狂牛病騒動にみる、一貫性のない日本人
2001年 10月 17日
あれだけ騒いで危険だなんだっていってたのに、検査したらあっさり「シロ」。
そんな今更言われたって・・・。消費者の不信感はぬぐえない。
やっきになって食品業界は安全対策を講じた。
おとといの朝日新聞の全面広告には「米国産の牛は一切狂牛病は発生しておりません」
と安全であることを大々的にアピールし、
それに続いて次の日には、オーストラリア産が同じような広告を出した。
「うちの焼き肉の肉は国産牛しか使っていません」がウリだった焼肉屋は、
早々と「うちでは一切国産牛を使用しておりません」に変え、
「スープのできのわるい日は休ませていただきます」なんてかっこつけて、
営業日には牛骨をぶらさげているラーメン屋「がんこラーメン」では、
「現在スープには牛骨を使用していません」なんて平気で注意書きしているを見ていると、思わず笑ってしまう。
日本人のこの場当たり的対応はなんだ?
一貫性はないのか?
「うちはいつも安全管理には気を配っているので大丈夫です」って言えないのか。
「うちは国産牛を使っているのがウリだから、完全に狂牛病とわかるまでは普通通り営業します」
となぜ言えない?
消費者も消費者だ。
狂牛病かもわからないうちにマスコミで騒がれた途端、ぴったり食べなくなる。
でもほんとはそんなんじゃ間に合わないんだよ。きっと。
今までさんざん食べてるんだから。
国産牛はあやしいからといって本当にオーストラリア産や米国産が安全かなんて断言できないし、
牛肉さえ食わなければ安全なんてことは絶対にないわけで、
もしかしたら豚肉にも同時並行で変な病気が流行っているかもしれない。
一貫した安全管理がなされてないから、マスコミで取り上げられただけで大騒ぎになってしまうんだ。
こんな場当たり的な対応していたら、いつまでたってもどんなものでも安全管理できないまま終わってしまう。
しっかりせい!日本人。
まるで急に戦争になってあわててテロ対策やら自衛隊の問題やらを、間に合わせで法案つくってる政治家と同じ。
平時に起こりうるべき問題の対策を一貫して考えていないからこうなるんだ。
テロ対策のために国債枠30兆円を超えるのを容認した小泉首相にはがっかりした。
どんなことがあっても30兆円内に抑える。
テロ対策に金がいるなら、他に削るものはないか考える。
それが構造改革ってもんだろ。