2011年 03月 31日
被災地ってどこ?被災者って誰?
「被災地・被災者に配慮する」って言葉が流行っているが、
「被災地ってどこ?」「被災者って誰?」って質問に、
正確に答えられる人はいるのだろうか?

首都圏に住む人の被災地の一般的イメージって、
「岩手県、宮城県、福島県」の3県を指しているのではないか。
実際に「被災3県」といった場合、この3つを指す。
いやそこまで明確に県をイメージしておらず、
漠然と「東北地方と北関東」ぐらいにしか考えていない人も多いかもしれない。

しかし報道を見れば明らかなように、
茨城県も千葉県もひどい「被災地」だ。
津波で家を失ったのは被災3県だけではない。
千葉県だってそうだ。
千葉県旭市では津波で762棟が全半壊している。
しかし首都圏の人が「被災地」「被災者」という時、
千葉県を被災地だと思っているだろうか?
茨城県も同じくそう。
今回の地震で大変な被害を受けた。

津波被害はなくても液状化現象により、
家が傾いたり、道路が使えなくなったりしている、
千葉県の浦安市なども被災地だ。
東京ディズニーランドだって被災地。

じゃあ東京都は被災地ではないのか?
東京の九段会館では、天井が崩落し、
2名が死亡し、26人が重軽傷を追っている。
でも首都圏の人が、
東京にいる人を被災者とは思わないだろうし、
東京都を被災地と考える人は少ないだろう。

何を持って被災地というのか。
何を持って被災者というのか。

テレビがひたすら津波による被害映像が流し続け、
避難所に避難している人ばかり映すから、
被災地=津波で家屋が流された場所、
被災者=避難所に避難している人、
という極めて限られたイメージでしか捉えられない人が多い。

でもひどい被災地だって、場所によって被害はぜんぜん違う。
被害がひどい同じ街であっても、
完全に家が倒壊した人と、
家はほとんど無傷で残っているところもある。

じゃあ家で倒壊した人だけが被災者で、
家が残っている人は被災者じゃないのか?
被災者イメージが特定化されているから、
避難所に救援物資は行くのに、
自宅被災者には救援物資が届きにくい、
といった歪みが発生する。

被災3県とひとくくりにされて、
宮城県、福島県、岩手県の人すべてが、
「被災者」みたいなイメージがあるが、
被害状況は場所によって人によってぜんぜん違う。
もしかしたら宮城にいる人より、
千葉にいる人の方が被害が大きいかもしれないが、
「被災地」という言葉のなかに、
被害がひどくない宮城のある地域も含めてしまい、
被害がひどい千葉は含めないといった、
おかしな状況が現実を歪めている。

だから被災3県では選挙を延期しているのに、
千葉県浦安市は被災で選挙ができる状態じゃないのに、
「被災地」に含まれていないから、
千葉県の選挙管理委員会が、
期日通りの日程で選挙を実施することに、
浦安市が「そんな状況じゃない」と、
反対するといった問題が出てきてしまう。

家が流されたら被災地で、家が無事なら被災地でないのか。
家族が死んだたら被災者で、家族が無事なら被災者じゃないのか。
宮城県と福島県と岩手県はすべて被災地で被災者だけど、
茨城県や千葉県はすべて被災地ではなく被災者ではないのか。

漠然と世の中に使われている、
「被災地」「被災者」の範囲が正確でない。
定義がしっかりしていない。
だから過剰反応した自粛とか、
おかしな風評被害とか、
特定地域に偏った救援とかが起こっている。

だから「被災地」や「被災者」が、
どこか自分とは遠い無関係の出来事のように、
リアルにイメージできず、
リアリティのない「被災地のため」「被災者のため」、
という言葉を繰り返し、
「それってほんとに被災地/被災者のためになるんですか?」
と突っ込み満載の意味不明な自粛をしたりしている。

自分は被災地でも被災者でもないと思っている、
首都圏の人だって、考え方によっては、
被災地であり被災者といえるかもしれない。

首都圏に住む自分も被災地であり被災者だと考えれば、
漠然としたイメージで、
「被災地配慮」「被災者配慮」って言葉を乱発せず、
自分よりよりひどい被害を受けた、
「被災地」や「被災者」のために、
何をすべきで、何をしないべきかが、
もうちょっとまともに判断できるのではないかと思う。


by kasakoblog | 2011-03-31 20:41 | マスコミ


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