2012年 09月 07日
バンドイベントの新しいあり方~マルチな才能がファンを楽しませる
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バンドマンが行うイベントといえば、
当たり前の話だがライブハウスで音楽を演奏すること。
でも考えてみたら、別にそれだけじゃなくてもいいよね?
ファンの中には、バンドの音楽が好きだけでなく、
バンドの人たちそのものが好き、生き様が好き、
といった人も多いだろう。

新曲無料配信サイト「フリクル」を発案した、
元メジャーバンドのメリディアンローグが、
9月5日に実にユニークなイベントを行った。

調理師免許とフードコーディネーターの資格を持ち、
レストランでの勤務経験も長かったギタリストがファンに料理をふるまう。
超お酒好きで自身で何百種類ものカクテルを作ったことがある、
カクテル通のボーカルがファンにオリジナルカクテルをふるまう。
バンドのリーダーであるドラマーはウエイターとなって、
お客さんの注文をとる。
もちろん食事だけでなく、アコースティックライブも行う。

ファンにとってこんな素敵な企画はない。
例えばミスチルが大好きだったとして、
桜井さんが料理を作って、
それを田原さんと中川さんが席まで運んでくれて、
JENがそこで余興をやってくれるみたいなイベントがあったら、
ファンにとってはたまらないだろう。

でもミュージシャンにもファンにも固定観念が根強く、
ミュージシャンがやるのは音楽イベントだよね、
あったとしてもディナーショーぐらいだよね、という認識しかない。

でもメリディアンローグはそんな固定観念にとらわれず、
今までにあまりない、でもファンが楽しめる企画を実現した。
それが9/5に行われた「メリディアン・ダイニング」。
このイベントに取材に行ったが、参加したファンは大喜び!
好きなアーティストが調理している姿も見れる。
シェイカーをふる姿も見れる。料理を持ってきてくれる。

このイベントがよかったのは、料理をメインにしたことだろう。
どうしてもミュージシャンだと、音楽をイベントの中心に置きがち。
でもそうするとはっきりいって食事はいらない。
音楽の種類にもよるけど、バンドが演奏している時に、
ファンなら演奏している姿も見ながら、
音楽に集中したいじゃないですか。
なら別に食事はいらないよね、普通のライブでいいじゃん、
って話になりかねない。
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でも今回のメリディアンローグのイベントは、
あくまでギタリストが作る料理が中心。
料理を楽しんでもらいつつ、メンバーを間近に見ながら、
ファンと交流しながら楽しむ。
アコースティックライブもしたけど、あくまで食事の合間。
そのバランス感覚がすごくよかったと思う。
もし食事中、ずっとライブしてたら、
食事はどうでもよくなってしまう。

そもそも今回のイベントはギターが調理場にいるので、
調理している間はライブができないから、
当たり前といえば当たり前なんだけど、
料理は料理で楽しんでもらい、
ライブはライブで楽しんでもらうのは、
とってもよかったのではないか。

アコースティックライブも普段とは違う趣向。
本格的なライブというよりはかなりレアな感じ!
7曲披露されたが、1曲はギターが歌い、1曲はドラマーが歌う。
1曲は3人でギターを持って歌なしの演奏のみ。
普段のライブではめったにしない。
でもコアなファンが少人数集まっている場だからこそ、
メンバーの多面的な魅力を知ってもらうため、
変わった趣向でライブを行う。
ファンにとっては普段のライブとはまったく違う、
イベントとして楽しめる。

でもきっとこんな素敵なイベントができるのは、
マルチな才能があるから。
ギタリストなのにプロなみの料理を作ることができ、
ボーカルなのにカクテルの知識が半端なく、
ドラマーなのにアコギがめちゃめちゃうまい。
だからこそできたイベントだ。

音楽業界は様変わりし、誰もが同じ音楽を聴いて、
ミリオンセラーが出る時代ではなくなり、
音楽の趣味が細分化し、いいか悪いかは別にして、
ミュージシャンとファンとの距離が近くなり、
今までが異常だったといえるかもしれないが、
百万枚もCDが売れる時代ではなく、
特定のコアなファンがバンドを支えていく方向になりつつある。
こうした時代を「音楽文化の衰退だ」なんて、
過去のCDバブル時代にすがって嘆いていても仕方がない。
新しい時代には新しいミュージシャンのあり方があり、
イベントのあり方がある。
コアなファンを満足させるためのイベントや活動も必要。
その一つのモデルケースとなるのが、
今回のメリディアンローグの企画だったと思う。

これはミュージシャンだけに限った話ではなく、
他のクリエイターにもいえること。
俳優だけど実は写真がうまいとか、
芸人だけど実は絵がうまいとか、
ライターだけど実はギターがうまいとか、
経済評論家だけど実はあるコレクションについて、
むちゃくちゃ詳しいとか、
そういうマルチな才能、いろんな引き出しを持っていることが、
セルフブランディングにつながり、
アーティストの本業分野の作品も好きだけど、
その人自身が何より好きだから、
多面的にその人を理解できるイベントにも参加したい、
ということにつながるのではないか。

メリディアンローグはダイニングイベントをする前から、
すでに自主開催のライブイベントでは、
ライブ前にトークショーをしたり、
ライブ後にライブハウスで、
ファンもミュージシャンも一緒に打ち上げを行うといった、
新しいライブイベントの形もすでに行っている。
(次回は9月28日)

ミュージシャンってこうだよねとか、
ライブイベントってこうだよねとか、
そういう固定概念が、業界全体の衰退の一因にもなり、
ファンを離れさせる原因になっているかもしれない。
別に前例を踏襲する必要なんかない。
ファンが喜ぶことは何か。
自分たちがファンを喜ばせることは、
音楽以外にもあるんじゃないか。
そういう自由な発想から、ミュージシャンはもちろん、
いろんなクリエイターがファンのための新しいイベントを企画したら、
きっといろんなことがおもしろくなるんじゃないかと思う。

・メリディアンローグのダイニングイベント・レポート
http://kasakoblog.exblog.jp/18809021/

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メリディアンローグ主催ライブイベント
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by kasakoblog | 2012-09-07 18:55 | 音楽


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