2013年 02月 07日
なぜ会社員は働きたくないのか~仕組みを変えれば行動は変わる
働いてもその分、給与が増えるわけではないから。

以前に勤めていた制作会社でのこと。
「土曜日にセミナーの取材が入ったんだけど、
誰か行ってくれないかな?」
と10人ほどの社員の前で上司が言ったのだが、
誰も名乗りでるものなく、し~んといった状況。
私ももちろん手を上げなかった。
結局、入社年次の一番若い社員が指名されることになった。

社員という立場からすると、やるだけ損なんです。
もちろん個々人の仕事の評価というのはある。
でも単純に仕事を多くこなしたから、
お金がもらえるという賃金体系にはなっていない。
昇給といったって、1万円でも上がればいい方だ。
つまり年収で見て12万円プラスぐらいにしかならない。

土曜日のセミナー取材をした人には、
今月の給料に3万円プラスします!
といえば、しーんとはならないだろう。
仕事をした分だけ、休日を犠牲にした分だけ、
きちんとした見返りがあると思えば、
社員はこぞって手をあげるだろう。
仕事をしない社員が悪いんじゃない。
モチベーションが上がらない仕組みが悪いのだ。

ちょうどその頃、忙しい時期で、
みんなたんまり仕事を抱えていた。
ただでさえ忙しいのに、新たな仕事を抱え込めば、
他の仕事にも影響する。
仕事を増やしてミスでもすれば、
むしろそれで減点評価されかねない。

本来休みの日である土曜日に仕事したところで、
中小企業に振替休日なんて概念はないし、
むしろ日曜日も出勤して、その分の原稿を書かなくてはならない。
休日は潰れる、給料は上がらない、
挙句の果てにそれでミスしたら減点されるとなれば、
仕事をしたいと手を挙げる人がいないのは当然だ。

でも1年前にフリーになってから、
仕事へのモチベーションが違う。
仕事をすればした分だけお金が入ってくるのだから、
「手を挙げない」なんて信じられない話だ。
同じ人間でも行動がこうも変わるのだから、
社員が働かないとか積極性がないとかの問題じゃなく、
仕組みが悪いのだ。

残業なんかもそう。
残業すれば金がもらえるから、
昼間さぼって残業するのだ。
それは社員が悪いんじゃない。
そういう仕組みになっていれば、
金がもらえる方に多くの社員が行動するのは、
目に見えていることだ。

会社員の多くは固定給で働いているから、
仕事にならなくても、電車本数が少なくても、
大雪だろうが台風だろうが、
何の疑問も持たずに、突っ込もうとする。
そして遅延証明でももらえば義務を果たしたことになる。

でも企業やビジネスの最大の目的は、
円滑に仕事を行い、利益を上げることのはず。
ならば本数が少ないとわかっているのに、
定時に行くことだけが社員の義務といわんばかりに、
そこに突っ込んで遅延証明もらって遅れて出社したところで、
誰も得しない。
ならば午後出社にするとか、午前中は家で仕事するとか、
その方がよっぽど仕事が効率的に進み、企業の利益に直結する。

もちろん業種によっては、
そのようなことができない仕事もあるだろうが、
何も大雪予報で電車の運行本数が減ることがわかっているのに、
みんながいつもと同じように突っ込んで、
ホームがあふれかえって余計に電車が遅れるといった、
バカなことをしなくてもいいはずだ。
まるで囚人のジレンマ。
誰も得しないことがわかっているのに、
みんながそうしているからそうせざるを得ない。

でもそれは社員が悪いんじゃない。
仕事をしようがしまいが、
定時に来ることが会社員の義務だと考えている会社が悪い。
時給換算のアルバイトかって話。
例えばお店の店員とか警備員とか、
仕事が忙しい忙しくないにかかわらず、
その時間にそこにいることが大事という職種ならともかく、
そうでない人たちが、毎日定時にくる意味は一体何なのだろう?

本来の目的である仕事の円滑化や利益の最大化のための、
手段であったはずのシステムが、
システムを守ること自体が目的にすりかわり、
結果、自分の頭で考える社員は少なくなる。
言われた通りにやればいい。
できるだけ仕事が少ない方がいいと。

会社員に完全歩合制並みの仕組みを設けることは、
難しい面もあるだろうし、デメリットもあるだろうが、
仕事を抱え込んだ人の方が損みたいな仕組みの企業は、
考え直した方がいいんじゃないか。

企業ではないがつい最近でいえば、
教員の駆け込み退職が問題になり、
「教師なんだから最後まで見届けるべき」みたいな、
モラルを説く人もいるが、そんなもん、何の意味もない。
中には奇特な人がいるかもしれないが、
多くの人は儲かる方になびくに決まっている。
仕組みが悪いのだ。

未だに多くの組織では、
機能不全に陥った仕組みを見直すことをせず、
義理人情やモラルや我慢で抑えこもうとしている。
でも人は仕組みで動く。
仕組みが変われば行動が変わる。
社員を責めるよりおかしな仕組みを見直したい。

※まあでも仕組みを変えられない企業は、
フリーランスを活用すればいい。
社員が嫌がる仕事でも、
別のモチベーションで仕事しているから、
喜んで引き受けてくれるだろう。

・「かさこマガジン3」無料配布中。
欲しい方は、郵便番号、住所(マンション名など省かず)、
お名前、希望部数をメールください。
kasakotaka@hotmail.com

Amazonで買い物する際、下記よりお願いできればありがたいです。
Amazon
(有料メルマガに頼らない私の方法 http://kasakoblog.exblog.jp/18718552/

かさこツイッター(お気軽にフォローどうぞ。基本フォロー返しします)
http://twitter.com/kasakoworld


by kasakoblog | 2013-02-07 19:05 | 働き方


<< ネットの印刷会社に勝てないリア...      中途半端な分煙なら全席喫煙にす... >>