たから家
2001年 04月 03日
ラーメン本や雑誌には必ず載っている店なので、行ってみることにした。
本で勧めているのは「特選ラーメン900円」だが、
ラーメンごときに800円以上出すのは反則であるとの方針のもと却下し、750円のラーメンを頼んだ。
ラーメンはしょうゆで、だしがすごくきいたスープとちょっと太めの麺がマッチしていてなかなか良かった。
ただ「特選」にしなかった分、具は少なかった。ねぎ・メンマ・わかめ・のりがほんのちょっとずつ。
唯一の救いは、それに加えて肉厚のあるチャーシューが3枚あったこと。
味は良かったが、これで750円じゃあなあ。
特選だとこれに味付けたまごとコーンが加わり、ボリュームたっぷりで華やかになる。
せめて特選が800円ぐらいなら、結構満足できたのにな。
新宿西口から歩いてすぐで、店内も広かったので、賃料がかかるから価格が高いのか。
しかし店をよく見たら、いくらでも値下げできる改善余地があった。
日曜日の夜のせいか、オフィス街に近いこの店の周囲は人気もなく、客は9人しかいなかった。
ところがそれに対して従業員が5人もいるのである。
しかも安い学生バイトとか見習いがいるのではなく、年くったベテランが5人もいるのだ。
5人いて客が9人しかいないのに、ラーメン出すのには異常に時間がかかった。
人をこれだけ入れている意味が全くないのである。
日曜日のこの時間なら2人で十分客をさばけるはず。とすると3人余分に従業員をやとっているわけである。
これをカットすれば、仮に一人の時給が900円とすると、2700円うく計算になる。
これを単純に客の人数で割ったら、お客さん一人あたり300円の値下げが可能になる。
これは大雑把な計算だから、実際に3人カットしてもここまで安くはできないにしても、
仮にその半分値下げしたとすれば、お客さんの一人あたりの値段を150円下げることができる。
こうすれば特選ラーメンが750円になり、かさこランキングが上がるのはもちろんのこと、
他のお客も「この値段でこれだけのボリュームすごいじゃん。また来ようかな」と思うわけである。
こういうことをせずに、費用を客の値段に上乗せしている、経営者感覚の欠落したラーメン屋では、
今の厳しい時代はとてもやっていけないだろう。
どんなにうまいものを出したって、価格が高ければ客は離れていくのだ。
なぜラーメン屋だけが時代の経済情勢に逆らって価格が上昇しているのか。
マクドナルドのハンバーガーがたいしておいしくなくても1個65円ならバカ売れする。
どんなにうまいハンバーガーでも1個500円したら誰も買わない。
それと同じように、ラーメン屋も1杯800円以上で売るような暴挙はやめてもらいたいものである。