2012年 05月 15日
ライバルを気にして自滅したmixiの凋落~みんなにいい顔しようとするからダメになる
mixi(ミクシィ)が身売り検討か?!
日経ビジネスオンラインで取り上げられた衝撃のニュースが、
ヤフーニュースのトップにも掲載され、大きな話題となっている。
ユーザー無視、他社のモノマネばかりで、
独自性を失った成れの果てというべきか、
mixi側は身売り報道を否定しているが、
あれだけ全盛を誇ったITベンチャーも、
落ち目になるともう取り返しがつかないほど、
どんどん落ちるしかないんだというところまで来てしまった。
つい1週間前、私も見限って、
mixiでの日記更新をやめたばかりだった。

mixiとはご存知、日本のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)大手の会社。
最近では海外SNS「フェイスブック」の名ばかり聞くことが多いが、
2004年2月からサービスを開始し、
日本で圧倒的人気を誇っていたサイトでもある。
私が登録した2005年7月当初は、
ユーザーは50万~100万人ぐらいだったが、
今や2711万人ものユーザー数がいるという。
(2012年3月時点、http://mixi.co.jp/profile/think/data/)

しかし近年やみくもにユーザー数を増やすために、
アプリやゲームを導入したあたりから、
mixiの雰囲気があやしくなってきた。
本来、mixiは共通の趣味を持った人などと、
匿名性ながらも実際の友達のように、
密につながれるのが最大の良さだったように思うが、
アプリ目的、ゲーム目的で始めるユーザーばかりが増えた。

さらに2010年にはmixiに加入するための招待制を廃止し、
誰もかれも簡単に登録できるようになり、すぐにやめては、
また別名で登録するといったことが容易になってしまった。
数を追い求めるあまり、
本来のmixiに求めていた、
ネット上だけどアットホームなつながり空間は崩れ、
次第に前と違って荒れる雰囲気が多くなったように感じていた。

アプリやゲームを導入したのは、
競合他社であるグリーやDeNAを意識したものだった。
それによりユーザー獲得を増やすと同時に収益源とするためだった。
しかし私もそうだけど、
mixiにアプリやゲームなんか求めていない。
余計な機能はいいから、人と人とがつながれる機能に、
注力してほしかった。

でもmixi側は
・ユーザーがmixiに何を求めているのか
・他社にはないmixiの特徴とは何なのか
を無視していたように思う。
ただひたすら目先の数を追い求め、
新機能を追加し登録ユーザーを増やしていった。

でもアプリやゲーム目的のユーザーは、
それに飽きると瞬く間に幽霊会員になる。
ユーザー数を増やしたところで、
アクティブに使うユーザーが増えなければ意味がない。

しかしmixiはまるで多重債務者の自転車操業のように、
とにかくユーザーを増やすことにだけ精を出し、
新規会員を引っ張るためのいらん機能ばかりを追加し、
今までアクティブに使っていたユーザーの配慮を忘れていった。
結果、登録数は多いが、今までのユーザーにも見限られ、
ログインユーザーがどんどん減るという、
負のスパイラルに陥っていった。

さらにmixiにとって大失態となった機能改悪が、
2011年6月に断行してしまった「足あと」機能の廃止だ。
これがmixiを窮地に追いやってしまった最大の要因だったかもしれない。

「足あと」機能とは誰が訪問したかがわかること。
mixiは匿名性なので実名が表示されるわけではないが、
変なユーザーがきていないかの確認もできるし、
マイミク(友達)でどんな人がこの日記を見たかもわかるし、
何人ぐらいの人が見てくれたかもわかる。

しかしこの機能を自ら廃止してしまったのである。
既存ユーザーの反発はすさまじく、
足あと機能廃止反対のコミュニティが次々とできた。
多くの既存ユーザーにとって、
とても大事な機能だったのだ。

私にとっても非常に重要な機能だった。
ニュースで日記を書いた時や、
コミュニティで自分の日記を紹介した時に、
どのぐらいの反応があり、
どんな人が見に来てくれていたのか、
すぐにわかるからだ。
日記を更新する楽しみでもあった。

それを廃止してしまった。
しかもよりによって、
新たな“黒船”ともいうべき、
ツイッターとフェイスブックが台頭してきている時に。

新たなライバルに対しても、
mixiの対応策はあまりにお粗末だった。
ツイッターと似た機能として、mixiボイスを、
フェイスブックのモノマネとして、
イイネボタンやmixiページを追加したのだ。

ぱくり機能を搭載してどうするのだ・・・。
mixiの良さは他社のモノマネ機能ではないはず。
mixiの良い機能は廃止し、
他社のモノマネ機能をいっぱい付ければ、
他社との差別化がどんどんなくなってくる。

私ははじめツイッターをやった時、
アクセス数がわからないことに戸惑った。
でもやっていくうちに、
そんなものは必要ないのだとわかる。
ツイッターの機能や良さはそこにないからだ。
だからツイッターにアクセス数機能がなくても、
足あと機能がなくても文句は言わない。
つまりそういうことをmixiは理解せず、
やみくみに何でも機能を詰め込みすぎるのだ。

しかしツイッターの登場は、
mixi離れというよりSNS離れを加速させたのではないかと思う。
ちょうど数年前からSNS疲れが問題になっていた。
はじめはネットでのつながりがおもしろかったのに、
いつしかそれが義務化、硬直化しはじめ、
コメント返ししなきゃいけないとか、
読んだだけでコメントしないのはダメだとか、
そういうことを気にする人も増えてきた。
自由なはずのネット上のつながりが、
まるでリアルな人間社会のように、
無駄なつきあいまで強要されるような、
そんな雰囲気も出てきた。

そうした折に登場したツイッターは実に気楽。
基本、読み流す。
何か返信しても、別に返さなくてもいい。
何より、投稿がたった140字以内でいい。

私のようなブロガーは別にして、
普通の人が日記を毎日更新するのは大変。
でもツイッターというのは実に気楽。
「昼ごはんにラーメン食べた」とか、
「今、九州に旅行中」とか、
そんな一言でいいのだから。

機能を増やしすぎたSNS、mixiなんかに比べて、
気軽に投稿でき、気楽につながれるツイッターは、
mixi離れのある一定の受け皿になった可能性は高い。

そしてフェイスブックの登場。
フェイスブックは完全実名制ゆえ、
安心して強固につながれるというのが強み。
今までmixiが担っていた、
匿名ででもそこそこつながれるのを、
一歩踏み込んだ形にしたSNSだ。

mixiが足あと廃止したり、
招待制を廃止したりして、
代わりにアプリやゲーム機能を増やすことで、
今までのmixiユーザーよりはるかに匿名性が高い、
実体のわからない荒らしユーザーが増えてしまい、
今までより容易につながれなくなってしまったところに、
フェイスブックの登場である。
mixiのつながりが薄れつつあった中、
フェイスブックもmixiの失われた良さの受け皿として、
mixiからフェイスブックに移る人も多かったのではないか。

近年はツイッターやフェイスブックの影響も大きいが、
mixiが凋落してしまった大きな要因は、
ライバル他社がどうのというより、
ライバルを気にしすぎるあまり、
自分の良さを見失い、
手当たり次第ライバルのモノマネをした結果、
なんの良さもない、ライバルにも見劣りする、
魅力ないサイトに自らしてしまったことだと思う。
はっきりいって自爆である。

ITベンチャーともてはやされても、
たった数年でこの有り様。
自ら培ってきた独自性や特徴を客観視できず、
周囲の環境に翻弄された企業としての弱さが、
ついに身売り報道まで出てしまった要因ではないかと思う。

でもこのmixi衰退は私たちにとっても、
大いに参考になる失敗事例だ。
周囲ばかりを見て、他人や他社をうらやみ、
他社と同じようなことをしていると、
自分や自社の良さを見失い、
自分を支持してくれた人まで失ってしまう結果になる。

なんでもかんでも多機能ならいいというわけではない。
1点だけでも他社と違う機能があったら、
ユーザーはそれだけでも利用してくれるのに、
そこを見間違ってしまったら元も子もない。

つまり、みんなにいい顔しようとするからダメ。
みんなに支持されるサービスや商品なんて早々ない。
みんなに受けるよう、ありきたりものを作るから、
他社との差別化ができずに売れなくなる。
思い切って何かを切り捨ててでも、
何か際立った特徴がない人間、企業、商品、サービスでないと、
今の時代は生き残っていけないんだと思う。

mixiの凋落はいい失敗事例として、
みなさんも同じ失敗に陥らないよう気をつけたい。

そんなわけで、今、私はmixiは更新しておらず、
ブログはもっとも大事なツールですが、
それ以上にツイッターにも力を入れていますので、
どうぞお気軽にフォローください(基本フォロー返しします)
https://twitter.com/#!/kasakoworld

フェイスブックは何かとむかつくけれど、
時代の流れにさからわずやってます。
(友達申請お気軽にどうぞ)
http://www.facebook.com/#!/kasakotaka

ただツイッターはともかく、
フェイスブックはかなり眉唾なところがあり、
mixiがそれこそ一度完全リセットし、
初期の頃の仕様に戻せば、
フェイスブックが廃れて、mixiが復活する可能性もないとはいえません。

<参考記事>
ミクシィ、身売りを検討
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120514/232015/?bv_ru

ミクシィが6割減益・・・凋落を加速させた5つの原因
http://matome.naver.jp/odai/2132989706885995501


by kasakoblog | 2012-05-15 19:40 | ネット


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