世界一の強欲企業トヨタ自動車が、
なんと下期は1000億円の赤字に転落するという。
なぜトヨタが赤字になったか。
いや逆に、今までなぜボロ儲けできていたのか。
そのからくりは1つ、為替レートだ。
ここ数年、円安のおかげでボロ儲けしてきたが、
逆に円高になると大損することになる、
いわば輸出企業はFXに投資するギャンブラーに他ならない。
では実際にどれだけ為替レートによって、
収益が変わるのか見てみよう。
■アメリカで2万ドルで車を販売している場合
・1ドル=110円の時
2万ドル×110円=220万円
・1ドル=90円の時
2万ドル×90円=180万円
為替レートの変動により、
1台あたり40万円も儲けが減ってしまう。
では全体ではどうか。
アメリカでの販売台数を300万台とすると、
今後、販売台数が落ちなかったとしても、
40万円×300万台で、なんと1兆2000億円の儲け減!
トヨタは営業利益を従来予想の1兆円減の、
6000億円と予想していたけど、
1兆円減と為替で損した分がちょうど数字が合うわけです。
さらに先行きは暗い。
まず販売台数は減る。
なぜならアメリカ人が借金できなくなり、
ローンで車を買う人が減るから。
次に為替レート。
09年は1ドル=70円はかなり現実味があり、
場合によっては1ドル=50円もあり得ると思ってる。
1ドル=90円で赤字になってしまうなら、
さらに20円円高が進めば、トヨタは潰れるかもしれない。
販売価格を値上げしても、
為替レートで損をした分は到底埋められないだろう。
そもそもアメリカが不景気でデフレ傾向にあるのに、
値上げなんかしたら余計売れなくなるし。
トヨタがカネにモノを言わせて、
マスコミににらみを利かせ、
従業員を過労死させて働かせていても、
ニュースで取り上げさせず、
日本のナンバーワン企業として大手をふるっていたのは、
円安のおかげで有無を言わせぬ利益を上げていたから。
これが円高で吹き飛べば、
トヨタの存在感はなくなり、
トヨタの化けの皮がはがれるきっかけになる。
トヨタに頼り切った県は壊滅的な打撃を受けるだろうが、
逆にいえば、それまでトヨタのおかげで、
ボロ儲けしてきたのだから、
この辺でFXバクチを手仕舞いしても、
十分もとはとっただろう。
為替レートの変動で、
単にトヨタが赤字になるだけじゃなく、
日本社会の構造が根本的に変わる、
いいチャンスだと私は思っている。