2009年 03月 28日
映画おくりびととメメントモリ
おくりびとがアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、
一挙にメジャーな人気映画となったわけだが、
この映画を作るきっかけとなったのが、
私が大好きな作家・写真家の藤原新也の
「メメントモリ」であることをご存知だろうか。

主演の本木雅弘が20歳代後半に「メメントモリ」を読み、
インドを旅して、いつか死をテーマにしたいと考えていたという。
「メメントモリ」はご存知、ミスチル桜井さんも影響を受け、
「花」の副題になっており、 藤原新也と対談も随分昔にしている。

実はこの「メメントモリ」。
26年前に発売された本なのだが、
昨年、新装版が発売されたばかりだった。
そのせいか本屋にもよく並んでいたのだが、
タイミングよく、映画がアカデミー賞を受賞し、
もっくんがあちこちのメディアで、
メメントモリがきっかけだったというもんだから、
やたら書店に目に付くようになった。

先日、藤原新也好きの方が集まる飲み会を主催した。
新宿で待ち合わせだったのだが、
待ち合わせ時間より早くついたため、
新宿紀伊国屋書店の写真集コーナーをのぞいた。

そこに奇しくも「メメントモリ」が置いてあったのだが、
宣伝文句を見てぶったまげた。
「アカデミー賞受賞おくりびとの映画きっかけとなった本」
と書かれていたのだ。

私は新装版発売に疑問を呈し、
なぜあの素晴らしい名作を、
微妙にモデルチェンジしてしまったのか、
ファンとしては納得がいかなかったのだが、
なるほど、アカデミー賞受賞作品誕生の本ともなれば、
さらに売れるだろうなと、
なんとも意外な組み合わせに違和感を感じていた。

その後、20代女子大生、30代の私、
40代の大学教授、50代のグラフィックデザイナーの4人で、
藤原新也談義をした後、
家に帰って久しぶりに藤原新也のブログを見てみると、
おくりびとがアカデミー賞受賞したことで、
死がブーム化することを恐れるみたいなことが書いてあり、
「藤原さん、あんたの名作は、
そのアカデミー賞のブームにのって、
売られていること知ってんのかい?」
と思わず言いたくなってしまった。

何はともあれ、メメントモリというのはすごい本。
ミスチル桜井さんが影響を受けただけのことはある。

私の文章がとても深く物事を考えていることに、
驚かれ、感心していただける読者の方が多いのだが、
私がそのような思考や文章を書くようになった、
最も影響を受けたのが、この藤原新也である。

メメントモリはもちろん、
印度放浪、西蔵放浪、東京漂流、乳の海、
全東洋街道、印度動物記、沈思彷徨、
アメリカンルーレットなど、
過去の作品は実に素晴らしいので、
みなさんもよかったらメメントモリから、
藤原新也を読んでみることをおすすめしたい。

藤原新也メメントモリ

かさこワールド「藤原新也の部屋」
http://www.kasako.com/huziwaratop.html


by kasakoblog | 2009-03-28 18:01 | 書評・映画評


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