チャンネル・ルーレット
2001年 09月 20日
全世界を巻き込んだ第3次世界大戦のはじまる5日前の日本での出来事だった。
日本の小泉首相が、アメリカへの支援策に関する緊急記者会見を行っていた。
歯切れの良い小泉首相も、問題が重大であるだけに、非常に慎重な受け答えをしていたのは、
ある意味当然だったかもしれないが、ちょっと残念だった。(NHK)
大リーグに人気を奪われたとはいえ、こうして毎日健気にも巨人戦は放送されていることに驚いた。
すぐにチャンネルを変えようと思ったが、よ~く見てみると対戦しているのは阪神ではないか。
ユニホームいつのまに変わってしまったんだ?
投げているピッチャーは一体誰なんだ?
井川?!知らねえな。何、彼が防御率で2位だって?
いつのまにか日本のプロ野球は選手が変わっちまったんだな。(日本テレビ)
集中治療室に運び込まれ、もう生き返る見込みのない夫が、
心の中で死の世界へと足を踏み入れようとした時のことだった。
お父さん!
かけつけた妻の声に、黄泉の国へと渡ろうとしていた夫は奇跡的に意識を回復した。
医者がいくら呼びかけてもだめだったのに、妻が一声かけただけで、
手が動き、そして言葉に反応してうなずく素振りを見せたという。
科学や医学では解き明かすことができない精神力というものが、
大きな影響を及ぼしているんだな。
この世も捨てたもんじゃない。(TBS)
ゴスペラ-ズの影響なのか、アカペラ大流行。
そこでアカペラの全国大会が開催された。
全く楽器を使うことなく人の声だけでいろいろな音を出して、
一つの歌を作り上げていくハーモニーの美しさ。
世の中にはいろんなジャンルの音楽があるもんだと思いつつ、
たいしてうまくもないしおもしろくもないのに、
物珍しさなのか見入ってしまった。(フジテレビ)
夫を事故死でなくしたのち、残った妻に30年もの間に起こる事故や病気などの災難。
不気味な声を聞いた時、何かの霊だと思ったのか、
除霊師におはらいをしてもらう。
突然、妻に憑依するきつねの霊や大蛇の霊。
所詮テレビのやらせじゃないかと思いながらも、なぜか見入ってしまう。
科学が進歩すればするほど、人は非科学を信じたくなるのかもしれない。
論理では説明できない、不可思議な出来事に魅せられていく。(テレビ朝日)
地球は回っている。
世界は動いている。
そしてチャンネルも回っている。
最近あまりテレビを見ないせいか、すっかり世界は変わっちまったぜ。