家でも事業仕分け!
2009年 12月 01日
今年は話題になったが、わが身を振り返って、
家計でも“事業仕分け”をしてみてはいかがだろうか。
景気が悪くなり収入が減っているのは、国家だけではない。
家計も企業もそう。
国家破綻の心配の前に、
まず自分の家計は大丈夫なのか、点検すべきだろう。
国家だろうが企業だろうが家計だろうが、
不景気による収入減に対する解決策は2つしかない。
①収入を増やす
②支出を減らす
しかし①の収入を増やすっていうのは、
そう簡単にはいかない。
だから②の支出を減らす=節約が重要なのだ。
ただ節約といっても何をしたらいいかわからない。
そこで家計の事業仕分けをしてみればいい。
たとえば食費。
外食をなるべく控えようとか、
外食しても全部のせはやようとか、
お酒は居酒屋ではなく家で飲もうとか、
ペットボトルを自販で買うのをやめて、
コンビニでパックの飲料を買って節約しようとか、
いくらでも工夫のしようがある。
服やアクセサリーなどに使ってしまいがちな人は、
たとえば月○万円までと決めて、
それ以上は買わないようにするとか、
買ったけどほとんど着てない服(=無駄な公共事業)を、
ネットオークションで売り払うとか。
高い家賃のアパートから安い家賃のところに引越しする。
ほとんど行ってないスポーツクラブの会員をやめて、
月会費分を浮かすとか。
挙げていけばキリがないけど、
「税金の無駄遣いすんじゃねえ!」
とテレビに向かって叫ぶより、
わが家の無駄遣いにもメスを入れる必要があるだろう。
ただ国家の事業仕分けと同様、
家計の事業仕分けでもそうだけど、
何のためにやるか、その目的をはっきりさせた方がいい。
たとえば、ボーナスが20万円減ったから、
その分、家計の支出を抑えようとか。
給料は減ってないけど、
いつリストラされるかもわからないから、
無職になった時に備えて、今より貯金を増やそうとか。
収入は減ってないけど、
子供の教育費を捻出するために他の無駄を削ろう。
無駄な支出を減らして、
浮いたお金で不景気に備えて、
資格の勉強するための費用を捻出しようとか。
こうした具体的な目標があれば、
イヤイヤ節約=事業仕分けするんじゃなく、
目標実現のためにがんばれるわけです。
目的もなく事業仕分けをしたところで、
節約で浮いたお金をどう使うか、
それがはっきりしていなければ、あまり意味がない。
民主党の事業仕分けは、目的がはっきりしていた。
税収=収入が減っているから、
無駄な公共事業を削って、
借金=国債発行するのをできるだけ避けたいことと、
必要性の低い事業をやめて、
子供手当てや高速無料の財源にあてたいということだ。
民主党の事業仕分けや税金の使い方がいいのかどうか、
チェックすることも重要だが、
政治家を批判しているわりに、
自分の家計の事業仕分けがろくにできてない人も多い。
民主党の事業仕分けを他山の石として、
自分の家計を今一度見直してみてはどうだろうか。
ちなみに民主党批判でよくあるパターンが、
・削減ばかりしてお金を使わないのはよくない
・成長戦略がない
とのことだが、それを自分(家計)にあてはめて考えてみてはどうか。
無駄な支出は削減したけど、
浮いたお金をどう使うかわからず、
単に目的もなく貯金だけするなら(埋蔵金化)、
支出削減の意味があったのか問われかねない。
「民主党に成長戦略はない」を家計にあてはめるとどうなるか。
節約(事業仕分け)で浮いたお金を、
自分への投資(資格取得、知識や技術習得)に回さなければ、
今後も収入は上がる見込みがなく、
厳しい経済状況に追い込まれるかもしれないということだろう。
浮いたお金を何に使うのか。
まさに日本人一人ひとりに“成長戦略”が問われている。
あなたにあなた自身の成長戦略はありますか?
もちろん私が常日頃から書いているように、
もうこれ以上、経済的な成長なんかする必要がない、
という考え方もあるが。
政治家・官僚批判の前に、
自分の家計を見つめ直したい。