眼前

心に思いつくよしなしことをそこはかとなく書きつくる「落書きノート」を常に持参している。
昔はこのつぶやきに載せているようなことを書いた「ネタ帳」的性格が強かったが、
つぶやきをするようになってからは、ネタはそのまま「今日のつぶやき」に書くので、
今ではすっかり自分の心情を吐露した落書きノートになっている。

そんなわけで前より書く量は減ったわけだが、それでも今の時点で今年は５冊目になる。
ノートが変わるたびに自分の心にカツを入れるために、
表紙の裏ページに思いついたキャッチフレーズみたいなものを書くことにしている。

５冊目のキャッチフレーズは、
「目の前にあることに全力を尽くせ」という自然に思いついた言葉を書いた。

どちらかというと僕は、目の前にあることをいかに楽にやるかということばかり考えて人生を送ってきたような気がする。
転職して１年が過ぎ、２６歳にもなって自分に何か確固としたものを身につけたいという衝動が、
絶えず心に渦巻いている。
そんな時に今、自分がすべきことはなんだろうかと考えた時に、
目の前にあることに全力を尽くすことではないだろうかと思ったのである。

それはもしかしたら電話取りかもしれないし、ゴミ集めかもしれないし、コピー取りかもしれない。
決してそれが望むべき仕事でないにしても、今、与えられたことに全力を尽くすことが、
その先の道を切り開く唯一の方法ではないかという気がしてならないのだ。

逃げることも辞めることも文句を言うことも一つの手段だけど、
今は目の前にあることに全力を尽くしていこうと思っている。