深海
2009年 06月 28日
僕の心の奥深く
深海で君の影揺れる
あどけなかった日の僕は
夢中で君を追いかけて 追いかけてたっけ
シーラカンス
(「深海」ミスターチルドレン)
写真はシーラカンス。
生きている化石、シーラカンス。
僕らは生きているようで、
死に絶えたようなシーラカンスなのか。
澱んだ目をして物事に無感動なシーラカンスなのか。
深海。
海の中は普通、ニンゲンの目に触れることはない。
水族館。
そこは普段目にすることができない、
海の世界を目の前に現出させる。
見たこともない様々な魚たちが、
生きるためだけに生きている。
醜い外見もそれを個性として活かし、
自らに与えられた生物的役割を、運命として心得え、
与えられた時間=人生を、
ただひたすら懸命に泳ぐ。泳ぐ。泳ぐ。
ニンゲンの世界は明るいようでいて、
光が閉ざされた深海のような暗闇の世界なのか。
希望も未来もない、暗黒の世界なのか。
すべては捉え方次第。
与えられた生命、与えられた環境の中で、
生きている間、何ができるか。
どのように生きるか。
それが生き様。
どんなにお上品な社会になろうとも、
所詮、ニンゲン界も他の生物界と同じ、
弱肉強食の世界。
強く生きる者たちが生き残り、
弱き者たちは淘汰されていく。
それは生物界の原則であり、
遺伝子に刻まれた定めでもある。
ニンゲン社会はお上品になりすぎたのかもしれない。
下品な生き方ができない人たちが増えた。
でも時に下品に生きなきゃ生きてなんかいけない。
みんな生きるために必死だ。
知恵をめぐらせ、体を動かし、
生き延びるために何が必要かを考える。
深海に泳ぐ魚たちの生き様を見て、 ニンゲン界を思う。
うまく泳げているかい?
水族館写真(下関・海響館)
http://www.kasako.com/0906simonosekifoto.html
水族館・動物園写真目次
http://www.kasako.com/zootop.html
ミスターチルドレン「深海」