金を使え!と脅す低金利政策が諸悪の根源
2010年 10月 12日
でも金を使え使えと政府が脅す。
するとどうなるか?
使うところがないから、銀行や個人が投資や投機に走る。
結果、株価が上がり不動産価格が上がり、
「景気が回復してきた!」とバカ騒ぎする。
しかしそれは見せかけの回復。
だってそれは単に金が余っていて、
買うものがないからみんな投資に金を投じただけ。
つまり実需=本当に買いたいもの、必要なものが売れて、
景気回復したわけじゃない。
こうしてイカサマ金余り状況が、
資産バブルを生み、
それが実需を伴っていないことがわかると暴落し、
そのせいで実体経済にまで大影響を及ぼし、
経済をめちゃくちゃにする。
そしてそれを立て直すために、
金融緩和政策、低金利政策など、
金をじゃぶじゃぶ使えという政策を行うことで、
またしてもバブルが起きて崩壊する・・・。
こんなとんでもないバカなことを、
日本やアメリカをはじめ世界中が繰り返しているんです。
まだ車も持っている人も少ない新興国が、
経済成長と共に自動車販売台数が増え、
そのおかげで自動車メーカーの株価も上がり、
社員の給料も上がり、景気がよくなる、
ということはあり得る。
しかし先進国はもうおなかいっぱい。
これ以上、別にモノはいらないし食べ物もいらない。
ところが資本主義経済は右肩上がりにならないと困るもんだから、
お腹いっぱいでも「もっと食えもっと買え」と、
政府が脅し=景気対策をかける。
低金利政策や金融緩和により、
街中に金があふれる。
金がいっぱいあるものだから、
買うものがないけど投資でもするかと、
資産バブルが起き、また崩壊する。
もう先進国に右肩上がりの成長神話を求める時代は終わった。
にもかかわらず、右肩上がりで伸びろ伸びろと強迫観念から、
景気対策と称して金をバラマキ続けてきた。
その結果、バブルが生まれ、バブルが崩壊し、
後に残ったのは先進国の借金だけだった。
だから先進国では増税しまくり、
余計に消費が冷え込み、物が売れなくなり、
どうしようない状況に追い込まれる。
だからギリシャをはじめ、ヨーロッパ各国では、
国の借金が大きな問題になり、
日本もアメリカも問題になっている。
にもかかわらず、新たなバブルを生成するために、
税金バラマキ金融緩和政策が続いている。
こんなバカなことしているから、
バブルが発生し経済危機や金融危機が頻発しているんだということは、
すでに少なくない人が指摘し始めている。
米連邦準備理事会(FRB)副議長は、
「政策金利を低水準に抑えることは金融バブル発生につながる恐れがあると警告」。
金融危機を予想・的中したニューヨーク大学のルービニ教授は、
「アメリカなど世界各国の緩和的な金融政策で
膨らんだ資産価格バブルを抑制しなければ、
世界と地域の経済成長に損害をもたらすような、
破たん的かつ大幅な資産価格の調整を引き起こす可能性がある」と指摘している。
もうわかっているんです。
日本やアメリカの低金利政策は、
百害あって一利なし。
見せかけの景気回復=バブルを生み、
再び大きな悲劇を生み出すと。
にもかかわらず、圧倒的な愚者たち、
目先のことしか考えない四半期決算しか興味がない企業連中が、
実需を見誤って生産過大になった責任を、
政府に押し付けるがごとく、
「金融緩和しろ」「景気対策しろ」と脅す。
だから政府もそうして、
結果、買うものがないのに金余り状態になり、
だから株や不動産や金(キン)などが高騰し、
再びバブルが崩壊するという愚かなことを、
いつまでたっても繰り返している。
低金利政策というのは、
国民に無理やり金を使わせるための、
マネーのバーゲンセールだ。
借金するのに5%の金利がかかるのと、
1%と金利がかかるのとどちらが借金しやすいだろう?
答えは明白、1%だ。
だから政府は低金利政策(日本に至ってはゼロ金利政策)を行う。
安いから金を借りました。
でも先進国は豊かな物質社会で、
もはやこれ以上モノを作る必要はありません。
するとこの1%で借りた金を銀行は企業は、
株や不動産に投資する。
こうしてイカサマバブルが発生し、
その後、崩壊して大損こいて、
その損失を国民の税金で穴埋めするか、
国民をリストラさせることで穴埋めするという、
とんでもないことが行われている。
今、日本企業がためこんでいる現預金は200兆円もあると言われている。
なぜこんなにためこんでいるのか。
もはや使うところがないのだ。
工場を造ったところでもうこれ以上、
先進国で爆発的にモノが売れるわけじゃない。
こうしてためこんだ金がとんでもない数字に膨れ上がっている。
本来、こんなに現預金を溜め込むのなら、
株主に配当に回すか、社員の給料に回すかすればいい。
そうしたら株主や社員の所得は増え、
消費に回して景気が回復するかもしれない。
ところがそれをせず低金利政策をとり、
企業が低金利で借金しやすいようにしている。
だからムダだって。
だって企業は金あまってんだから。
使うところなくて困ってんだから。
企業が溜め込んだ現預金を、
株主や社員に還元しないから、
国民生活は豊かにならないのに、
企業は金余りで、さらに低金利だから、
株や不動産だけが上がるという、
国民の実感のないイカサマバブルが生成されるわけです。
もうこんなことやめなきゃいけないのに、
高度成長期の新興国みたいな段階と同じ政策を、
古典的に信じて延々行っている。
多くの学者や有識者がそれがダメなんだと指摘しているにもかかわらず。
ちなみに低金利政策をすれば、
国民の預貯金の金利収入は減る。
バブル崩壊後、日本が超低金利政策を続けてきたせいで、
国民は331兆円失ったとも言われている。
低金利のせいで老後が不安だからと、
金を持っている世代がお金を使わないから不景気になる。
低金利のせいで老後が不安だからと、
株や不動産に投資し、バブル崩壊で大損こくから、
金を持っている世代の資産が減り、お金を使わないから不景気になる。
例えば年金がもらえるかもらえないかわからなくても、
金利が高ければ預金してその金利収入で、
ある程度は確保できるわけです。
老後不安がなくなれば、金は使うようになり、経済は回る。
つまり低金利政策ではなく、
高金利政策によって老後不安を取り除けば、
消費に金が回り、景気が回復するかもしれない。
こういう逆転の発想を数少ない人が指摘しているのもかかわらず、
前時代の教科書を守り、
不景気の時は低金利政策にするから、
バブルがまた起き崩壊する。
いい加減、世界経済の段階が変わっていることを、
世界各国のおえら方は認識すべきだ。
もう過去の教科書をもとにした金融・経済政策では、
百害あって一利ないことは、
この20年のバブルの生成と崩壊で明らかだ。
いつまでたっても低金利政策の日本。
じゃあ低金利政策をして景気が良くなったか?
もはや低金利という麻酔は効かないんです。
世界経済の構造が変わっているのに、
いつまでたっても過去の政策にしがみつく人たち。
そのおかげで経済はまたしてもメタメタになろうとしている。
もはや低金利政策が誤りだと指摘している人は少なくない。
それに耳を傾ける人が増えない限り、
100年に1度の金融危機を3年に1度ぐらい繰り返すことになるだろう。