2015年 08月 11日
預けたいと思える保育園がないから自分で保育園を作った管理栄養士ママさんインタビュー
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人間の体の原点は子供の頃の食生活にある。
でもわが子を預けようと思ったら、
食事があまりいいとはいえない保育園ばかり。
ならば自分で理想の保育園を作ってしまえばいいと考え、
2015年4月から保育園をオープンさせたのが、
1歳児の子供を持つ管理栄養士の小川佐保里さん(36歳)だ。
なぜ彼女が保育園を自ら作るという思いきった決断をしたのか。
彼女の半生をたどる。
(取材日:2015年8月11日)

1:好きな料理は仕事にすべきではないと思ったのは間違いだった
お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人の小川さんが小学校3年生の頃、
親が離婚し、自分と弟のために、自分で料理をせざるを得なくなった。
しかしやってみると料理は楽しい。
料理を作ることも食べることも好きだったが、
「好きな料理は仕事にしない方がいい。
仕事にしたら楽しめなくなる。
仕事は好きでも嫌いでもないものがいい」と思い込み、
父方のおじいちゃんが弁護士だったこともあり、
社会正義が実現できる弁護士を目指そうと考えた。

しかしどうしてもなりたいわけでもないので、
勉強に熱が入らない。
弁護士を多数輩出している有名大学の法学部はことごとく落ち、
明海大学経済学部に入学したが、弁護士の勉強を続けていた。

しかし転機が訪れたのは大学4年生のこと。
母方のおじいちゃんが亡くなった。
でもその亡くなり方がひどかった。

グルメ好きで食べることが大好きだったおじいちゃんが、
食べれなくなって最後は死んでしまったというのだが、
病院の食事があまりにもひどすぎた。

食べる気がしない。食欲をそそらない料理。
たたでさえ病気で弱っている人に、
そんな食事を出したら元気になれるわけがない。

自分は弁護士になって世の中の正義を実現する!
なんて考えていただけど、
おじいちゃんという身近な身内すら守れなかった……。

やっぱり自分は自分の好きな食の道に行こう。
おじいちゃんのような悲劇を減らすために、
病院の食事を改善しよう。
そう考えて、大学卒業後、栄養士の専門学校に入学。
専門2年、実務2年を経て、管理栄養士の資格を取得し、
病院で献立や食事を作る仕事に就いた。

2:ひどい病院食や患者の食生活を知り、予防医学の重要性に気づく
管理栄養士になり、病院食を改善し、
患者さんを元気にさせるんだ!と考えたものの、
実態ははるかに厳しいハードルがあった。

1つは、コスト優先の病院食。
業界として食事にお金をかけるという発想があまりない。
これでは食事をよくするのは難しい。

もう1つは、患者の食生活の悪さ。
入院する前の患者の食生活があまりにもひどい人が多い。
毎食カップラーメンだったり、
野菜を食べずに、スナック菓子ばかり食べていたり……。
いくら病院側で努力し、いい食事を出そうにも、
そうした食事を食べる気のない患者も多い。
これでは病気は治りようがない。

そこで感じたのは、予防医学の大切さだ。
病気になってから治そうというのはとても大変。
病気になる前からまともな食生活をすることが、
何よりも健康の秘訣だと感じたのだった。

3:預けたいと思える保育園がない
小川さんが35歳(2014年)の時に子供が生まれた。
子供は保育園に預けて、仕事に復帰する予定で、
保育園を探したのだが、管理栄養士というプロの目で見ると、
食事がどこもよろしくない。

献立や厨房を見ただけで食事の質がわかるという。
「大事な乳幼児の時期こそいい食事を与えたい。
それだけは譲れない」

しかしどこにいっても自分が思い描く理想の保育園などない。
そこで思いついたのだ。
「ならば自分で作ればいいんだ」と。

かつて保育園での仕事経験もある小川さんは、
保育士さんとともに保育園設立の準備をスタート。
国が認める認可保育園や東京都が認める認証保育園なら、
助成金がもらえるのだが、あえて届出で済む認可外保育園にした。

「認可や認証にしてしまうと、
日々の業務に意味のない膨大な書類作成作業に、
保育士さんが忙殺されてしまう。
本来、子供と向き合うのが仕事なのに、
役所対応のため子供と向き合う時間が減って、
書類作業に忙殺されるなんておかしい」
そこで認可外保育園にすることに。
2015年4月にオープンした。
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重要な食事は、菅理栄養士である小川さんが作り、
わが子は自分の保育園に預けることに。

また「これだけ海外との付き合いが深まる日本において、
英語が話せない日本人が多いのはおかしい」と感じ、
日本語と英語で行う授業を取り入れていることも、
この保育園の特徴だ。

「私はアメリカ人の父と日本人の母という家庭で育ち、
勉強せずとも耳で言葉を覚えたので、
中学でも高校でも英語のテストに苦労することはなかった。
言語を覚えるには小さい時に耳で覚えることの重要性に気づき、
保育園では英語も取り入れている」という。

「でも日本語もろくに覚えないうちから、
英語を教える必要なんかないのでは?」とよく聞かれるというが、
「子供にちゃんと関連付けて教えてあげれば、
日本語、英語混乱することなく、ちゃんと両方吸収できる」という。
こうして自ら理想とする保育園を作ることになった。

4:友達の死で気づいた、やらない後悔よりやる後悔
とはいえ自分で保育園を作ってしまうのはすごい行動力。
そんな大胆な行動ができた背景には、
子供の頃のある出来事が大きな影響を及ぼしているという。

「15歳の頃、家族ぐるみで付き合いのあった、
大好きな男の子がいました。
でもその男の子に自分の気持ちを伝えることができないまま、
彼は交通事故で死んでしまったのです。

告白してふられたらどうしようという、
やらない後悔ばかりを考えていたのですが、
突然、彼が死んで気づかされたのです。
ちゃんと気持ちを伝えればよかった。
やらない後悔よりやる後悔の方がいい。
だから、したいと思ったらやってみることにしています」

保育園を作ったことなどもちろんない。
でも「わからなかったら詳しい人に聞けばいいだけ。
それでなんとななるものです」と小川さんは言う。

ただ必死に保育園設立に向けて動いていたので、
肝心なことが抜け落ちていた。
保育園の宣伝だった。

「保育園は作れば宣伝などしなくてもいくらでも入園者がいる」
と思っていたのだが、自分で発信しなければ、
保育園を設立したことすら気づいてもらえない。

そこで保育園をオープンしてから、
あわてて地元の人にチラシを配ったり、
イベントを開催したり、ブログを始めるなどして、
宣伝、告知活動を始めた。
そのおかげもあって少しずつ入園者が入り始めた。

預かる子供は満5カ月から小学校就学前までで、
どの年齢もまだ預かれるキャパは十分あるという。
一時預かりでも月預かりでも可能で、
場所は赤坂、時間は月曜~土曜の7時半~19時半。
見学は随時受け付けているという。

それにしてもすごい。
自分の身内の問題意識から病院食の問題にたどりつき、
そこから子供の食生活の問題にたどりつき、
だったら管理栄養士という資格を活かし、
理想の保育園を自分で作ってしまえばいいという発想と行動力。

現実社会に文句ばかり言っていても仕方がない。
ダメなら自分でやればいい。
そんなパワフルな人がいたので、
ブログで紹介したいと思った。

・保育園ブログ
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by kasakoblog | 2015-08-11 23:27 | 生き方


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