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子なし負担増に批判の嵐だが・・

民主党の公約「子供手当て」は、
子供のいない“世帯”(独身者は関係ない?)には、
負担増になることを強調した、毎日新聞の見出しのために、
民主党への批判コメントが異様に多い。

批判のポイントは
・増税はイヤだ
・子供を産めと強制するのか
・子供が欲しいのにできない家庭はどうするのか
といった3点が多い。

そんなやや感情的ともいえる批判でなくても、
私も別の理由から、
民主党の子供手当てには批判的だ。

・アホな親が多い世の中。
子供のために使われるかどうかわからない。
・定額給付金と同じで、配るのに莫大なコストと手間がかかる。

どうせ子供に優遇した政策をするなら、
1ヵ月2万6000円配るという方法ではなく、
・中学生までの子供の医療費完全無料化
または
・滞納が問題となっている給食費など、
小・中学校の教育費の完全無料化
などの方がまだ納得がいく。

ただこのニュースを見て残念だなと思うのは、
これで民主党に投票するのをやめたという人。
じゃあどこに投票するんだろう?
まさか自民・公明?
自民・公明に投票したら、まったく何の恩恵もなく、
ただ自分たちの無駄遣いのツケを、
消費税増税という形で負わされるだけだ。

だから選挙に行かない?
選挙に行かなければ、
やはり自公政権が有利になる。
民主に投票しないけど、
共産党に投票するというならまだ理解はできるけど。

そう考えるとまだ民主党の方がマシだとも思える。
“増税”により、子供のいる家庭は、
間違いなく恩恵を受けるわけだけど、
自民・公明なんかに投票した日には、
天下り官僚以外、国民のほとんどが恩恵を受けることなく、
ただ増税させるだけなのだから。

それと民主党が具体的な政策を出しているおかげで、
やっと「政局」ではなく「政策」の議論になっている。
民主党の出す政策が完璧ではないにしても、
自民・公明みたいに、何の政策もなく、
麻生を降ろした方が自分たちにとってトクか損かみたいなことを、
未だにわあわあやっていて、
何一つ具体的な政権公約が決められないでいる。
そんな次元より、まだ民主党の方が、
具体的な政策のどこかいい悪いという議論ができるから、
マシだとは思っている。

今はどうしようもないから、
ベストとはいえないけど、
民主党か共産党に投票するつもりでいるけど、
本当は自民党政治が終わったんじゃなく、
政党政治が終わったんだと思う。

政党や政治家のマニフェストで国民は選べというが、
はっきりいってそれは無理だ。
なぜなら国民一人ひとりの考えとすべて同じ政策を掲げる、
政党や政治家はまずいない。

たとえば、
高速道路無料化には賛成だけど、
子ども手当ては断固として反対という人は、
民主党に投票するか困ってしまう。
投票したら、反対している子ども手当ては実施されてしまう。
投票しなければ高速道路は無料化できない。

自民党が前回の選挙で圧勝したのは、
郵政民営化について賛成か反対かという、
争点を1つにすることに成功したからだ。
郵政民営化には賛成だから多くの人が自民党に投票したけど、
その他の政策については反対だろうが、
圧倒的議席数を持ってなんでもできてしまった。
参議院で民主党が勝つまでは、
自民党が強行採決しまくりで、
何の民意も反映できなくなった。

民主党が圧勝することに同種の危機を抱いている人も多い。
衆議院で民主党が圧勝したら、
なんでも法案が通ってしまう。
確かに民主党の独裁政権ができてしまう、
というのはある意味では正しい批判ではある。

このような政治の行き詰まりを打開するには、
・1つ1つの政策を国民ネット投票にする。
これだと高速無料は賛成だけど、子ども手当ては反対という人は、
困らなくていい。

ただ問題は個別の政策ごとに国民に賛否を聞いていたら、
政策全体の整合性がとれなくなる恐れがある。
増税にはみんな反対だけど、
手当てにはみんな賛成みたいな話になったら、
政策の実現性がなくなってしまう。

・政党を廃止する。
あくまで選ぶのは政治家の個人個人の資質で、
政党を組むことを禁止する。
自民党だろうが郵政民営化に反対の人もいれば、
民主党だろうが子ども手当てに反対の人もいる、
といった現象が起きても、
今は政党のしばりがあるから、個人の意見で賛否を投じられない。
ならば政党をなしにしてしまえば、
今のような党利党略による政治というのは、
かなり減るかもしれない。

ただし単なる個人の寄せ集めで、
政治が機能するのかといった問題と、
いくら政党を禁止しても、
所詮、人間が集まれば、
自然とグループができてしまう恐れもある。

・参議院を裁判員制度のように国民から抽選で選ぶか、
各県の代表が参議院議員を兼務して、
衆議院の多数で可決された法律について、
内容の修正を迫れる権限をもたせる。


政策国民ネット投票か、
政党完全廃止か、
参議院政治家の質の転換を行わないと、
子ども手当てだけが気に食わないから、
民主党に投票しない人が増えて、
なぜか自民・公明政権ができてしまうとか、
逆に子ども手当ては気に食わないけど、
他の政策はいいから民主党に投票したら、
かつての自公政権のように、
強行採決でなんでもいいようにやられてしまう、
といったことが行われてしまう。

すぐに政策国民ネット投票、政党完全廃止、
参議院政治家の質の転換などはできないだろうけど、
そうしたことをしない限り、
日本の政治の根本は変わらない。

ただ文句を言っていても変わらないだけだから、
次の選挙は自分が最もマシだと思える政治家なり政党を、
選ぶしかない。
個別政策の感情的批判ではなく、
その見極めをしっかり国民がすれば、
少しはマシな政治になるかもしれない。

一番いいのは、文句ばかり言ってないで、
自分が政治家になることなんだけど。

by kasakoblog | 2009-07-20 00:05 | 政治

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


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