2014年 12月 09日
ICレコーダー4台を持ち歩く時報マニアの素顔
中学1年生にして、2014年11月にメジャーデビューした少女に、
「音楽活動以外で好きなことは?」とたずねたら、
「時報マニア」だという思わぬ答えが返ってきた。

時報マニア?!

時報と聞いて私が真っ先に思い浮かんだのは電話番号の時報。
117にかけると音声で時刻をお知らせしてくれる。
しかし彼女いわく、時報はラジオにもあり、
局によってそれぞれ知らせる音が微妙に違うのだという。

そして彼女は小さなポシェットからICレコーダーを4台、テーブルに並べ始めた。
全部持ち歩いているという。

作詞作曲するにしてもICレコーダーをなぜ4台も?

「好きな音を入れて持ち歩いてるんです!」

時報やラジオやドラマなどなど、彼女は自分が気に入った音を、
ICレコーダーに録音して持ち歩き、
まるで携帯音楽プレーヤーのようにして聞いている。
いっぱい録音したのでもう4台にもなってしまったのだろう。

なぜ彼女はそれほど「音」マニアなのか。
彼女=佐藤ひらりさんは生まれながらの全盲なのだ。
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全盲の中学1年生シンガーソングライター。
目が見えないということは視覚で楽しむことがまったくできない。
どれだけ人生における「楽しみ」を奪われているか。
私たちがいかに視覚に頼って生活しているかは、
目が見えないということを想像すればよくわかるだろう。

ひらりさんは目が見えないから、私たちにとってなんてことのない、
時報の音の違いが、楽しくて楽しくて仕方がない。
視覚で楽しむことができない彼女にとって、
ICレコーダー4台も持ち歩いているのは、
音こそが人生を楽しむツールだからだ。

11月末に発売されたメジャーアルバムには、カバー曲以外に、
3曲、彼女のオリジナル曲が収録されている。
どれも前向きな曲ばかり。
私は疑問に思った。
成人した大人ならともかく、まだ中学1年生なら、
全盲であることを100%受け入れて、
それを踏まえて自分の人生に折り合いをつけていくのは難しいのではないか。
前向きな曲ばかりだが、葛藤や悲しみやつらいことがあるのではないかと。

小学校の時、目が見えないから歩くの遅いねと言われて落ち込んだ。
ディズニーランドに行って花火があった時、
多くの人が花火を楽しんでいるのに、自分には見えないので泣いた。

昔はメディアに取り上げる際に、
「生まれながらにして目が見えない歌い手」と、
全盲であることが肩書きであるかのように紹介されるのがイヤだった。
「目が見えないのに歌うまいね」と言われるのもイヤだったという。

でも今はそうしたことが少しずつだけど気にならなくなったようだ。
今まではとにかく間違えないように間違えないようにと、
正確に歌を歌うことばかりを考えていたが、
最近は聴いた人が楽しんでもらえるよう、
曲の意味を伝えることに力を入れているという。

そして何より音楽をしていて楽しいのは、歌を歌い終わった後に、拍手を聞くこと。
彼女にとって、自分の音楽を楽しんでもらえたかどうかは、拍手の音で決まる。
観客の様子を見ることはでいないから。
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目が見えないからこそ、音を楽しむ。
だからこそ音楽がうまいのかもしれない。
五体満足なくせして不平不満ばかりいっている我々と違い、
ちょっとした音でも楽しめるのかもしれない。
音を楽しむこと=音楽が特技となり、メジャーデビューを果たした。

彼女の音楽活動をサポートしているお母さんに、かさこマガジン4を渡した。
その表紙を見て、お母さんは、「まさにこの通りだった」とつぶやいた。

いいことイヤなこと、過去の経験を未来の武器に変える

目が見えないという「イヤ」なことにより、
生活でも様々な制約があり、楽しめることも制約があっただろう。
でもだからこそ音を楽しめる。
それを武器に変えた。
だから今は全盲であることを悲しむより、
そのことを他人とは違う武器に変えて、人生を楽しんでいる。

私が彼女の曲の中で特にしびれたのは、
9歳ではじめて作詞作曲をしたオリジナル曲「みらい」。
東日本大震災が起き、自分に何ができないだろうかと考えた彼女は、
どんな暗闇でも心の目を開いて生きていけば前を向いて歩いて行ける的な、
前向きなメッセージの歌を作り、被災者に感動を与えた。

どこにでもいるミュージシャンが被災者に同情し、
前向きを押しつける支援ソングとはわけが違う。
なぜなら彼女は「暗闇」の中で生きているのだから。
そんな彼女が心の目を開いて生きていこうと歌えば、
まったく他の人が歌うのとは意味が違ってくる。
だから感動するのだ。

私も彼女に興味を持ったのは正直、全盲だからだ。
全盲でなければ興味を持たなかったかもしれない。
でも彼女の曲を聞くうちに全盲うんぬんではなく、
この声は素晴らしい、この歌は素晴らしいと思い、
最近、何度も彼女の曲を聞いている。

きっかけは「全盲」かもしれない。
でもそれによって存在を知るきっかけになり、
曲を聴いてもらえるきっかけになればいいという考え方もできる。

障害を「武器」にしたり「売り」にすることは、
この先、本人もずっと葛藤はつきまとうだろう。
また何よりそういうことをよしとしない「偽善者」ぶった、
上から目線の平等主義者も多くいるだろう。

でもどうしようもないものはどうしょうもない。
ウソをついたり隠すこともできない。
与えられた条件でいかに人生を楽しむか。
自分も人生を楽しみ、いかに人を楽しませられるか。
弱みや欠点やコンプレックスだって見方を変えれば武器になる。
なんたって耳が聞こえないとウソをついてまで、
世間に注目を浴びようとした作曲家気取りの詐欺師もいたぐらいだ。
弱みだってものすごい武器になるのだ。

世の中の多くの人は五体満足なはず。
にもかかわらず、やれ会社が悪いだの、上司が悪いだの、社会が悪いだの、
自分には才能がないだの、わあわあ文句ばかり言って、
何も行動しない人間がいかに多いことか。

自分がいかに恵まれているかも知らず、
他人のいいところばかりと比較して、
「私にはお金がない」「私には人脈がない」
「私には才能がない」「私には運がない」と。

バカヤロ。
甘えてんだよ。
イヤなことをつらいことも弱みもハンデもコンプレックスも、
すべてを武器に変えて人生を楽しめ。
それができないなら生きている意味ないんじゃないの?
悪いけど。

全盲という大きなハンデを背負いながら、自分の楽しいことを見出し、
前向きな曲を歌う佐藤ひらりさんの姿を見て、そんなことを感じた。

ぜひ彼女の曲を聴くといい。
全盲であるうんぬんではなく、ほんと歌声が素晴らしい。

また佐藤ひらりさんのライブに2度行き、気づいたことがある。
彼女は2度おいしい。
彼女の境遇を思いながら、歌詞を聞くとじんとくるオリジナルの日本語曲と、
歌声の素晴らしさがメロディのようにすっと入ってくる英語のカバー曲。
オリジナルの日本語曲と英語のカバー曲とで、彼女の歌は2種類楽しめると私は思った。

いつまでも言い訳ばかりにして不平不満ばかり口にし、
自分では行動しない心のブレーキを踏んだあなたに、
彼女の曲はきっと心にしみると思う。

・7曲入りCD「なないろの夢」

・どれだけ素晴らしい歌声かは下記動画を聴いていただければわかるかと。

https://www.youtube.com/watch?v=q-gpVLeaj_g

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by kasakoblog | 2014-12-09 02:28 | 音楽


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