2013年 11月 06日
映画を作ってみてバンドが解散する理由がよくわかった~複数で1つの作品を作るということ
「ここのシーンはもっと短くていい」
「いやこのままでいい」
「いや、むしろ長い方がいい」
「いやいや、この映像自体いらないんじゃない?」

映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」が11月完成に向け、
編集作業が大詰めを迎えている。
10/23~25の3日間と今日、明日の2日間、
監督の私、プロデューサー、録音・編集担当、カメラマンの4人が集まり、
私が作った編集構成案をもとに、
ああでもない、こうでもないとすったもんだやっている。

私にとって複数で1つの作品を作り上げるという経験はあまりない。
普段の仕事は編集、ライター、カメラマンの1人3役かねているので、
デザイン作業のみフリーのデザイナーさんに実作業をお願いしているものの、
こちらが作ってほしいように作ってもらうので、私が作りたいように作れる。

でも映画は違う。
私が監督という立場上、編集の最終決定権はある。
でもそれぞれの立場や経験上、こんな風にしたいという意見はいっぱい出る。
ましてや私は映画製作の素人で、録音の方やカメラマンの方はプロ中のプロ。
プロデューサーは映画製作経験は1作しかないが、
資金の出し手でもあり、映画構想の発案者でもある。
みんな現場のロケに参加し、映画をよくしたいとの思いから、いろんな意見が出る。
当然、まったく正反対の意見が出ることもある。

それが映画の根幹をなす大きな部分だけでなく、
ほんのちょっとした細かいところでも意見の違いが出る。
例えばこの漁のシーンは10秒だけど1秒短くしようとか、いやこのままでいいとか、
インタビューしたAさんのこの一言を残すとか残さないとか、
ほんのささいなことでも、正解のない戦いをしているわけで、
感性や価値観の問題だから、意見が割れたら平行線になってしまうし、
だからといって中間の意見にしましょうみたいな話にしたら、
余計に何を訴えたいのかもわからなくなってしまうから、大変といえば大変なのだ。

でも視聴者から見れば、漁のシーンが10秒か1分かなら大きな違いかもしれないけど、
10秒を9秒にするとか8秒にするとか、そんな細かいことはよほどの人でなければ気にならない。
でもそういう細かな「不具合」が積もり積もっていけば、
全体としてなんとなくテンポが悪かったとか、
なんとなく描写が少なかったとかみたいな話になりかねないので、
細かいことだからといってバカにはできない。
というわけで極端な話、1秒短くするかどうかで、
10分ぐらい、ああでもないこうでもないと意見を言い合ったりする。
そんなことをこのところ大真面目にやっている。

そんなことを経験して気づく。
ああ、だからバンドってプロじゃなくてもアマチュアだろうが、
すぐに解散しちゃったりするんだろうなと。

音楽だって1曲作る中で、ほんのささいな部分で、
メンバー間による価値観の違いから意見が食い違ったりするわけです。
ここにドラムはいらないとか、入れるならこういう方がいいとか。
前奏は短い方がいいとか、いやもっと長くするべきだとか。

また映画にしても音楽にしても作品そのものだけでなく、
それに付随するあらゆるものでも意見が食い違う可能性もある。
例えば、このチラシはダサいとか、こんな感じの写真がいいとか、
ホームページはこういうのがいいとか、ライブやるならここの場所がいいとかイヤだとか・・・。
作品づくりだけでなく、そのプロモーションや活動の仕方においても、
複数人でやっていれば意見が割れることもあり得る中で、
「そんなやり方なら絶対許せない。だったら俺やめる」みたいなことがあってもおかしくはない。

でも今、映画という1つの作品を、支えてくれるスタッフの意見を聞きながら、
ああでもないとかこうでもないとか、なんかそういうのがおもしろい。
もちろん「なぜ私の価値観がわかってくれないのか」とか、
「こっちの方が絶対にいいだろう」とか「そんなのはあり得ない」とか、
時には怒ったり苛立ったり困ったり悩んだり弱ったりすることもある。

ただ自分一人で作っていたら、思いもつかないアイデアがあったりする。
確かに言われてみればそっちの方がいいなってこともある。
そんなわけで自分一人で編集案の叩きを作る孤独な作業のおもしろさとはまた違い、
作品を良くしたいと思ってくれるからこそ、
意見を言ってくれる素晴らしいスタッフに支えられ、
でもプロデューサーも録音の方もカメラマンも、
「どんな意見を言っても最終的には監督の判断」というルールを必ず尊重してくれるので、
いろんな意見を聞きながら、完成作品に仕上げていくおもしろさを、今、感じているところです。

複数で1つの作品を作る際に、もめずにいい作品に仕上げていく秘訣は、
誰が最終決定者かをきちんと決めておくことに尽きる。
そして必ずそれに従うことをルールとして決めておく。
そうしておけばいろんな意見が出たとしても、もめることはない。
決定するルールがきちんと決まっているから。
だから今回の映画作品製作過程はとてもスムーズにいっているように思う。

「かさこマガジン」のように、誰にも意見を言われずに、
自分1人で何でもやってしまってできる作品もおもしろいけど、
いろんな人の意見や葛藤がありながらも、
仕上げられてくる作品というのも実におもしろい。
でも監督なので「かさこ色」はかなり出ている作品になっているはず。

早くみなさまのもとに見せられたらいいなと思い、
ひとまず、2014/1/25(土)に横浜鶴見公会堂で上映会を自腹開催し、
チケットの前売りネット販売もスタートさせたので、
ぜひよかったら見に来ていただけたらうれしいです。

また近日中に5分前後にまとめた映画紹介動画を、
Youtubeにアップする予定でいます。

どうぞよろしくお願いいたします。

・2014/1/25(土)前売りネット販売
http://atnd.org/event/E0021290

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by kasakoblog | 2013-11-06 00:37 | 働き方


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