鳩山首相はリーダーシップがない?
2009年 12月 23日
特に首相のリーダーシップのなさを指摘する声が多いというが、
リーダーシップって非常にあいまいな評価の言葉だと思う。
たとえば民主・小沢氏や国民新党・亀井氏がもし首相になったら、
「リーダーシップがある素晴らしい政治家」と評価されるだろうか?
むしろ「独裁」だの「横暴」だの「自分勝手」だのと評されるだろう。
リーダーシップって言葉はある意味では非常に紙一重だ。
結局、国民受けすれば強引にやってもリーダーシップがあると言われ、
国民受けしないことを小沢氏や亀井氏がやっていれば、
それを指導力や行動力と前向きに評する人は誰もいないということだ。
鳩山首相でいえば国連演説で温室効果ガス削減25%を宣言したのは、
環境問題に積極的に取り組む姿勢を見せた、
リーダーシップのある政治家と評価されただろうか?
むしろ「そんな無理なこと、勝手にいうんじゃない」みたいに、
独断専行として捉える人が多かったに違いない。
つまりリーダーシップがあるないなんて、
極めて主観的ないい加減な評価で、
自分にとって都合のよいことをやってくれるかくれないか、
ただそれだけなんじゃないかと思う。
国民が求めている政治家のリーダーシップって何なのか?
鳩山首相が現実の財政に目を向けず、
何が何でもリーダーシップを発揮して、
すべてのマニフェストを強行することがリーダーシップなのだろうか?
マニフェストがすべていいなんて思っている国民はほとんどいないことは、
世論調査でも明らかになっているわけで、
マニフェストを変更しちゃうことがリーダーシップがないとは、私は思わないし。
もちろん国家のトップとして、
明確な方向性やビジョンを掲げるという意味でのリーダーシップは、
鳩山首相には欠けているのかもしれないけど、
それを求めているなら小沢さんなんか最適なんじゃないかと思う。
だってあれだけやりたことがはっきりしている人はいない。
でもそれは指導力ではなく横暴だと叫ぶ、ご都合主義のぶれた国民なんかじゃ、
リーダーシップを発揮して率いていく政治家なんて、
日本には存在し得ないんじゃないかと思う。
リーダーシップって言葉は一歩間違うといろんな意味で危険だと思う。