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本日の結婚式の写真は1カ月後になります~なぜデータで即日くれないのか?

「本日、撮影した結婚式の写真は1カ月後になります。
できたらケータイにご連絡します。
六つ切りサイズのプリント1枚を取りに来ていただくか、
着払いの郵送で送るか決めていただければと思います」

え~~~、なんで1カ月もかかるの??
っていうかさ、そこにいたカメラマンから、
記録メディアを抜いてもらって、
ここのノートパソコンに移せば、即日写真もらえるよね。
っていうか、そこまで無理だとしても、
1日、2日ぐらいでネット経由でくれないのか。
というかデータがダメでも、プリントして郵送でも、
せめて1週間ぐらいあればいいんじゃない?
超有名カメラマンが撮影し、暗室に入って、
超こだわってプリントしてくれるわけではあるまいし……。

いや芸能人の撮影みたいに、
細かいしわまで全部消してくれるとか、
気に食わないしみやホクロまで消すとか、
時には腕を細くしてくれだとか、
体はこのカットで、顔の表情はこっちのカットがいいから、
合成してくれだとか、
そういう修正をしているというのなら話は別だが……。

私はカメラマンとしても仕事をしているが、
記念撮影業界のあまりにも顧客無視、時代無視、前近代的なやり方は、
いい加減、どうにかした方がいいのではないかと思っている。

先日、もう5年以上も前にネットで知り合い、
以前、写真を撮ってほしいと頼まれ、撮影した女性から、
久しぶりに連絡がきて、結婚することになったので式の写真を撮ってほしい、
とお願いされた。

カメラマンもいろいろジャンルによって細分化されていて、
私は仕事として結婚式の撮影はしていない。
友人の式に呼ばれて、撮ってほしいという依頼があれば、
お祝いの代わりに撮影するということが多い。

ただ結婚式は儲けるためにいろいろな罠を仕掛けている。
例えばよくあるのは「チャペル内では式場の指定カメラマン以外は撮影禁止」とかだ。

一億総カメラマン時代にそんな嫌がらせするなよと思うわけだが、
写真サービスなどのオプションで儲けている式場にとって、
参列者がチャペル内で勝手に撮られて、
そこに写真がうまい人がいたりすると、
商売あがったりだから、そういう細工を施しているところが多い。
表向き上は「神聖な場所だから」とかいいながら、
実は神聖うんぬんではなく、式場が儲けるためでは?
と思ってしまうところもある。

なので友人から式の撮影を頼まれた際は、
「一般参列者でもチャペル内の撮影ができるか」
ということをしっかり確認してもらう。

ただ一般参列者が撮影OKだったとしても、
式場カメラマンにお願いするメリットはいくつかある。
どんなに一般参列者内に写真がうまい人がいても、
参列者は基本的に座席からしか撮れず、
式場カメラマンのように祭壇とかに入って撮影することができないので、
どうやってもアングルが限られてしまう。
式場カメラマンを頼んだ方がいい写真になる可能性は高い。

また同じ式場で何度も撮影しているカメラマンの方が、
この式場ならどのアングルからどう撮ればいい絵になるかわかっているのと、
式の流れがわかっているので、いい写真が撮りやすい。
参列者内にカメラがうまい人がいても、
はじめての現場だと、どの時にどの場所から撮るべきかが、
本番一発勝負になってしまうので、かなり撮影は難しい。
だから一般参列者の撮影がOKだとしても、
多分一生に一度か二度ぐらいのことだと思うので、
多少お金を払ってでも、式場に割高な値段を払ってでも、
撮影をお願いした方がいい。
ただその撮影がデータだと異様に割高になるとか、
プリントに1カ月かかるとか、それはあまりにもアホらしい。

今回、私が知人から頼まれた式場は、
チャペル内で撮影自由だったので、
式場指定のカメラマンは頼まず、式の撮影は私一人で行った。

ただ本番の式の前に、式場カメラマンによる、
チャペル内の記念撮影がセットでついていた。
その写真が1カ月後、しかも六つ切りサイズのプリント1枚でくるというのだ。

いや、どこもこんなもんだとは思う。
でも結婚式業界って非常識すぎないか。
1カ月後ってなんでそんなにかかるんですかって話。
誰だって式をしたらその写真は早く見たいだろうし、
いろんな人に見せてあげたい。
「昨日、式あげたんですか?ウエディング姿見せてくださいよ!」
とか会社の人に言われて、
「いや、あの、1カ月後にならないと写真が・・・」なんてあり得ないでしょう。
遠隔地の友人とかにメールで送りたいのに、
手元に写真データがないなんてどうかしてる。

まあ昔だったら仕方がない。
デジタルカメラじゃなかったからだ。
現像やプリントにそれなりの時間がかかるのは仕方がない。

でももうそんな時代じゃない。
デジタルで撮影しているなら、
もっと早くプリントしてあげればいいのに。
というかプリントで六つ切りでもらっても困るでしょ。
データをあげたらいいのに。
そしたらスマホに入れて、人に見せたり、
SNSにアップして近況報告できたりするのに。

なぜ基本プリントでデータをあげないかというと、
これも結局はフィルム時代の名残りを引きずっているだけ。
確かにフィルム時代なら、ネガがあって、
必要に応じて、プリント注文したり、焼き増ししたりするのが当たり前だった。
でももう今はデジタルだ。
手元にデータがあれば、個人で家のプリンターでも印刷できるし、
家のプリンターはなかなかきれいにプリントできないとしても、
ネットのプリント屋に頼めば、かなりきれいに格安で何枚もプリントしてくれる。

データを渡さず、プリントで稼ごうなんて、
そんなせこいことやってどうすんの?
もし式場のスタッフが自分が客だとして考えたら、
プリント1枚だけ1カ月後に渡されて、
また1枚頼む度に5000円とか1万円とかとられるのって、
どう考えても嫌がらせとしか思えないんじゃないか。
それだったら即日データをくれって思わないのかな。

これは結婚式に限った話ではなく、
記念イベント時の写真館撮影でもだいたいこんな感じ。
基本はプリント。データはかなりの割高な金額を払わないともらえない。

結婚式でも記念撮影でもそうだけど、相当何枚も撮影している。
でも渡すのは1カットのプリントだけが基本。
でも当人たちにとったら、いろんな写真見たいじゃないですか。
全部フィルム時代みたいにプリントアウトしたらそりゃ金かかるけど、
データで渡してくれたら、費用はかからないわけで、
客にしたらデータでアザーカットもくれたら、どんなにうれしいか。

データがあれば年賀状とかにも使えるし、
データがあれば、今は自分で簡単に、
豪華な写真アルバムが作れるネットサービスもあるわけだし、
わざわざ式場がアルバム仕立てにする必要はない。

でも結局そうしないのは、客が喜ぶために何をするかって視点ではなく、
フィルム時代の名残りを引きずり、
意味のないサービス提供方式になっているのに、
この名残りをいかしておけば、儲けになるからだという、
完全、顧客無視の視点でいるからだ。

もちろん最近ではデータを販売してくれるところもある。
でもかなり割高な料金設定になっている。
基本プリントに誘導して焼き増しで儲けようという腹だからだ。

私もカメラマンだからデータを売ってしまうのは、
魂を売るに等しいという感覚はある。
でも自分の作品としての写真じゃなく、
お客さんありきの請負撮影なんだから、
赤の他人の結婚式写真データをカメラマンが持っていても仕方がないわけで、
だったらそのデータを欲しがっているお客さんにあげたら、さぞ喜ばれるだろうに。

データは無限に複製可能だから、
データ販売がそこそこの料金になっているのは致し方がないと思うし、
カメラマンの日当換算で考えたら、
データが数万円するのは決してぼったくりではないとは思う。
また確かに現像やフィルム代といった費用はかからなくなったが、
機材はこれまでより高いし、
技能の習得にもそれなりの時間を費やしているわけだから、
安すぎるというのはかえってカメラマンの質を落とすことになり、
結果、客のためにもならないので、
それなりの料金というのは必要だと思う。

ただあまりにも今の記念撮影サービスは、
前時代の意味のない慣習を踏襲し、
プリントありきになりすぎている。

客が何を求めているのか考えたら、
データ納品を基本プランに組み込んであげたらどうか。
焼き増しの手数料で数千円ぬくなんて、ちんけなこと考えず、
「あそこの式場は参列者撮影自由だし、
式場のカメラマンに頼んでもデータで即日全部くれるみたいよ!」
って評判がたった方がいいと思うのだが。

そうやって古い業界が過去の慣習を盾に、
客をないがしろにするサービスを平然としていると、
いずれ悪い評判がたって見放されると思うのだが、
日本のたちのわるいところは、そうした抜け駆けをさせないよう、
まるで裏で密約でもしているんじゃないかというぐらい、
業界がぐるになって、客のためになるサービスをあえてしないというのが、
非常に多い気がする。
もちろん、こんなバカげた風習にとらわれず、
データをスピーディーにリーズナブルな値段で、
提供してくれるところも増えているとは思うが。

ちなみに知人に頼まれて私が撮影した写真は、
当日4枚セレクトしてスマホ用にリサイズしてメールし、
300枚ぐらいは実データでDVDに焼いて翌日郵送した。
そのぐらいのスピード感が今の時代では普通じゃないの?と思うんだけど。

というかそうしたら相手は絶対喜ぶし、
自分だったらそうして欲しい。
そこに付加価値をつけて、きちんと儲ければそれでいいのに。

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by kasakoblog | 2013-08-17 00:13

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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