2013年 09月 23日
外を知らないから企業は腐敗する~半沢直樹最終回
様々な権力闘争に巻き込まれながらも、銀行内部の不正を暴き、
銀行を社会的に意義のある企業に変えようと奮闘するドラマ半沢直樹が終わった。
最終回の内容はちょっと驚きではあったが、
まあ今まで心底楽しませてくれたことを考えれば“恨み”はない。

それにしてもこのドラマを見て、つくづく感じさせられたのは、
なぜ日本の大企業や官僚組織がダメかということだ。
頭でっかちの“エリート”たちが、外の世界を知らずに、
狭い組織の中で一生いるとこうも人が腐っていき、
使うべき頭脳の使い方を誤り、本来の組織の社会的意義を忘れてしまう。
ドラマは銀行の話だったが、これは今の霞が関官僚の話にもあてはまるのではないか。

日本というものすごい潜在能力のあるはずの国家が、
なぜ借金まみれになり、増税を繰り返し、成長もできないでいるか。
それは政治や政治家が悪いんじゃなく、官僚が悪いからだ。

ドラマ半沢直樹の銀行と同じく、みな官僚は頭はいいはずだ。
しかし頭の使い方は国民の利益ではなく、自分の昇進や省益だけを最優先する。
頭がいいだけに「悪事」に使われたらやっかいだ。
復興資金と称して被災地以外で税金を使っちゃうなんて、
頭のいい官僚からしたら何の造作もないたやすいことだ。
それが被災地をないがしろにしようが彼らには一切関係ない。
被災地という不幸をだしにして、自分の昇進や省益につながれば、
人の不幸は真っ先に利用する。

なぜ頭のいい人間がそういう最低の人間になってしまうのか。
外の世界を知らないからだ。

ドラマ半沢直樹では、銀行から出向させられることが、
まるで「死」のように語られる。
しかも出向は片道切符が基本で、二度と銀行には戻れないという。
左遷だ。

すると銀行でえらくなる幹部は外の世界を何も知らない、
銀行という狭い組織の論理でうまいこと立ち回った人間だけになる。
そういう人間ばかりで経営幹部が塗り固められるから、
客や社会のためではなく、自らの昇進や保身のために、
おかしなことをするようになる。

私は日本の社会がよくなる手っ取り早い簡単な方法は、
官僚をすべて民間企業経験者の中途採用のみにし、
省庁間を異動させることだと思っている。
外の世界を知り、他の省庁のこともわかれば、
自分の昇進や省益のためではなく、
国全体として今、何をなすべきかが明快にわかるだろう。
そういう官僚になれば、東日本大震災の復興資金を、
鹿児島のウミガメ保護監視のために使ったり、
鳥取のご当地アイドルの人件費に使ったりなどという、
オレオレ詐欺も真っ青の到底信じがたいものに使われることはないだろう。

出向は外の企業を知るチャンスだ。
またとない経験になる。
今の銀行はどうかは知らないが、
むしろ出向経験を何年か積んだ人間でないと、管理職にはなれないとか、
出向を左遷ではなく経営幹部になるためのキャリアパスとして捉えるべきではないか。
銀行に限った話ではなく、終身雇用で中途採用も少ない企業が、
いつしか客や社会からかけ離れ、組織の論理を優先し、おかしなことをし出すのは、
外の世界を知る人材が少ないからだと思う。
ある意味、カルト教団と同じだ。
「こっちの宗教ではこんなことしてましたよ」なんて言われたらやっかいだ。
終身雇用で企業の論理を洗脳し、内に通用する論理だけを強固に築き上げる方が、
人材管理がしやすいからだろう。

ただでさえ日本は島国で、外の人間を受け入れにくい土地柄なのに、
その中でさらにちっぽけな企業の中で異業種やいろんなキャリアを持つ人材を育てず、受け入れず、
同質の人間だけで塗り固めていれば衰退するのは必至だ。

最終回で半沢直樹の妻がちらっとこんなことを言う。

出向になったら外から銀行を見れるいいチャンスなんじゃない?

そういう発想の転換ができないから、日本の大企業や官僚はダメなんだと思う。

さてドラマ半沢直樹はやや消化不良のまま最終回を終えたが、
このままではなんともいえない気分なので、
続編は原作の書籍「ロスジェネの逆襲」を購入することにした。

ちなみに原作を書いている池井戸潤氏の小説はおもしろいです!
私が読んで特におもしろかったおすすめ本はこちら。
・「下町ロケット
「鉄の骨」
・「空飛ぶタイヤ

でも組織がダメだといいながら、自分もその組織に染まってしまう人間がいるから、
組織も社会もダメなまま。
ドラマ半沢直樹を見ておもしろかったと感じるのなら、
正義を通し、筋を通し、おかしな輩に倍返しする働き方を一人一人がすべきだと私は思う。

・日本に半沢直樹が足りない~おかしなことはおかしいと言うべき
http://kasakoblog.exblog.jp/20920160

・半沢直樹に学ぶ。昇進至上主義の愚かさが日本をダメにする
http://kasakoblog.exblog.jp/21010137/

・元金貸しから見るドラマ半沢直樹
http://kasakoblog.exblog.jp/21006050/

かさこツイッター(お気軽にフォローどうぞ)
http://twitter.com/kasakoworld

かさこフェイスブック(お気軽にフォローどうぞ)
http://www.facebook.com/kasakotaka

Amazonで買い物する際、下記よりお願いできればありがたいです。


by kasakoblog | 2013-09-23 00:43 | 働き方


<< ドラマ半沢直樹に見る、夫の力量...      日本の桃源郷!おすすめの旅。奈... >>