死相
2001年 09月 07日
僕はこのフレーズは20世紀の名言だと思う。
ミスターチルドレン・アルバム「Q」の「Everything is made from a dream」の出だしの歌詞だ。
このところずっと睡眠不足だ。
そのわけは「ファミコンウォーズ」にはまっているからである。なんとパソコンでファミコンができる。
昔懐かしのソフト「ファミコンウォーズ」が手に入ったので、
毎日家に24時過ぎに帰ってきて、つぶやきを更新した後、
夜中3時過ぎまで戦略シュミレーションゲームに熱中するのだ。
歩兵や戦車、戦闘機や戦艦など、陸海空を駆使して、相手の部隊を全滅させるか、
もしくは相手の陣地を占領するかで勝負が決まる。
ファミコンだけあって最近のゲームの複雑さがなく、シンプルだが結構奥が深くおもしろいのだ。
どうも最近のゲームは映像や音楽に凝っているわりに、肝心のゲームとしてのおもしろさがなくなってしまっている。
複雑さや機能が増えすぎてもよくないのだろう。
たとえば未だに将棋や麻雀やトランプがおもしろいのは、シンプルだけど奥が深く、
ゲーム性としての楽しさを損なわないからだろう。
ということで睡眠不足が続いているので、電車で乗りすごしそうになったり、
打ち合わせ中にあくびが止まらなかったりということで、これはいかんと思い、
1日ファミコンウォーズはお休みして8時間ほど眠った。
にもかかわらずやっぱりなぜか昼間眠くなるのである。
「何時間眠っても疲れはとれない」
慢性的に疲れがとれないというのは現代人の宿命なのだろう。
なぜか毎日だるい。かったるい。眠い。睡眠時間に関係なく眠いのはなぜだろうか。
それは多分精神的なストレスなのだと思う。
休みでも休んだ気がしない。
どっか自然に囲まれたところで何もせずぼーとでもしない限りは、疲れはとれないのだろう。
でも戻ってきてしまえばあっという間にストレスがたまっていくのだろうが。
東京ディズニーシーがオープンした。
現代人のストレス発散するレジャーの場が、3日前から並んだだとか、
一つのアトラクションに乗るのに2時間待たされただとか、そんなことで果たしていいのだろうか?
そもそも「海」をテーマにしたこのテーマパークは、自然を破壊した埋立地にできているという逆説的な事実がある。
別にディズニーシーに限らず、現代社会におけるレジャーというものは、
あまりに整備されすぎていて、ちっともくつろげない。
良質なサービスや充実した設備はいいから、何もしないでほっといてくれと言いたくなることはあるのではないだろうか。
機械化されて重労働や長時間労働は、農業社会から比べたら圧倒的に減っているはずだ。
にもかかわらず、いつまでたっても疲れがとれないというのは、
生物が生きるにはあまりに過酷な人工社会が作り上げられているからなのだろう。
不自然な環境から自然な環境へ。
それは「自然保護」だとか「環境保護」といった大儀名分など必要はなく、
自分のため、つまりは人間のためなんだな。
ストレスがたまるからわけわからん犯罪が多発する。
すべてはつながっている。
たった一曲のワンフレーズに、現代社会の死相が詰め込まれている。