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被災地取材ツアー終了

土日の2日間、福島いわき市の取材を終えて、
帰ってきました。

7月に土日2日間で取材をした時は、
被災者の方々の「話したい」という気持ちが予想以上に大きく、
1世帯あたりの取材時間が長くなり、
後のアポイントがおせおせになってしまったことがあった。
また今回は、取材半分、被災地に行ったことのない方を連れて行く、
“被災地取材ツアー”という側面もあったため、
被災者の方のアポイントは3件にとどめておいた。
ところが行ってみれば、話があまりにも興味深くて、
しかも被災者の方々は丁寧に親切に話をしてくれるので、
結果、取材時間が長くなり、
かつアポイントをとっていない人とも、
現地で出会ったりして、またそこで新たな取材がはじまり、
といった感じで、予定はまたしてもおせおせ、
結果ぎっしりスケジュールになってしまいましたが、
それだけ実に充実した2日間の取材ができました。

「この被災地取材って、何かの雑誌に載るんですか?」
とよく聞かれるが、
何か出版社から依頼して取材しているわけでもなく、
勝手に私が自費で取材をし、ブログに記事を掲載しているだけ。

なぜなら、被災地の状況がめまぐるしく変わるなか、
今しか聞けないことがあり、
今だからこそ伝えるべきことがあり、
記録として残すべきことがあり、
被災していない人にとっても、
役立つことがいっぱいあるから。

ジャーナリストって、ライターって、カメラマンって、
クリエイターってそういうことじゃない?
私の職業の存在意義ってそこにあるんじゃない?
金は後からついてくる。
仕事があるから、金がもらえるから取材するんじゃない。
興味があるから、社会的に意義があるから取材する。
結果、それが後から仕事になる。
そういうもんじゃない?

私も被災地取材をした後に、
いくつかの媒体にそれが記事として掲載することが決まった。
(また掲載決まり次第、詳細お伝えします)

「すごいですね、ライターさんなんですね!
で、なんでライターさんになろうと思ったんですか?」
とある飲み会で女性から聞かれた時、
私以外のライターはぷっつり黙ってしまった。

金をもらうためだけに仕事しているなら、
ライターなんかになる必要はない。
“普通のサラリーマン”すればいいわけだ。
なぜそれに答えられないのだろう?
書きたいことがないならライターなんか、
なる必要ないんじゃない?

私は書きたいことがあるからライターになった。
私は伝えたいことがあるからライターになった。
文章では表現しきれないことがあったから、
写真も撮るようになった。
それが私の原点。
そんなポリシーもなく、ただ言われるまま仕事しているなんて、
つまらないんじゃないか。
そんな動機で人の心を動かす文章を書けるのだろうかって、
不思議に思う。

1000年に1度の危機に遭遇し、
しかもここ数年は日本全国で大きな地震や災害が起きる可能性がある。
その大きな岐路に立たされている今、
そこで何が起きているか、
なかなか一般の人では行ききれないところまで行って、
取材をしてきて伝えるって、
金になるならないとかの問題じゃなく、
重要なことだし、私には興味があるから、
何度も被災地に行く。

行く度にいろんな人と出会い、
いろんな話を聞ける。
こんな充実した取材機会を得られるなんて、
ライターとして本望だと思う。

今、被災地で起きている問題は、
必ず他の場所でも起きる問題。
その時に、今の被災地の状況をしっておけば、
問題を先回りして、被害を最小限に食い止めることもできるはずだ。

この2日間、いい取材ができたので、
それをまた少しずつアウトプットしていきたいと思います。

また今回、連れて行ったメンバー4人に恵まれ、
私自身もとても“楽しく”取材旅行ができました。
被災地取材で“楽しい”というと不謹慎に聞こえるかもしれないけど、
楽しいという気持ちがなければ、
どんな“仕事”をしてもたいした仕事はできないのではないか。
もちろん自分が楽しいだけじゃなく、
それが誰かの役に立つってことが“仕事”であり、
それが“お金”になるんだと思うけど。
好奇心を失ったら終わり。
興味を持ち続け、それが行動の原動力になり、
いいアウトプット(成果)につながっていくと思います。

・被災地レポ&写真
http://www.kasako.com/110311top.html

by kasakoblog | 2011-08-08 00:26 | 東日本大震災・原発

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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