空港の検疫はザル
2009年 04月 27日
ご存知ないとは思うが、
日本の空港で実施する病気に対する検疫は、
これまでの私の経験からするとまったくのザルです。
たとえばメキシコで豚インフルが流行しているとする。
日本へ入国審査する際に、
「メキシコ渡航した方は豚インフルに注意」みたいな貼り紙がある。
「渡航中、発熱や嘔吐などの症状があった方は申し出て」という、
注意を呼びかける黄色の紙が置いてある。
何がザルか。
対象となっている旅行者を、
強制的に義務的にチェックするわけじゃない。
入国審査前ではもはやいろんな便の帰国者が、
混ざってしまっているから、
どこから帰ってきた客かは特定できない。
完全に帰国者の自己申告による「善意」に任されているわけだが、
やっと日本に帰ってきて、
へとへとに疲れて帰ってきて、
わざわざ自ら申告する人は皆無だ。
もう1つ、自己申告してもザルなのである。
私はかつてタイに行って、ひどい下痢になり、
旅行を途上でやめて帰国したことがある。
その際、黄色い紙の注意に従って、
自己申告したわけだが、
「じゃあ近くの病院に行って、
もし症状が悪化した場合は連絡してください」
との一言だけ。
えっ、そんなもんでいいの?
わざわざ自己申告したのに?
入国してもいいの?検査もしないの?
一言、注意するぐらいでほとんどノーチェックなのだ。
まあ考えてみれば当たり前の話である。
まともに入国審査前でチェックしようなんて気は、
毛頭ないんだから。
検疫って、何のためにするかって、
感染が拡大しないよう、
その場で消毒・治療したり隔離したりするわけです。
でもそんな体制は日本にまったくない。
そもそもたいした危機意識もない。
「どうせ大丈夫だろ」みたいな雰囲気が漂っている。
一応、形上やるか程度の意識しかない。
ちなみに今回の水際対策は、
自己申告に頼らず、体温を測るものが置かれていて、
高熱者には注意を呼びかけるが、それもあくまで任意。
実際に25日、メキシコ発カナダ経由の飛行機から、
体温が高いと表示された外国人女性を呼び止めたが、
「大丈夫です」といわれて、その場を立ち去られてしまったという。
なんという緊張感のない検疫!
というか意味ないじゃん。
これで警戒強化といってるんだから、笑ってしまう。
まあ豚インフルに関しては諸説入り乱れているようで、
たいしたことないとか、日本人は大丈夫だとか、
そういう意見もあるみたい。
情報が不確かなうちは、
本当に安全か確認するまで、
最悪の事態を想定し、大事をとった対応をすべきだが、
人間って、実際に目の前に甚大な被害が出ない限り、
結局は、他人事、根拠のない楽観論が先行してしまうんだろうな。
別に今回が通常の時期なら、
メキシコにそう行く人もいないだろうから、
いいとは思うんだけど、
なんたって円高、サーチャージ大幅安、カレンダーに恵まれた、
前年比10%増ともいわれる海外旅行GWシーズン。
帰国ラッシュの成田空港に、
メキシコ帰国者が混じっていて、
他の海外旅行客にうつし、
さらにそこからみんなが会社に行って、うつすみたいな、
通常期とは異なる感染拡大の可能性があるのに・・・。
本気で豚インフル防ぎたいなら、
渡航を禁止すべきだろう。
すでに渡航して帰国した人を、
すべて洗い出し、全員を強制的に検査させるべきだろう。
危機管理の重要性ってよく言われるけど、
危機になる前にどれだけできるかが勝負だと私は思う。
本気で豚インフルを防ぎたいなら
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