2010年 10月 21日
日本経済を悲観する輩は小学校の地理から学び直した方がいい
日本は中国に抜かれ、もうダメだ。
少子高齢化で人口が少なくなるから、
移民を認めないと国が沈没する。
などといういい加減なことも、
毎日毎日連呼されると最もらしく聞こえてきて、
「国内市場はシュリンク(縮む)からもう発展は見込めない」という、
将来に対する悲観的な見方を、
日本人全員が刷り込まれつつあるけど、
こんないい加減な話はないということは、
小学生でもわかる話だ。

なぜか。
日本の人口は世界第10位。
1億人を超えるほどの人口大国は、
世界約230の国および地域のなかで、
これほどバカでかい国内市場を持つのは、
たった11カ国しかないからだ。

もちろんこれから日本は人口が減るといわれていて、
何十年か経てば1億人を割るだろう。
しかし人口8000万人だとしても、
世界第17位/230の多さだ。

例えば国の借金が問題になったギリシャなんか、
たったの1100万人。
世界第75位だ。
日本の人口の1/10以下の規模しかない。
ヨーロッパなんてこの程度の小国だらけで、
ユーロ統合はかつてより進んだものの、
とはいえ、依然として国家は分かれて運営されている。
福祉が充実している北欧諸国なんかも1000万人程度。

アジアは人口が多い国がいっぱいあるけど、
韓国なんか日本の半分以下、4800万人ぐらいしかいない。

どうしても日本は中国と人口を比べて、
少ない少ないと思い込みがちだが、
世界1位の中国約13億人、2位のインド約12億人だけが、
世界でも極端に突出しており、
3位の米国は約3億、4位のインドネシアは約2億。
5位~11位はすべて1億人代。
中国と比べること自体、おかしい。

なぜ国内人口が多いといいのか。
同じ製品を出しても、人口が多いから、
圧倒的に売れる数が多くなるからだ。

例えば人口1000万人のギリシャで、
ギリシャ語の本を出版したとする。
その本が100人に1人売れたとしても、
10万部しか売れないが、
人口約1億人の日本で、100人に1人売れたら、
100万部売れることになる。

仮に韓国と比べてもその差は歴然とする。
韓国は日本の約半分。
CDでも本でも映画でも大ヒットして、
100人に1人に売れたとしても、
日本の収入の半分にしかならない。

同じ品質の商品を販売しても、
人口が多い国の方が国内市場がでかいから、
圧倒的に有利なのである。

少子高齢化で人口減になったとしても、
日本の人口が世界で20位以下になることはないだろう。
ということは、どれだけ日本が落ちぶれても、
世界230カ国中20番目に経済規模がでかい国にはなれるということだ。

人口減少と騒いでも、
世界規模で考えれば、
こんなにでかい国内市場を持つ国は、
世界で数少ないのである。

でも逆にこれが今、ネックにはなっている。
例えばギリシャは人口1000万人しかいないなら、
ギリシャ語で本やCDを販売するより、
英語で販売して近隣諸国を巻き込んで、
輸出を考えてビジネスをしなくてはならない。
これが英語になれば急に潜在市場は拡大する。

日本は下手に国内市場が大きいから、
だからそんなに危機意識もなく、
ましてや大陸国と違い、
国境がはっきりした島国だから、
自分たちのところだけでも完結できるから、
グローバルに打って出るのが下手なのである。
だから世界には通用しない商品でも、
国内だけで通用する商品を作れば、
ある程度の企業とそこに勤める社員は、
食っていくには困らないのである。

むしろ1億人も多すぎた人口が多少減ることで、
日本の家計の足を引っ張っている最大の負の遺産、
不動産価格がそれによって大幅に下落すれば、
その分、住宅ローンにかける金は少なくなり、
可処分所得は多くなり、
いろんなものを買える余力が国民に生まれ、
人口減でも経済成長できる可能性もある。

無論、日本国内向けだけの、
どうしようもないケータイ電話とか作っていると、
グローバルで通用するアップルみたいな会社が、
iPhoneみたいな画期的な製品を出し、
それに太刀打ちできない可能性はあるけど、
アップルだって1億人もいる日本市場に進出すれば、
外資といえど日本国内に雇用も生まれるわけで、
別にそう悪いことじゃない。
無論、企業の時価総額で比べると、
全世界に通用する製品を造っている企業の方が、
日本だけを相手にしている企業より、
10数倍もの規模を持つだろうが、
だからといってそれで日本が、日本企業が、
すべて潰れるということはあり得ない。

人口減少といえども、
単一国家、ほぼ単一民族、日本語という1つの言語圏で、
1億人を超える国なんてほとんどないんです。
このポテンシャルは100年経っても変わらない。

今までと比べれば減るかもしれないけど、
そう日本に悲観する必要はない。
世界第2位の経済大国にはなれないかもしれないけど、
世界第10位の経済大国だって十分立派じゃないか。

ちなみにもし全世界の国民一人一人が、
金銭的に平等だったとするなら、
世界の経済規模は人口ランキングと等しくなるだろう。

1位 中国 13億4000万
2位 インド 12億
3位 アメリカ 3億1000万
4位 インドネシア 2億3000万
5位 ブラジル 1億9000万
6位 パキスタン 1億8000万
7位 バングラディッシュ 1億6000万
8位 ナイジェリア 1億5000万
9位 ロシア 1億4000万
10位 日本 1億2000万

しかし人口が多い中国やインドは多民族国家で、
紛争が絶えないドンパチ要因がある。
インドネシアは人口は多いが、
島が多すぎて、地理的に効率はよくない。
政情不安で自然環境が厳しいパキスタンが、
いくら日本より人口が多くても、
経済発展するイメージはまったくないし、
バングラディッシュもしかり。
そう考えると、地理的にも密集していて、
政情も安定していて、自然環境もよく、
ほぼ単一民族で国内紛争要因が少ないという、
何もしなくてもいい条件がそろっているのは、
日本ぐらいしかないんじゃないか。

つまり日本という国は、
グローバルな競争において、
圧倒的に有利な様々な条件を兼ね備えていることになる。

だから多少の人口減少で悲観する必要はない。
ましてや政策がちゃんとしてれば、
人口減少なんて簡単に食い止められる。
金持ちの老人から金をふんだくって、
子供にカネを与える逆年金制度を作れば、
ばんばん人口は増えるだろう。

私は人口が多いから豊かだとは思わないし、
経済発展することが幸せだとも思わないが、
いわゆる一般的な経済成長という、
極めて一元的な物差しで見ても、
日本にいる以上は過剰に悲観する必要は、
まったくないと思う。

こんな風に世界の統計を冷静に見て、
日本は有利な国家だとわかれば、
日本人が悲観せず自信を持てば、
経済的には豊かさを維持できると思う。


by kasakoblog | 2010-10-21 22:57 | 金融・経済・投資


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