ゴールデンウイーク・その1
2001年 04月 29日
小泉総裁が誕生し、日本社会の改革が期待される中、世の中はゴールデンウイークに入った。
今年は5/1・2の平日を2日間さえ休めば、9連休になるという素晴らしいカレンダーだが、
現実の世の中は、みんながみんな9連休取れるわけでもなく、
たとえ休日を取れたとしても、異常な混雑と異常な特別料金のせいで、
実際にはせっかくの長い休日もどこにも行けないし、どこにも行かない方がましだったりするという、情けない現実が待ち構えている。
連休を有意義に過ごせるような環境作りを政府がしてやれば、
税金をつきこんで公共投資などしなくても、消費者がお金を使って経済効果が期待できるのに、
そういった観点からの景気対策というのは、残念ながら既成の政治家の頭にはないのだろう。
僕もいわゆるゴールデンウイーク迷惑の被害者の一人で、
5/1・2は働かなくてはならないし、かといって4/28~30、5/3~6とぶつ切りされた連休に、どこか遠出することもできずにいた。
でもその7日間をただ家でごろごろ過ごすのはあまりにもったいないので、どこか近場で適度に遊べるところはないかと考えていた。
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そこで思いついたのが「競馬」である。
学生の頃は一時期よくやって毎週競馬場に行った時もあったが、
社会人になって暇でなくなると、わざわざ行くのがかったるくなった。
すっかりご無沙汰した競馬だが、久しぶりに行ったらおもしろいのではないかと、
競馬新聞を買って、昼過ぎに東京競馬場に向った。
競馬の一つの楽しみとして写真を撮るという目的もあった。
このところ旅行に行っていないので、無性に写真が撮りたくて仕方がなかったのである。
それはいつまでたってもちっともよくならない日本社会に対して、
たとえばアメリカで無差別に銃を乱射した高校生のように、
たとえば渋谷で無差別に包丁を振り回して通り掛かりの人を殺した17才のように、
僕は銃や包丁の代わりに、写真という銃を外界に向って乱射することによって、
フラストレーション(欲求不満)を解消させていたのかもしれない。
いわば写真を撮る事は「空砲」を発射させることに他ならなかった。
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写真を撮ることもおもしろかったが、競馬そのものも大いに楽しんだ。
競馬は実に知的なゲームである。様々な情報から馬の順位を予想する。
パドックでの馬の状態、前走のレース結果、今までのレース結果、距離適性、血統、
騎手、レースローテーション、馬の名前、枠順、馬場状態、レース展開、倍率、人気など、
いろんな複合的な要因を鑑みて、総合判断していく通りかを選択し馬券を買う。
こんなに頭を使うギャンブルはあまりないのではないか。
だからこそ当たった時には、お金がもらえることはもちろん、とてもうれしいのだろう。
さてさてかさこさんの3年ぶりの競馬結果はどうであったかというと、
いきなりはじめのレースで40倍の馬連を当てて幸先よくスタート。
図に乗って掛け金をアップさせて穴狙いしたが、
メインレースの青葉賞を含む4レース立て続けに外して、あっという間に収支はマイナス。
メインレースの後の最終レースに最後の望みをかけ、
「絶対これだ!」と思った馬連に1300円賭けて勝負に挑んだところ、見事に的中!!!
20倍のオッズがついて、結局1日の収支はプラス2万円。
ほくほく顔で競馬場をあとにした。
ゴールデンウイークは残念ながら異国には行けないけれど、
日本の中の異空間で存分に楽しませてもらった。