2013年 03月 28日
被災ペットボランティア死屍累々(週刊新潮)の団体に先月取材しましたが
「被災ペット」ボランティア 美談の陰に死屍累々
死亡率10倍!犬猫700匹が閉じ込められた死の檻!

週刊誌をたまたま立ち読みして驚いた。
先月2月17日に現地で取材した被災ペットを救護・支援している、
アニマルフレンズ新潟のイザベラさんが載っているではないか。
しかもその記事によると、ずさんな管理で、
犬と猫がバタバタと死んでいったという。

センセーショナルな見出しだけ見ると、
ものすごい極悪・悪質ボランティアに見えるが、
記事をよくよく読んでみると、
かなり煽った見出しであることがわかる。
批判されているイザベラさんの反論コメントも載せられているが、
記事のトーンはペットボランティアを叩けば儲かると思っているのか、
悪意のある書き方をしていることは間違いない。
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私はこのボランティア団体の支援をしている知人に紹介され、
現地のシェルターを見せてもらい、イザベラさんの話も聞いた。
滞在したのは数時間に過ぎないが、
現時点でのシェルターの様子を見た限り、
週刊新潮が書くような、
「犬猫700匹が閉じ込められた死の檻!」
というのはあきらかに誇張だ。
というか現地を見ていないで記事を書いているのではないか。
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ただ悪意のあるタイトルとは裏腹に、
記事には冷静な指摘部分も見られる。
資金不足、人手不足が原因で、
これ以上、福島死の町から被災ペットを救出しても、
手が回らないのではないかという部分だ。

それは確かにそうだと思う。
でもそれでこの団体を誇張して叩くことによって、
余計にこの団体に資金と人手が集まらなくなったらどうなるか?
今、シェルターにいる猫300匹、犬120匹が、
それこそ週刊新潮の記事のせいで死屍累々になる。
それとも週刊新潮は犬猫を殺すことを望んでいるのだろうか?

そもそも被災ペットの問題が深刻化しているのは、
安全だと大嘘こいた東京電力を筆頭とした原子力村のせいだ。
福島原発周辺はご存知の通り、人も住めない死の町になった。
住民は東日本大震災後、ペットを連れ出すこともできず、
着の身着のまま逃げ、一生帰れなくなった。

このため死の町にはペットとなった犬猫がまだ取り残されている。
いろんな動物ボランティア団体が、
被ばくを顧みず、救援を行っているが、
すべてが助けられたわけではない。

私は2012年3月に別の被災ペットボランティア団体である、
にゃんだーガードさんと同行取材した。
死の町に入り、取り残されたペットのために、
給餌器を設置し、餌の補充を行っていた。
なぜならにゃんだーガードさんは、
自分たちの団体の資金・人手・キャパでは、
助けられるペット数に限界があることを感じていたからだ。

福島田村市にあるにゃんだーガードさんのシェルターに行ったが、
犬も猫もかなり快適な環境で暮らしていた。
このため他の動物ボランティアからは、
「もっと救出して、シェルターに詰め込むべきではないか」
という意見をいう人もいたが、
にゃんだーガードさんの方針としては、
あくまで快適に暮らせる環境維持を大前提とし、
数をいっぱい助ければいいという考えにはないことを強調した。

どちらがいいかはそれぞれ人によって意見が違うだろう。
ただ現実には東電のせいで、原発のせいで、
取り残された被災ペットがいっぱいいて、
行政もろくに対策に乗り出さず、
ボランティア頼みになっていること。
さらには福島の保健所なんかに保護されると、
下手をすると殺処分されかねないことから、
イザベラさんのように、とにかく助けなくては、
と考える人もいる。

で、大事なことはどう救出するかは別として、
人間の横暴によって、
命の危険にさらされている犬や猫を、
1匹でも多く助けることではないか。
誇張してずさんな管理で死屍累々と、
被災ペットボランティアの批判記事を書くことで、
よりそこにいる犬猫を窮地に追いやって喜んでいる、
週刊新潮の方がよっぽど悪趣味だ。
それともこの団体の資金不足と人手不足を加速させ、
数カ月後に本当に死屍累々になったところでも写真に撮って、
週刊誌を売って儲けようと考えているのだろうか。

キャパオーバーと問題を指摘することは大事だが、
おもしろおかしく叩くだけで終わっている。
こんなことしているから、余計被災ペットが悲惨な運命を辿るわけだ。

週刊新潮の記事が出る前、3/10に、
この団体のフェイスブックページには、
こんなことが書かれている。

・・・・
私たちは、救助に携わるようになった他の多くの組織のように、
救助活動がいかに難しく、長期的な活動であるかに気づきませんでした。
私たちは仕事を完璧にやり遂げたわけではありません。ミスはありました。
また、価値のある教訓も教えられました。
私たちが救出した動物の数と私達の活動に関して誇張はしておりません。
私たちが言いたいことは災害の規模と手元の物資でできる
最大限の仕事をしたということです。
・・・・

震災直後には、あまりに想像以上の悲惨な状況のため、
どこの団体でも被災ペット支援を、
完璧にこなしたところなどないだろう。
しかも政府や東電がメルトダウンしていないとウソをつき、
放射線量が殺人的な値をしているのに、
道も封鎖されない、線量も発表されないという場所で、
救援活動を行っていたわけだ。
今になって震災直後の救援のあり方を結果だけ見て批判して、
何の意味があるのだろうか。

結局、福島が死の町になったことも、
被災ペットが取り残されている現状も、
すべては東電のせいだが、
政治は意味も効果もない無駄な除染費用に税金を使いまくり、
原発メーカーや土建業者に貴重な税金を横流ししているだけ。
そんな無駄金使うなら、福島県民の避難とか、
被災ペットの救護に回せばいいじゃないか。

犬猫を救うために被災ペットボランティアを叩いているならわかるが、
週刊新潮のこの記事は犬猫の死をビジネスチャンスと捉え、
被災ペットが死のうが一儲けできればいいと考えているようにしか思えない。

・2013年2月18日 叩かれたボランティア団体取材記事
http://kasakoblog.exblog.jp/19817428/

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by kasakoblog | 2013-03-28 21:36 | マスコミ


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