2009年10大ニュース(3)
2009年 12月 26日
ダムを中止する、無駄な公共事業は廃止するなど、
これまでの“常識”の見直し作業が進められるなか、
古い常識や権力にしがみつく「抵抗勢力」の激しい抵抗や、
自公政権が作り出したあまりに巨額の負の遺産を前に、
民主党政権の“改革”は次第に希薄化していった。
また、ならずもの政党、
国民新党・亀井氏と社民党・福島氏との連立を重視するあまり、
本来、民主党に期待していたことが、
この2つの政党のせいでねじ曲げられる場面も多くなっていった。
私は新政権発足時にこんな懸念を抱いていた。
「新政権、みんなにいい顔はするな」(9/16の日記)
しかし新政権はあまりにみんなにいい顔をしようとした結果、
玉虫色の結果や先送りが増える結果となった。
日本が未だに過去の枠組みから脱せないなかで、
着実に世界は変わり始めている。
アメリカ=ドルの一極集中は終わり、
中国、インド、ブラジル、ロシアをはじめとする、
新興国中心の世界が現出しようとしていた。
10/7の日記:世界が変わり始めた
残念ながらこうした世界の変化についていけないのが、
今の日本の政治であり国民であろう。
2016年オリンピック開催地。
絶対に選ばれないのに、
税金を投じて五輪招致活動を行った東京は、
当たり前のように落選する。
落選した途端、石原都知事バッシングが始まったが、
五輪招致を公約にした石原都知事を当選させたのは、
他でもない東京都民自身だったのだから。
10/23の日記:都知事に入れた都民の責任は?
しかし新興国経済がすべて順調なわけではない。
不動産バブルに踊ったドバイで、
砂上の楼閣を築き上げた結果、
借金が返せないかもというドバイ・ショックが起きた。
それに伴い、円が1ドル84円台になると、
金融・経済に無知な報ステ・古舘を筆頭に、
「円高で大変だ!」「デフレで大変だ!」
とマスコミで空騒ぎが行われた。
11/27の日記:円高・デフレの空騒ぎ
世界経済の仕組みが大きく変わりつつあり、
日本経済もこれまでの常識では
通用しない時代になっているにもかかわらず、
円高・デフレが悪と騒ぐマスコミ。
本当に円高とデフレは悪なのだろうか?
日本が生き残っていくには、
脱米国依存、中国の経済成長期待しかないことは、
生き残りをかけて必死に戦っている日本企業の多くは気づいている。
しかし国民は未だに欧米=白人=偉い、
アジア=中国=低級な民族との意識から抜け出せないでいる。
小沢氏が650人を引きつれ中国を訪れると、
中国アレルギーを持つ国民の不満が爆発した。
しかし少子高齢化、人口減少の日本が、
経済成長を今後もしていきたいのなら、
中国としっかりつきあっていくしかないというのに。
12/10の日記:中国しか日本が生き残る道はない
さらに中国の副主席と天皇を会談させたことで、
保守化・右傾化する一部国民が大騒ぎし始めた。
日本はかつての過ちを再び繰り返そうとしているのではないか。
きな臭い雰囲気漂う日本の未来を憂う。
12/14の日記:極右政権が日本に誕生する日
2008年9月の金融危機は、
これまで常識とされてきた、
米国主導の金融資本主義による世界秩序の、
息詰まりが明らかになった出来事だった。
そこからなだれをうって世界の常識や勢力図が変わり始めたのが、
2009年だったのではないか。
しかし世界はエコをダシにして、
また新たなバブルを作って乗り越えようとしている。
CO2削減大合唱が果たして正しいのかもわからないなか、
温暖化対策という名のエコバブルで、
先進国も新興国も金融危機を乗り越えようとしている。
12/22の日記:温暖化?寒波で欧米で死人続出ですが・・・
世界が大きく変わり始めている。
しかし未だに過去の常識にしがみつこうとしている人も多い。
2010年も古い常識と新しい常識との戦いが続くのではないか。
古い常識が勝つようなら、時代に対応できず、
生き残っていくことは難しいだろう。
国家も企業も国民も。
5/15の日記:古い常識人の敗北