人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ガンダムに負けた横浜市

国がイベントをやるとろくなことがない。
横浜市の補助金82億円を突っ込んだ、
横浜開港150周年記念イベントは、
有料入場者数が目標のなんとたった1/4。
500万人見込んでいたのに、120万人のみだった。

入場料収入見込みはマイナス21億円。
売れ残った記念グッズは閉幕後に半額セールするなど、
さんざんな結果だった。

横浜のイベントは5ヵ月で120万人。
しかしお台場ガンダムは、無料とはいえ、
当初予想の3倍、わずか1ヵ月半で415万人もの人出となった。

私が言いたいのは、
イベントの集客効果なんか、
誰にもわからないということ。
お台場ガンダムがこんなにすごいとは、
開催者も予想できなかったし、
横浜イベントがわずか1/4とは、
開催者は思いもしなかっただろう。

だから大事な税金を注ぎ込んで、
バクチイベントなんかやっちゃいけない。

この不況で失業者が増えて大変で、
税金を使うべき使途はいくらでもあろうに、
一発打ち上げ花火的な巨大ハコモノイベントに、
貴重な税金が使われようとは、
地方分権もあったもんじゃない。
地方分権してお金が地方に回ってきたところで、
こんな風にろくな使われ方しないのなら、
地方分権なんて絵に描いた餅に過ぎない。

イベント自体の内容を否定するわけじゃない。
やればそれなりに意義はあるかもしれないし、
おもしろいものもあったかもしれない。
でもそれを国や県や市が税金使ってやるのはどうか、
ということだ。

今から10年以上の前、青島東京都知事が、
かなり準備が進んでいた大イベント=都市博を中止したことを、
鮮明に記憶している。
実は私、おもしろそうなイベントだと思い、
行こうと思っていた。
政治の決断で準備が進んだイベントを、
中止することができるということに驚き、
今でも記憶に残っている。

中止の判断がよかったのかどうかはさておき、
もう10年も前から、
ハコモノやイベントの意義が薄らいでいたのではないか。
ところが今も、人気とりのために、
東京五輪開催をえさに当選した石原都知事など、
ハコモノ、イベントに群がるばか者たちが闊歩している。

ガンダムが415万人。
横浜市のイベントが120万人。

そういえば責任を逃れるように、
中田市長は突然早々と辞任した。

イベントをやりたい。
ならばやりたい人間が自分の金でやればいいんです。
それで儲かったら儲け分をせしめればいい。

税金でやるからおかしなことになる。
甘いいい加減な見積もり。
損しようが関係ない。
自分の財布は痛めず、税金で帳尻をあわせ、
大イベント開催したことを実績として自慢する・・・。

地方分権だとか言っているけど、
地方の腐れ役人だって、
国の腐れ役人と変わらないわけで、
貴重な税金を何に使われるかわかったもんじゃない。

税収が予想以上にあってお金があまっていて、
市民の同意もあって、
それでイベントに金使うならいいんだろうけど、
もはやそういう時代じゃない。

お台場ガンダムと開港博は、
開催期間が違うにもかかわらず、
3倍以上もの入場者数の違いがある。

税金をバクチに使わせてはいけない。
国も地方も、大きな政府から脱皮し、
余計なことはしない、小さな政府を目指すべきだ。

市民生活が脅かされるような、
生活保護的なものに税金を注ぎ込むべきであって、
余計なイベントに金使っているヒマあったら、
その分、減税して、少しでも可処分所得を上げた方が、
よほど経済効果になる。

まだ頭の古い人間が税金を握っている。
小さな政府を指向していかない限り、
税金はいくらあっても足りないと思う。

ちなみに横浜市は今年度から増税している。
緑豊かな町にするため「みどり税」と称し、増税したのだ。

「みどり」だの「環境」だのといえば、
国民を騙して増税してもいいと思っているんだろう。

みどりが必要なら増税する前に、
いらんイベントに金を注ぎ込むのを、
やめるのが先決だろうに。

横浜市では定額給付金をもらっていない人が、
約7万世帯もおり、金額にして10億8000万円にものぼる。

世紀の大愚策・定額給付金は、こんな弊害まで出る、
どうしようもない大愚策だったことがわかったわけだが、
10億8000万円もの金が浮いてしまっている一方で、
イベントの入場者収入は見込みよりマイナス20億だったり、
みどり税と称して増税したりしている。

役人や政治家に金の使い方をまかせると、
とんでもないことになる。
警察、国防、医療、教育、生活インフラなど、
生活に必要なもの以外に税金を使う時は、
すべてネット国民投票にかけて、
賛否を問う仕組みにでもしないことには、
どんどん無駄金使われることになりかねない。

国はほんとどうしようもなかった、
麻生自民から民主党に変わり、
今、その使い方が大きく変わろうとしている。
地方にもそれができるのか。
それを理解している施政者は、
大阪の橋下知事ぐらいしかいないんじゃないかな。

地方分権だけしろといい、
民主党政権の政策には文句をいい、
地方に金をせしめたところで、
地方の役人や政治家が腐っているんじゃ、
どうしようもない。

そういえば先週、徳島の漁村を訪れた時、
行政に頼らず自分たちの手で再生を遂げた、
徳島の漁村のおっちゃんがこんなことを言っていた。

「行政は地域再生の素人やで。
あいつらに地域活性化ができるわけがない。
そんなやつらに金回しても、ろくな使い方しないで」

by kasakoblog | 2009-10-20 20:34 | 政治

好きを仕事にするセルフブランディング&ブログ術を教えるかさこ塾主宰。撮影と執筆をこなすカメラマン&ライター。個人活動紹介冊子=セルフマガジン編集者。心に残るメッセージソングライター。


by kasakoblog