おとなのたのしみ
2001年 03月 14日

毎年、夏になると、静岡のおばあちゃん家に行った。
そこで毎年恒例なのが、浜名湖への潮干狩りである。
湖に浸かって土を掘っていくと貝が出てくるのは、宝探しのようでおもしろかった。
しかし一つだけ潮干狩りで嫌なことがあった。
お昼になると出前を頼んで船で昼食をとるのだが、必ずといっていいほどうなぎだった。
大人たちはうまそうに食べるのだが、子供の頃はどうにもそのうまさがわからなかった。
なんだか骨もあるし味をしつこいし、仕方がなく一人で親子丼などを頼むのだが、
どうにも仲間外れにされた気分で、とっても寂しい。
「なんでおとなたちはあんなものをたのしみにしているのだろう?」
と子供心にいつも不思議に思っていた。
そんな僕の心を見事に捉えた写真。
大人になると子供の頃食べなかったものが、妙においしく感じたりする。
子供の頃に嫌いだった寿司もうなぎもそばも、今ではすっかり贅沢な食事として認識するようになった。
僕も歳をとったのかなと、食の好みの変化と共に思う。