新政権!みんなにいい顔はするな
2009年 09月 16日
民主党新政権発足。
あまりにひどい自公政権はあり得ないという、
消去法的選択で、民主党を選んだ人も多いと思うし、
私もそうだけど、もしかしたらもしかして、
民主党は想像以上にやってくれるかもしれないという、
期待を感じている。
期待しているのは子供手当てでも高速無料でも、
高校無料でも年金問題でも拉致問題でもない。
天下り全廃と税金の無駄遣いの削減。
この2つがきちんとできれば、
日本社会を大きく変えることができるだろう。
ぜひこの2つだけは全力を尽くし、
将来に禍根を残さぬよう、
徹底的に制度改革を行ってほしい。
民主党政権にはそれができるかもしれないと、
選挙前よりも大きな期待を持っている。
ただ民主党の改革の足を引っ張る脅威といえば、
マスコミとそれに惑わされる世論の存在だ。
この1週間、マスコミは民主党政策をことごとく批判した。
私は子供手当ても高速無料も反対だけど、
マスコミの批判の矛先はあまりにとんちんかん過ぎる。
ダム工事中止。
今までさんざんマスコミは、
無駄なダム工事が行われていると報道し、
自然の景観が崩れるだとか、
反対住民がかわいそうだとか、
そんな報道をしてきたのに、
いざ、民主党がそれを中止すると言い出したら、
批判しはじめたのだ。
「今まで払った税金が無駄になる」
「ここまで作ってしまったんだから途中でやめるのは無駄」
本当かよ、と思う。
今までさんざんそれでも無駄だからやめるべきだと、
主張してきたマスコミが、
なんでもかんでも政権与党の政策を批判することが、
マスコミの使命だと勘違いしているのか、
今になって途中でやめるのはナンセンスだみたいな、
そういう結論ありきの誘導報道をはじめている。
挙句の果てに、このダムの公共工事に携わっている、
労働者の雇用はどうするんだと民主党議員に詰め寄る始末。
必要のない工事なのだから、
そこで働く労働者の仕事がなくなるのはやむを得ないと思う。
それをかわいそうだとか、
弱者を切り捨てるなとかいう論調で、
民主党をせめるのはまったくのお門違いだろう。
今まで必要のない工事のために、
税金が使われていて、
それで甘い汁を吸ってきたわけだ。
その無駄な工事費用のせいで、
医療や福祉などにしわ寄せがきて、
多くの国民は“損”を強いられた。
挙句の果ては消費税増税だという。
そういうおかしな状態を、
民主党は正常な状態に戻そうというのに、
ダム工事の労働者が失業するから、
工事をやめるのは横暴だなんて、
なんてナンセンスな批判の仕方なんだろう。
高速無料についてこんな批判をしたマスコミもあった。
「料金徴収員2万人の雇用はどうなるんだ!」
バカヤロー!そんなもん、問題の本質ではないだろう。
料金徴収員の雇用のために、高速が有料にしなければならないなんて、
そんなバカな話はないし、
高速無料に反対するなら、そんなことではなく、
他の公共交通機関への影響とか、
そっちの方から批判するのが筋だろうに、
国民に「民主党は弱者切り捨て」とでも訴えたいのか、
そういう面から批判するバカなマスコミが多いことに、
うんざりした。
これまで国民の1割か2割の既得権益者のために、
8割か9割の国民が犠牲を強いられてきた。
だからいらん道路がつくられたり、
必要なはずの医療や福祉の予算が削られたりした。
それを民主党は変えようとしている。
今まで税金で甘い汁を吸ってきた、
国民の1割か2割の既得権益者から、
税金を取り戻し、そのお金を、
4割か5割ぐらいの国民のためになるものに、
振り向けようとしている。
だから、これまで甘い汁を吸った既得権益者が、
切り捨てられるのは当然。
既得権益者の利益が奪われたから、
それを補償しろなんて、
バカなマスコミの言葉や既得権益者の声に乗せられてはいけない。
むしろ既得権益者からは、
今まで無駄に使った税金を国民のために賠償しろ、
返せといってもいいぐらい。
民主党はみんなにいい顔をしようとしているが、
それは絶対にすべきではない。
みんなにいい顔すれば、政策は玉虫色になり、
結局、既得権益は温存され、
無駄な税金は使われ続け、
日本社会は良くならなくなってしまう。
民主党はバカなマスコミに批判されようが、
1割か2割の既得権益者を切り捨てるべきだ。
それをマスコミが過大に取り上げ、
民主党は冷たいなどという批判に、
国民も騙されてはいけない。
長らく続いた自民党政権のために、
国民の税金が食い物にされてきた。
食い物にしてきた輩に配慮することはない。
全員が満足する政治なんてあり得ない。
何か政策をすれば、誰かが得をし、
誰かが損をするかもしれない。
損をする人が既得権益者ではなく、
たとえば高速無料で、
船会社が鉄道会社が潰れるのは、
社会全体の利益を損なう結果になるから、
やめた方がいいけど、
天下りで儲けている官僚とか、
無駄な公共工事で仕事をもらっている労働者、
高速道路の料金徴収員に配慮する必要はない。
もちろん失業保険とか生活保護とか、
就職斡旋とかは必要だけど、
既得権益者が損をするからといって、
無駄な政策をやめなかったりとか、
その人たちだけのために多額の補償をすることは、
多数の国民の損失につながる。
みんなにいい顔なんかできない。
民主党にはぜひとも、
既得権益者を切り捨てる勇気を持って、
脱官僚と税金の無駄遣いを徹底してやってほしいと願う。
それができれば、成長戦略なんか描かなくたって、
日本社会は相当良くなるのではないか。
国民もマスコミのピントはずれな批判に惑わされず、
冷静に民主党の政策を見ていきたい。