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ドラマ半沢直樹に見る、夫の力量は妻で決まる

ドラマ半沢直樹は最終回を終えて終わってしまったが、
あのドラマの見どころのおもろしさの一つは、夫を支える妻たちの役割の大きさだ。

妻がひどければ夫もひどくなる。
妻が素晴らしいと夫も素晴らしくなる。
妻が気にしていることに夫の行動が左右される。
あくまでさらりとしか出てこない妻たちだが、
妻たちの言動を分析すると、「この妻だからこの夫あり」ということがよくわかる。

(ここからネタバレ注意)

「こんな素晴らしい妻はいるか?!」と突っ込みたくなる、
もはや絶滅危惧種、ファンタジーの世界、男の妄想となっているのが、
主人公・半沢直樹の妻だろう。

夫が正義と私怨のために妻にも内緒で危ない橋を渡っている。
にもかかわらず妻はそんな夫を陰ながら全力で支える。
夫のために自分が好きな仕事をあきらめ主婦業に専念し、
たまたま回ってきた好きな仕事のアルバイト代で、夫に仕事用のカバンを買ってあげたり、
自ら女スパイとなって不愉快な婦人会に参加し、いろいろな情報を聞き出したり、
「出向になったとしても銀行を外から見れるいいチャンス」と励ましたり。
まさに妻の鏡的な完璧な役柄だ。
こんな素晴らしい妻がいるからこそ、半沢直樹の大活躍があった。

夫の仕事には一切口をはさまず、ただ夫の言う通り従順に従うみたいな、
前近代的なかつての妻ではなく、
必要以上に夫の仕事に口出ししないけど、でも自分が助けになることがあれば、
夫から言われなくても夫のジャマにならないよう、
自らの頭で考え、行動できることが、男性視点で見た理想の妻像のポイントではないか。
夫が口をわらない秘密を無理やり夫から聞き出そうとするのではなく、
自ら金沢の夫の実家にいってさりげなく聞き出してくるあたり、実に見事だ。

それに引き替え、敵役となった大和田常務の妻は最悪だ。
最後にちょろっとしか出てこないが、
経営センスなく金勘定もろくにできず、趣味の延長みたいな仕事ぶりのせいで、
大和田常務は仕方なく不正に手を染めざるを得なかった。
金をせびる妻にイヤな表情をする大和田常務の姿が、
最終回にちらっと映ったが、あれがすべてを物語っている。
もちろん妻を助長させた夫も悪いわけだが、
あんなアホな妻だからこそ大和田常務は道を踏み外してしまったといえるだろう。

ドラマで誰よりも一人勝ちしたのが近藤だが、
近藤が仲間を裏切り家族をとったのも、妻の存在が大きい。
表向きはどんな出向だろうが付き合う覚悟を見せながらも、
子どものことが心配で仕方がない様子を隠しきれない。
でもそれで夫を責め立てたらかえって逆効果になることを知っているからこそ、
夫を責めるようなアホなことはしない。
でも半沢直樹の妻のように本心ではないから、
それが隠し切れずに夫に伝わってしまう。
夫・近藤としても面と向かって妻になじられたら、
妻に嫌気がさして仲間をとっていたかもしれないが、
いじらしい妻の態度があったからこそ、
逆に家族を最優先する決断がとれたのだろう。

銀行に戻ったと妻に報告する際、妻は夫に抱きついたりすることなく、
すぐさま子供に報告に行く姿を見れば、
妻の関心は夫の仕事生活というより、子供すべてというのがありありとわかる。

半沢直樹の妻にせよ、映画「風立ちぬ」の宮崎監督が描いた妄想ヒロインにせよ、
最近テレビで大きな話題を呼んだロンブー淳の結婚相手にせよ、
夫を立てて、夫の仕事を理解し、夫の仕事のためなら、
自分が犠牲になっても構わないみたいな妻は、
女性視点から見てどうかはさておき、男性視点から見たら理想の妻像だ。
「こんな妻がいたらいいのに」みたいな妄想を描き上げたことも、
ドラマ半沢直樹がヒットした理由かもしれない。

まあ主人公の半沢直樹と同じく「現実にはそんな女性なんかいねえよ!」
みたいなツッコミがあるかもしれないが、
現実には希少となったからこそ、あのドラマが受けたのだと思う。

・映画「風立ちぬ」とタバコ。ドラマ半沢直樹との共通点
http://kasakoblog.exblog.jp/20935285/

・外を知らないから企業は腐敗する~半沢直樹最終回
http://kasakoblog.exblog.jp/21103323/

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by kasakoblog | 2013-09-23 15:44 | 生き方

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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