわけで7時に神楽坂を出て、
10時過ぎに横浜の家に到着しました。

しかし今回は地震翌日が土日だからいいようなものの、
月曜もこの調子で交通機関が大混乱していたら、
ちょっとたまらないなと思う。


by kasakoblog | 2011-03-12 22:04 | ネット


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