サッカーW杯か相撲の野球賭博問題ばかり。
それにしてもほんと根底から腐っている相撲業界。
野球賭博29人含め65人が賭博行為に関与し、
その結果、暴力団に資金を提供していることになる、
とんでもない行為が常態化していたわけだ。
このとんでもない問題は、
メディアとしては三流扱いされ、
嘘八百の記事ばかりと思っている人も多い、
週刊誌が報じたことで発覚した。
週刊誌が報じなければ、
この問題は明るみにならなかったことを考えると、
実に恐ろしいし、逆に週刊誌は素晴らしい報道をしたと思う。
思えば数年前から、テレビや相撲協会は、
朝青龍をターゲットに、
やれ品格がないだのモラルがないなど、
連日のように騒ぎまくり、ついには引退に追い込んだ。
まあモラルの問題だけでなく、暴行疑惑もあったから、
ある意味では致し方がない部分があるにせよ、
それでも朝青龍だけを徹底的に悪役に仕立て上げたやり方は、
どうにも違和感を覚え続けた。
ガッツポーズをするなんてとんでもない行為だと、
朝青龍をバッシングしていた裏で、
相撲業界の連中は暴力団に資金提供する賭博行為を、
連日やっていたのだと思うとぞっとする。
朝青龍のような外国人力士を、
わかりやすいヒール役にしてメディアを釘付けにしておけば、
自分たちの問題まで嗅ぎ付けないのではという、
ある意味では非常に作為的な感じすら受ける。
つまり朝青龍は自分たちの問題を隠ぺいするための、
生け贄だったのである。
腐った相撲業界はもはや全とっかえしない限り、
再生は無理だと思うし、しかしそんなことができるわけもなく、
これだけ大人数が犯罪行為に加わっていれば、
軽い処罰でなあなあにして終わらせてしまうのだろう。
まるで今の政治家のように。
与党も野党も事務所費問題や献金問題など、
調べればいくらでも出てくる。
だからお互いなあなあのまま問題をやり過ごし、
ターゲットとなった大臣なりを辞めさせるだけで済ませるから、
いつまでたっても政治とカネの問題が改善されないという。
相撲業界にしても政治家にしても官僚にしても、
長年にわたり腐り続けてきた慣習は、
もはや全とっかえしない限り、問題の根は断ち切れない。
とかげの尻尾きりみたいに、
特定の誰かを処罰してやり過ごしてきたからこそ、
いつまでたっても問題は解決しないまま、今日に至っている。
今回は琴光喜をクビにすることで、
この問題を終わらそうとしている。
それにしても恐ろしいのは、
メディアが1つの問題だけに集中砲火するやり方。
朝青龍ばかりをターゲットにすれば、
他の力士の問題には及ばない。
普天間の迷走だけを取り上げ続ければ、
他の問題は見向きもされない。
そして視聴者が飽きた頃に別の問題を集中砲火し取り上げて、
ターゲットとなった輩を辞めさせれば、一件落着とばかりに、
今まで騒いだ問題のその後はほとんど報じることなく、
結果、何の問題も解決しないまま、
他の問題は隠ぺいされたまま、
ただ国民的エンタメとして問題が消化されていく恐ろしさ。
テレビが集中砲火して問題を取り上げている時こそ、
そのターゲット以外の処罰はどうなるのか、
今後の再発防止をためにどのような対策をするのか、
しっかり見ていかなくてはならないと思う。