2012年 09月 30日
社会起業家という謎の言葉~仕事や組織が1つに縛られるからおかしくなる
1つの会社に捉われるからおかしなことになる。
1つの仕事だけやっていればいいと思うから視野が狭くなる。
別に複数のことを同時並行でやったっていいじゃないか。
社会のためになるのなら。

NHKでapbankfesのドキュメンタリー番組をやっていた。
apbankとは音楽プロデューサーの小林武史氏と、
Mr.Childrenの櫻井和寿氏が中心となり、
もともとは環境にいい取り組みをしている組織に、
融資する活動が主軸の団体だ。

ただその活動費を捻出するために、
ミスチルとは別にBankBandというバンドを作り、
CDを制作してお金を集めたり、
さらには音楽フェスをやって、
そこでの収益金をこうした活動に回すようになった。

最近は環境だけでなく、震災復興も加わったこともあり、
正直、何のイベントなのかよくわからなさが倍増した。
1度行ったことはあり、
apbankfes08では速報ステーション記者として参加したこともあるが、
真夏の炎天下で暑すぎ、
飲み物買うのもトイレ行くのも数十分待ちみたいな状況で、
でもそれに並んでいると音楽聞き逃しちゃうみたいな感じで、
イベントの内容やイベントの運営方法を、
絶賛する気には到底なれないので行ってはいない。

ただこのドキュメンタリー番組を見て、
小林武史氏も櫻井和寿氏もすごいなと思った。

だってこの2人、日本の音楽界の中で、
最も忙しい人たちのはず。
しかもこんな活動なんかしなくても、
人気もあるしお金もある。
ここまで手間隙かけたことしなくても、
例えばミスチルが義援金集めのために曲を出すだけでも、
十分といえば十分なはずだ。

にもかかわらず、これだけの能力を使って、
本業(ミスチル)とは別の活動を、
同時並行でやっているっていう、
ただそれだけでもすごいと思った。
しかも今年は静岡だけでなく、淡路島、宮城でも開催した。

それで本業(ミスチル)がおそろかになっているかといえば、
とんでもない。
11/28にニューアルバムが出て、
年末年始にコンサートもやる。
ミスチルの活動もきっちり行っているのだ。

なんかミュージシャン含めて広い意味でのアーティストって、
自分たちの芸だけやっていれば、
それいいっていう人が多いような気がする。
政治的な主張とか態度はあらわさず、
社会問題とかについて歌詞に書くことはあっても、
積極的に発言したりしない。

いろんな意味で影響力が強すぎるからというのもあるし、
そういう発言をすることで、
純粋な作品を色眼鏡で見られてしまうようになるとか、
社会派のイメージがつきすぎると、
ビジネス的にマイナスだとか、
そういう計算もあるように思う。
だから芸だけやって作品つくってりゃそれでいいみたいな。

おれは音楽業界の職人だから、
業界の環境が悪くなっても、
社会に働きかけることなんかする必要はない。
おれはいい音楽つくってりゃそれでいいんだ。
それは途方もない無責任な考え方だと思う。
だってあらゆるものは社会の中で存在しているのだから。

もちろん全身全霊かけて、
本業である作品で世の中に対して、
何かを伝えているのだから、
それでいいって考え方ももちろんあるけど、
環境だとか災害だとか原発だとか、
自分たちの存在をあやうくしかねない大きな問題があるのに、
それに無口でいいのだろうか。
それなりの影響力があるのだからこそ、
その影響力をうまく活用し、
社会がよくなる方向に向けていくことはできないか。
それは必ずしも音楽である必要はないし、
音楽の力を借りつつ、そういう活動にも展開していく。
そんな活動を当たり前のようにやっている、
小林武史氏も櫻井和寿氏はすごい。
しかも本業の方でもトップクラスで売れ続けている。
こんなアーティスト、他にいるか?

2011年に災害が起きた時、
1つの仕事、1つの組織で働いているだけで、
それだけやっていればいいわけじゃないって思った人が、
きっと大勢いたはずだ。
だから平日は普通に会社員しながら、
土日は支援活動をしている人が数多くいた。

今、経団連の老害どもや国民を被ばくさせた官僚どもが、
しきりに原発再稼動をごり押ししようとしている。
きっとそれって複線的な活動がないから。
長期的な視野で物事を考えず、
今の自分の地位を守るために、
短期的に何をすべきかを最優先して考えているから。
そういう志向になるのは、
1つの組織に縛られ、1つの仕事だけに捉われ、
それだけやっていればそれでいいという、
環境におかれているからではないか。
それで自分が儲かり、自分の組織が儲かればそれでいい。
だから社会に害悪になろうが、
多くの人を犠牲にしようが、長期的にデメリットが多いものでも、
今ある権力と地位をフル稼働させ、
自分たちの利益を押し通そうとしてしまう。

どんな災害が起ころうが、
環境問題が深刻になろうが、
自分たちは好きな音楽を奏でて、
それで食っていけるからそれいい。
人気のアーティストなんだから、
別の活動なんかしている暇なんかない。
というかそんな活動したら、
自分たちのイメージにマイナスになるかもしれないから、
やらない方がいい。
そんな風に考えていていいんだろうか?
もうそんな時代じゃないんじゃないか?
社会に積極的にかかわり、できることはしていく。
それが社会人なんじゃないかと、
ドキュメンタリー番組を見て思ったわけです。

いやもちろん、複線的な活動をする前提として、
この2つは守らなければならない。

1:自分なり自分の家族の生活を犠牲にしないこと。
2:本業はおろそかにしないこと。

その上で、自分なりに何かできる方法があったら、
「会社」や「本業」に捉われず、
できることをしていけばいいんじゃないかと。

別にそれはボランティア(無報酬)に限定する必要はない。
音楽家が農業やっていてもいいわけだし、
会社員がミュージシャンやっていてもいい。
そういう活動の複線化、視野の複線化があると、
老害経団連幹部や省益しか考えない官僚みたいに、
とにかく最優先は組織の利益であり、
そのために何を犠牲にしてもその仕事をするのが、
自分の使命みたいなおかしな考え方にはならないと思う。

最近、社会起業家という言葉が流行っている。
社会をソーシャルなんて英語に置き換えるとよりオシャレだ。
でも社会起業家っておかしいと思う。
社会起業家とは、事業(ビジネス)を通じて、
社会問題の改善を図ること。
それって社会起業家だけにあてはまる話じゃなく、
すべての会社にあてはまり、すべての社会人にあてはまる話だよねと。

社会起業家という言葉が流行ること自体、
今の企業が、社会の役に立たず、
自分たちの利潤を追求することしか考えていないことなんだと思う。
だから社員を奴隷みたいに扱うブラック企業が出てきたり、
会社の利益しか考えてないから、
何が何でも原発再稼動したいとか、
そういうことを平然と言い出してしまうわけだ。

事業って社会起業家じゃなくても、
誰かの役に立つ、社会問題の改善を図る、
その対価としてお金をもらうことのはず。
社会に害悪なことやってお金儲けしました、
社員を奴隷のように働かせてお金儲けましたって、
それは企業でも会社でもなく、
単なる犯罪集団でしょう。

そういう犯罪集団と化した日本企業や官僚組織をなくすためにも、
1つの組織や1つの活動に縛られず、
複業が当たり前の時代になるべきだと思う。

言うまでもないことだけど、
自分さえ良ければとか、
自分の会社さえ良ければとかいう発想では、
絶対に自分も自分の会社も良くならない。
短期的な目先の数字は良くなっても、
長期的にはマイナスだ。
それはイカサマ原発を推進してきた、
電力会社の今を見れば明らかだろう。

社会のために何かをすることが仕事であり、
その仕事をするための器が組織。
だから仕事や組織は1つに限らず、
自分の興味や時間に応じて、
いろんなことができる社会になればいい。
311はそういうきっかけだった。
でも考えてみたら、小林武史氏や櫻井和寿氏が、
もう何年も前からしている活動スタイルって、
そういうことだよねと。

税金だけの公助だけでは限界があり、
セーフティーネットがあやうい時代だし、
どうせ終身雇用も崩壊し、
社員を派遣社員化したりパート化したい企業が、
わんさかいるのだから、
その代わり活動の多様性を認めればいい。
そういう社会になったら、
いろんな問題があっても、
解決策が増えていくのではないだろうか。

社会人は全員社会起業家でなくてはならない。
社会に害悪なことをしている、
今の企業や官僚のような存在を、
退場させるルールがあればなと思う。

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by kasakoblog | 2012-09-30 02:53 | 働き方


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