2013年 09月 02日
半沢直樹に学ぶ。昇進至上主義の愚かさが日本をダメにする
ドラマ半沢直樹を見て、「銀行ってひどいところだな」と、
他人事のように思っている人も多いかもしれないが、
会社員がつまらなく、日本経済がダメなのは、
企業内の昇進争いばかりしていることも大きな要因ではないか。

ドラマを見て思う。
なんで頭取になりたいの?なんで社長になりたいの?
一部の外資系企業みたいに昇進すれば給料が何倍にもなるとか、
給料のゼロが1個増えるとか、金銭でのインセンティブがあるならわかるが、
日本の大企業で醜い争いして、派閥を作り上げ、
昇進して何がうれしいのかさっぱりわからない。

頭取になって、社長になって何がうれしいの?
肩書きが欲しいの?名誉?自慢?
たいした給料ももらえず、責任だけは重くのしかかり、
成功して当たり前、失敗したら大ブーイングという辛い立場に、
他者を蹴落としてまでなりたい意味がわからないけど、
別に銀行に限った話ではなく、多かれ少なかれ、大企業に勤めている会社員の多くは、
昇進ばかりに気を捉われて仕事をしているのではないだろうか。
あれはある種のカルト教団的洗脳だよね。

いや、終身雇用で年功序列が温存されていた昔なら、
社内の昇進=社会的な地位向上=人生の成功という図式が成り立つだろう。
しかし今やどんな大企業だって業績悪化するかもわからない時代。
JALが破たんし、電力会社が最低の会社に成り果てる時代だ。
社外に通用しない社内政治力を磨いて昇進しても、
会社を放り出されたら何もできないクズ同然だ。

大企業の看板なくして、個人で何ができるのか?
大企業の役職者なら転職しやすいかもしれないが、
転職先にとってみれば、大企業のおエライなんか使いにくくて仕方がない。
やれ店長になった、課長になった、部長になったと大喜びして、
例えば明日会社が倒産して、自分で何か仕事をしろといわれて、
果たして自分でビジネスできる人間がどれだけいるのか?

社内昇進なんかしても社外で生き残る術は身につかない。
肩書きと責任と少しばかりの昇給しかない昇進なんかより、
社内で専門的な技能を磨いて、いざ会社に何かあっても、
個人で生き抜いていく力、もしくは専門技能を活かした転職ができる力を、
身に付けていかないと、今の若い世代は10年後、20年後に、大変な思いをするだろう。

これからの時代に必要なのは社内昇進ではなく、
その会社で何をやったか、どんな実績を残したか、
それによって具体的に大企業の看板なしでも何ができるかだ。
社内昇進ではなく個人としてキャリアを積んでいくという意識で働かないと、
プライドばかり高くて何もできない社会人になってしまうだろう。

そういう意味でドラマ半沢直樹を見ていると、
昇進が勝ちで、左遷が負けという銀行の価値観が、
あまりにも時代錯誤でばかげていて、
時代劇でも見ているのかとすら思うが、
未だに時代劇の価値観で生きている大企業の社員は意外と多いのではないか。
若い人は危機感を持っているとは思うけど、
こんな時代にもかかわらず、大企業志向の就活生が多いことを見ると、
未だに過去の仕事観、社内がすべてみたいなものを引きずっているようだ。
そして何より、家族や健康や時間を犠牲にしてまで昇進競争して幸せなのだろうか?
ドラマにも出てくるが、むしろ左遷されて家族と一緒に過ごす時間が増えて、喜ぶ人もいる。

私も新卒で社員約3000人の上場企業に入社した時、
知らず知らずのうちに昇進を意識するように刷り込まれていった。
「同期であいつがいち早く店長になったらしい」とか、
「あそこの支店の誰それが主任に昇格したらしい。
このまま行けば次期店長有力かも」とか、
「うちの部署は店舗を増やしていくことで、主力派閥への巻き返しを図っている」とか、
そういう話ばかり聞かされていると、やはり自分も店長を目指さなければとか、
同期の誰よりも早く課長になりたいとか洗脳されるようになる。

ただ幸いなことに、私が配属された部署は、
そうした前近代的なサラリーマン丸出しの人が少なく、
一クセも二クセもある独立志向のある一匹狼的な先輩が多く、
「俺は店長になんか絶対になりたくない。
回収のスペシャリストになっていつか独立する」とか、
「この会社で働いたボーナスを全額貯金していて、
その資金がたまったら不動産業開業するつもりだから、昇進なんて興味ない」
という人が多く、昇進洗脳からは多少まぬがれた。

ちなみに私が働いていたこの会社は、
私が働いていた当時は銀行を買収するかの勢いで急成長を遂げていたが、
法治国家としてはあり得ない、過去にさかのぼって、
過払い金を返せというおかしな最高裁の判断により、
数年前に事業再生ADRが成立し、全社員の半数にあたる約2000人がリストラされた。

もしこの会社を辞めずに、新入社員時にたまたま、
全国トップの融資成績を上げたことに天狗になり、
会社に居残って「同期で一番早い課長に昇進」なんて喜んでいて、
40歳手前の今リストラされたらと思うとぞっとする。

まあこの話をするとサラ金だから仕方がないという人もいるが、
別にサラ金に限った話ではなく、絶対安泰だと思われていた電力会社だって危ない時代。
ずっと同じ企業にいて外の世界を知らない会社員は、
知らず知らずのうちに洗脳され、社内昇進こそが仕事のすべて、
なんて思って行動していたら、数年後にとんでもな目にあう可能性もあるだろう。

支店長になりたいとか課長になりたいとか社長になりたいるとかあまりにアホらしい。
これからの時代、重要なのは肩書きじゃない。
実際に一個人として何ができるか。
それがシビアに問われる時代になる。
社内昇進よりキャリアアップを。

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by kasakoblog | 2013-09-02 00:07 | 働き方


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